NHK連続人形劇のすべて

  • エンターブレイン
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757714045

感想・レビュー・書評

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  • 2023年2月に亡くなった辻村ジュサブロー(寿三郎)氏を偲んで2023年3月に放送された連続人形劇「新八犬伝」を観て、懐かしさのあまり引っ張り出したのが本書。

    1953年から1995年に放送された
    ・玉藻前、黒百合太郎...、テレビ天助漫遊記
    ・家なき子
    ・チロリン村とくるみの木
    ・宇宙船シリカ
    ・銀河少年隊
    ・ひょっこりひょうたん島
    ・空中都市008
    ・ネコジャラ市の11人
    ・新八犬伝
    ・真田十勇士
    ・笛吹童子
    ・紅孔雀
    ・プリンプリン物語
    ・三国志
    ・ひげよさらば
    ・平家物語
    全15作のカラーグラフィティ。
    他に作品データ&ストーリーダイジェストと解説、スタッフ、キャスト(吹替)のインタビュー、2003年に放送された「ドラムカンナの冒険」の紹介等を収録した連続人形劇が好きだった人には必読の本。

    自分が初めて観た連続人形劇は「新八犬伝」。
    軽快なOPテーマ、ナレーター坂本九の名調子、個性豊かなキャラクター(人形)達。
    たまにうっかりして見逃す事もあったが、ほぼ全話観ていた。
    でも大まかなストーリーは憶えてはいるけど細かいところまでは憶えていない。
    それでも、ちょっとした場面━金腕大助(丶大法師)が富山に行く時にフニクラ・フニクラの替歌を歌ったり、炎の中を犬塚信乃が「抜けば玉散る氷の刃」愛刀 村雨を使い炎を防ぐ所、その信乃と犬飼現八が同じ八犬士とは知らず芳流閣で戦う所とかは憶えているのだけど。

    キャラクターで印象に残るのは、犬塚信乃、「さもしい浪人」網乾 左母二郎、悪女 船虫、そして玉梓が怨霊!!
    他の人形より巨大に作られ、黒子二人で動かす玉梓は本当に怖かった。
    特にエンディングで坂本九が歌う「夕やけの空」をBGMに闇の中で踊る玉梓の怖い事といったら!!

    それと同じくらい怖かったのが伏姫欲しさに里見城に攻め入る安西景連の生首!

    八房に襲われる前は普通の人間(人形)の顔をしているのに生首になった途端、な、な、なんと!四つ目になるのだ!!
    何故に二つ目から四つ目に!?
    もう、これは観ていて驚くと同時に凄い怖さを感じた。
    「新八犬伝」で真っ先に思い出すのが踊る玉梓と安西景連の生首。
    個人的「新八犬伝」二大トラウマキャラである。

    「新八犬伝」が終わった後も「真田十勇士」「笛吹童子」「紅孔雀」も観る事は観たが「新八犬伝」ほど熱中して観ておらず、というより観なかった方が多く殆ど印象に残っていない。
    憶えている事といえば一巻だけ買ってもらった「真田十勇士」のコミカライズ、「笛吹童子」と「紅孔雀」のテーマソングくらい。

    その後に放送された「プリンプリン物語」は「ある理由」でそこそこ観ていた。
    火星人の事件等を予言する時に回る耳、シドロとモドロの歌(嵐を呼ぶ男の替え歌)、ルチ将軍の口ぐせ、キャラクターだと花のアナウンサー(声 つボイノリオ!!)が印象に残っている。

    「ある理由」で「プリンプリン物語」を観ていたと書いたが、その理由とは.........プリンプリンの声を石川ひとみが演じていたからに他ならない!!
    何を隠そう 自分は当時、石川ひとみのファンだったのだ!!
    「こんな人がお姉さんだったらいいなあ」なんて想いで石川ひとみを応援していた。
    勿論、その事は家族や友達にも内緒にしていたので歌番組なんかに出演していても興味の無いふりをしてTVを観ていたりした。
    なので当然レコードなんか買った事がなかった。
    そもそも、石川ひとみの歌って暗いイメージの曲が多くて歌に関してはあまり好きになれなかった。
    たまに「ミスファイン」とか「君は輝いて天使に見えた」のような明るい曲も歌ったけど(もっとこういう曲を歌えばいいのにと思った)。
    だから、大ヒットした「まちぶせ」もそんなに好きじゃなかったし。
    でも、次の歌詞の内容(失恋)に対して穏やかな感じのメロディーの「三枚の写真」は好きだったけど。
    カバーで歌った「木綿のハンカチーフ」(アイドル時代)「なごり雪」「もしもピアノが弾けたなら」(病から復帰した後)も好きだなあ。
    って、又本書とは関係ない事を書いてしまった。
    閑話休題。

