- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757303058
感想・レビュー・書評
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飛行機の操縦はもちろんのこと、突発的なアクシデントにもすぐに対処しなければならない危機対応能力や、安全を最優先した上で、状況に応じて時間や燃料の効率を上げることが求められ、さらにクルーのトップ・責任者として、人材管理や後継の育成まで、見かけ以上に様々な能力を求められパイロットが、これらのノウハウをどうビジネスシーンに活かせるかを提案した本。
プロはどんな状況でも必ず結果を出さなければならない、というプロとアマチュアの違いや、自分に都合の悪い情報を補うために良い情報を集めて勝手に合理化を図る「タイタニック症候群」、何か後輩から指摘されたらまず「ありがとう」といって風通しの良い職場作りに努める、など、仕事を円滑に、確実に進めるための多くのヒントが紹介されている。特に第6章の「技術を伝承する」の章は、OJTをする立場にある人にとってとても参考になる章だと思う。ちなみに、パイロットの食事の話は面白かった。表紙のきれいな写真も気に入った。(2008/08/10)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の坂井さんは国際線のパイロット。
基本的には、どうすれば、安全が確保できるかについて書いた本なんです。
いったん、空に出てしまうと、安全に注意するといってもできることは知れている。
それゆえに、坂井さんは、「飛ぶ以前の準備」の重要性を説く。
それは人間関係の構築であったり、リスクマインドであったりする。
坂井さんは、フライトというのはひとつのプロジェクトであり、
プロジェクトを成功させるようとしたときに、何が必要かという点を実に判りやすく
実体験を踏まえ述べている。
プロジェクト思考の本質部分で学ぶことが多いので、ぜひ、皆さんにも読んでみてほしいと感じました。
妙に頷きながら読んでる私をアテンダントの方が怪訝そうに覗き込んでいたのは
また別の話。