ブラパ THE BLACK PARADE(2)(完) (ヤングガンガンコミックス)
- スクウェア・エニックス (2013年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757539488
感想・レビュー・書評
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一言で言えば、痛い女が頑張る話
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完結巻。打ち切り?いいえ違います。
今風な中二病的展開かと思ったらちゃんと青春群像劇だった。怒涛の展開は評価が別れるだろうが、往年のコースタームービーみたいだった。 -
1巻の感想に「世界のほうが強くてキャラがブレ気味にも思えるが、それって伏線なのかなあ」と書いたが、おおむねそんな感じか。
カラクリは割とありがちなメタ視点ではあったけれど、それに翻弄されながら納得して折り合いをつけていく登場人物たちのやり方が、
「全然わからない、知らないことばかりの他人とのぶつかり合いでさえ、片足を引きずりながら傷を舐め合いながらでもやっていこう」みたいな、
生々しくとも不思議な充足に読む者を包んでいくようで、個人的には寂しくも暖かい話だなあ、という、とても伝えづらいのだが好印象。
読み手としての私がどの登場人物よりも落伍者なので、その辺りは、まだ大丈夫だな、というような甘い評定をしてしまうんだけれども、
きっと人生というものを語る時には(語るようなもんじゃないと思うけども)その厳しさというのを避けるのは難しいものだろうし、それに対して、
「人生を思い知るという思い込み」型の安直な「成長」で終わらせていないというだけでも高評価にあたる。
「作られた」というよりも「産まれた」話なのだろう。
五感に映る現実を超えたやわらかな拡張を、そしてそれが、きっとそんなに悪いものではないのだろうという希望を感じる。
とは言え、私がこういう物語に弱いだけので参考にはならないかも。
大人の事情で全2巻になって、それに対して作者も不満もあるようだけれど、それが偶発的にこういう形の完結を生んだのだとしたら、むしろ成功ではなかろうか。 -
1巻からの展開早い。
中二病的な幻想の世界の中と、つまらない世界からの救出と言う意味でその世界に救われるそんな二人の物語と捉えました。
ただ展開が早いため、その後の話など語り尽くせてない巻があるのは残念。
緑のルーペらしい展開になったのは期待通り。