トリフィルファンタジア 1 (Gファンタジーコミックス)
- スクウェア・エニックス (2008年12月27日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757524569
感想・レビュー・書評
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夜麻みゆきさんの描く世界に、悪人は一人も出てきません。
甘っちょろいなんていうレベルを遥に超えて、徹底した性善説で編まれた世界なのです。
悲しいこと、痛いこと、怖いことなどは出てきますが、悪いことというものが出てきた例はありません。
その痛いことや悲しいことですら、きれいなもの優しいものたちがぎゅっと凝縮して出来たものであるような、そんな気がします。
しかし、そこが時折激しく切なさをかきたててくるのです。
そんな世界観受け入れられないよという方には、夜麻作品はお薦めしません。
夜麻先生は、正直なところ特別お話作りが上手いというわけではないと思うし、絵も非常に魅力的ですが独特なので、好みじゃないという人もいるでしょう。
それでも、長い絶筆の期間を経てなお、彼女の作品がファンから根強く愛されているのは、ひとえにあの優しい澄んだ空気に惹かれて止まないからだと思うのです。
夜麻先生6年ぶりの新作は、ちょっと不思議な、絵本を読んでいるようなお話です。
絵柄など、さすがにブランクを感じずにはおれない部分もありますが、あの優しいふんわりとした空気感がそのままで、泣きたいくらい幸せになりました。
またこの空気を吸えることを本当に嬉しく思います。
おかえりなさい!
ゆったりとでいいので、どうかこれからも書き続けていって欲しいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レヴァリアースや刻の大地と違い、王道の少年まんがというよりは、児童文学系ですね。
読むと優しい気持ちになれますよ。 -
ほのぼのファンタジー。
久々にこんな話を読みました。
「かごのいうことは絶対!」のシステムがすごく好き。
いいなー、その心の豊かさが。
あと、お昼寝屋が憧れ。
すごい贅沢。行ってみたーいっ! -
メディアマーカー・読了コメントRSSで興味。
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夜麻みゆき先生の他の作品でよくみられる
「魔物も生き物だから殺したら可哀想」イズムを持つ非戦闘要員はいません。
そもそも魔物と戦ったりしない。なんたら大地シリーズは一切関係ない。
基本的に一話完結のオムニバス形式のファンタジー漫画で
セリフ回し等も相まって漫画と言うよりも絵本に近い。
主人公であるルナとルチル姉妹及び居候のジェイドを中心に
町の人々が不思議な体験をする。というのが物語の基本線なんだけど
不思議な体験の根本を解決するとかそんな話は無くて
「不思議だったねえ」で毎回終わる感じ。
それだけではパンチが足りないけど、毎話最後に添えられる一言が
物語の完成度を高めており、それによって落語のサゲの様に感心するのですわ。 -
夜麻みゆきさん、大好きですが、久しぶりの新刊も、絵の雰囲気が変わっている違和感から読まずにおりました。でも、ブクログで幾つかのレビューを見て、やっぱり読んでみたくなり、購入。
絵本!みたい。
やっぱり、絵が違う感じは違和感。でも世界観とか、ほわほわしたセリフとか、雰囲気とか、色々なところが夜麻みゆきさんな感じで、読むとほっこり幸せ。
サイレントチックな部分は、どういうふうにキャラクターが動いているのかすぐについていけない((-_-;))部分もありましたが、何より独特な街と生活が胸きゅん。
特に、目の前にカゴが現れたら、絶対にカゴの命令に従わなければならないという地域ルール(笑)にはほっこり楽しい気分になりました。博物館の話も怖くて不思議てぎゅんぎゅん。 -
ちいさなやさしいものがたり。夜麻ワールド。
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2009/11?:1巻まで読了。
西アジア風の世界のなかで生活する姉妹とそこで居候する少年のお話。 -
久々の夜麻さん作品。
自然物の描き方や雰囲気は昔からのまま。
懐かしく読んでいて気持ちが暖かくなりました。
思わず幻想大陸やレヴァリアースを思い出しました。
ですが、人物の描き方が劣化して見えるのは気のせいではない筈・・・。
どないしはったんやろう・・・。久々過ぎて緊張してはったんやろか。
線がぶれている所が・・・。
2巻目を登録しましたが購入には熟考します。
好き嫌いが分かれると思いますが、
絵本風、fantasy風が好きな方にはお薦めです。
翡翠、目を開く事は無かったな。
2巻目では開く所は見れるでしょうか。 -
あったかほわわん、それでいて心にしんみり染みる夜麻先生独特のやわらかい作品です