    自分が観た連続人形劇は「新八犬伝」から「プリンプリン物語」までの5作品。
    その後の作品は全く観ていない。(後に「ひょっこりひょうたん島」の現存するオリジナル版とリメイク版を観る事はあった)
    どちらかと言えば「新八犬伝」以前の作品を観てみたいけど、残念な事に映像の殆ど現存していないので不可能なのだが。(本書が出た時に発売されていた現存する映像を収録したDVDも買ってないし)

    なので、現存する映像、資料、関係者の証言で作られた本書はNHK連続人形劇を知り、語る上で貴重な一冊と言える。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      本ぶらさん

      darkavengersさんはやっぱり正統派なんですよ。
      特に新八犬伝では犬塚信乃は琉球に行ったりするくらいですもの、制...
      本ぶらさん

      darkavengersさんはやっぱり正統派なんですよ。
      特に新八犬伝では犬塚信乃は琉球に行ったりするくらいですもの、制作者の方々も思い入れのあるキャラクターでしょう。。。
      2023/05/23
    • 本ぶらさん
      そういえば、友だちが、「信乃だけ、鼻の穴がある」って言っていた記憶があるんですけど、そうだったんですか?
      ネコさんが「犬塚信乃は琉球に行っ...
      そういえば、友だちが、「信乃だけ、鼻の穴がある」って言っていた記憶があるんですけど、そうだったんですか?
      ネコさんが「犬塚信乃は琉球に行ったりするくらいですもの」って書いてますけど、個人的にその時に信乃が着ていた背中一面の朝日の柄の袖無し羽織がど派手で好きでしたね。
      2023/11/22
    • darkavengersさん
      本ぶらさん

      本を見てみたら、他のキャラクターにも鼻の穴はありました。
      本ぶらさん

      本を見てみたら、他のキャラクターにも鼻の穴はありました。
      2023/11/22
  • 懐かしい人は勿論、そうでない人にも話題の一つとしてオススメしたい1冊。読んでて、実際の映像が見たくなったら、NHKの無料公開ライブラリーを見にいくと吉。

  • 夢中になって見ていた『人形歴史スペクタクル 平家物語』が「NHK人形劇の最高傑作」と書かれていてにんまり。
    DVD買ってしまいました。
    文楽好きの根っこはこの『平家物語』だと実感しました。
    やっぱ、カッコイイな。

  • よくこれだけ資料を集め整理したと思う一方、操演者の欄がない古い作品もあり、なかなか完全なものを作るのは難しいものだとも思う。自分が生まれる前の作品のみならず結構全く記憶に残っていないシリーズもあってややショックを受けている。関係者のインタビュー記事も豊富だが、まだまだ証言をとって欲しい人がいる…。また、2003年のこの本以降の作品を含めた続刊の発行を望む。

  • カラー写真も多くて資料としても貴重!

  • 良く見ないで図書館で借りたら、連続だった...とガッカリしたけど、ひょっこりひょうたん島とか往年の人形劇の人形たちとか面白い本だった。顔が豹変するヤマンバの人形も見たかった。

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著者プロフィール

1955年生まれ。ライター・編集者、プロデューサー。特撮・アニメ・海外ドラマなどに造詣が深く、その活躍に対して1986年度星雲賞ノンフィクション部門を受賞している。日本推理作家協会会員、日本SF作家クラブ会員。「けんしょう」さんと呼ばれる日本一の怪獣博士。『エヴァンゲリオン』の庵野英明、『宇宙戦艦ヤマト2199』の出渕裕、『進撃の巨人』の樋口真嗣などといった監督陣にも慕われている。

「2014年 『ゴジラ99の真実 怪獣博士の白熱講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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