君死ニタマフ事ナカレ(4) (ビッグガンガンコミックス)

制作 : 倉花千夏 
  • スクウェア・エニックス
3.58
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本棚登録 : 161
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784757552975

感想・レビュー・書評

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  • コミック

  • 一巻目の発行は2015年10月24日。集団的自衛権の容認が閣議決定された後である。そういう時代の「カナリア」として、こういう作品が出ていたのだということは予測できる。だから評価も、幻滅もしない。このマンガを四巻まで読んでいって思ったことを以下に羅列する。

    (1)超能力が開発された近未来日本は、青少年のみに発現するその能力を、「紛争地帯にNGO派遣する」と称して、実際は軍事派遣することにした。それで実際は48名中、生還したのは5名のみ。2巻目の途中までのこの冒頭部分は、超能力部分を除けば、そのまま現代自衛隊の実態になるだろう。問題にしたいのは、そういう現代日本への告発マンガではない。ということである。主人公の少女は言うのである。「この派遣の理不尽さも、この国のだらしない大人達にも愛想がつきてる。でも‥やらなきゃいけない。誰かが」つまり、武力行使を担う軍隊は必要である事を、(4巻までは)全ての登場人物が認めているのである。こういう舞台設定をしても、こういう時代認識しか描けない。派手な戦闘場面が続くのである。

    これが、ゲームで育ち、超就職氷河期に成人して、戦争法や秘密保護法が成立した現代の若者の、問題意識なのだろうか?

    (2)始まって2ページ目に、戦闘で頭をぶち抜かれる女学生の描写がある。二色カラーだ。紅い脳漿がズルズル見えるショッキングな場面から始まる。青年誌に連載されていることもあって、主人公たちは、かなりダークな背景も見せる。戦闘とはこういうことなんだよね、と意識して書いていると思う。しかし、やはり上滑りしているような気がしてならない。厳しい言い方かもしれないが、ホラー映画のノリで書いてはいないか?ホントに自分の人生を歪められ、殺されるということを認識しているのか?若者が権力に翻弄されて人殺しを始める、という物語から4巻目ぐらいになると「バイオハザード」の様相を呈して来た。なんだかなあな、という気がする。

    (3)後ろ扉の編集者の書くあらすじには「少年少女ダーク戦場アクション」と書いている。原作者の意図は、これからを見ないと断定できないが、少なくとも編集者の意図はこの辺りなんだろうと思う。そのような浅い意図で、こうも「戦闘」で人が死んでいく話を作って欲しくはないなと私は正直に思う。

    (4)ところで、与謝野晶子の詩を題名に持ってきた意味はまだ全然わからない。

    2018年5月読了
    ​​

  • クロイは眼帯キャラになるのだろうか。
    どんどん面白くなっていく。
    キキョウ先輩が頭を撃たれたシーンにはびっくりしたけれど、モモカとアカネの仇がキキョウ先輩だったことにも驚いた。
    白栲計画にアサギはどこまでかかわっているのか…次巻も楽しみ。

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