タカツテムさんの感想
2016年6月29日
前巻で状況が大体出揃っていたからか、今回は推理パート中心。てか次巻で真実が明らかになるの!?城平作品とは思えないペースの速さだな バランバランとタタイタタイという怪物、その遺体を大切にする町、蓬莱人の支持に従い役目を果たし続ける天賀井家。何とも滅茶苦茶な設定ばかりなのに丁寧なアプローチで真実に迫っているなぁ。その推理もどうにも空想的だから疑ってしまうから、武流の推論を聞いている際は天賀井悠子のような顔になってしまったのだけど、それに対して真木が「以前聞いた真実を思い出したのでは?」と指摘することでこちらも滅茶苦茶な推論を飲み込みやすくなるというのは技巧を感じさせる展開だなぁ ……それにしても真木両親は想像以上に変わってた。あの骨を見て別の意味で驚くって……
【城平京(しろだいら・きょう)】 奈良県出身。代表作に漫画原作『絶園のテンペスト』『スパイラル~推理の絆~』、小説『虚構推理 』『名探偵に薔薇を』『雨の日も神様と相撲を』など。 「2021年 『虚構推理(15)』 で使われていた紹介文から引用しています。」