ぼくは、おんなのこ (BEAM COMIX)

著者 :
  • KADOKAWA(エンターブレイン)
3.25
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本棚登録 : 837
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (161ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757716858

感想・レビュー・書評

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  • こないだ京都の本屋で、念入りにうろうろしていたときに見かけて、(たしかこのマンガはうちにあったような…)と思い、帰ってきてたしかめたら、やはりこのマンガだった。

    いつ頃買ったのか記憶がはっきりしなかったが、過去ログを検索したところ、私はこのマンガを2008年に古本屋で求めたらしい。どんな話やったっけ~と思いながら、だいぶ黄ばんだマンガを読みなおす。

    表題作は、ある日突然に世界中が一転し「男が女に」「女が男に」なってしまった世界を描いている。そういえば、そんなマンガだった。案外すんなり慣れたという人もいれば、ショックで失踪した人もいる。せっかく手術して性別を変えたのに、またそれが戻ってしまって、こんなことなら待っていればよかったという人もいる。

    とりあえずこのマンガの設定では、"身体"が一転してしまうのだが、「ちんちんがなくなって、ささやかなおっぱいが」という主人公の司くんをはじめ、身体の変わった人たちが、たとえば制服はかつてのまま着ていたりして、その制服がなんというか「女の着ぐるみ」もしくは「男の着ぐるみ」のようにも見えるのだった。

    表題作のほかに収録された数篇は、じーっと読んでいると、あーそういうことかぁと気づくところがあって、この人のほかのマンガも読んでみたくなった。

    とりあえず図書館の蔵書検索をしてみると、あいにくマンガの所蔵はないようだが、この「ぼくは、おんなのこ」も小説で(?)入っているらしきSF集『変身願望~メタモルフォーゼ』と、うちにもある『あのひととここだけのおしゃべり』がヒットした。志村貴子さんが何を語っていたか、まったくおぼえがないので、また読みなおしてみよう。

    (10/12了)

  • 根本にある愛が大事なの?
    器にとらわれないものが必要なの?
    それとも、曖昧ながらも存在する境界線がわからなくなってしまったの?

  • ふづの本。志村貴子のデビュー作を含む短編集。その後の作品も幾つか持ってるらしい。

  • 短編集。
    表題作は、世界中の男女の性別が一夜にして変わってしまうという凄い発想のお話です。
    でも、小さな個人的なパニックはあるとしても、けっこう淡々と進んでいくところが、なかなかうまいなぁと思います。

    ジェンダーのゆれは、この人のなかでというか、少女マンガ家のなかではやっぱり大きな問題で、その意味で、この人も正当な少女マンガ家の後継者なんだなあと思います。

  • 『放浪息子』最終話に『ぼくは、おんなのこ』が出てきたので久々に引っ張り出してきて読んだので登録。
    ああ,ルルさんほんまユキにひどいこといわれてるわ(笑)

  • 短編集。
    表題作は、ある日突然、男は女に、女は男になってしまった世界の話。
    「放浪息子」の修ちゃんが文化祭の演劇のために書いた物語ですね。
    性別が逆転して戸惑う人、密かに喜ぶ人、諦めて楽しむことにした人。
    人によって、いろいろな考え方があるんだなーと思いました。
    私はたぶん泣きます。(笑)
    終わり方がすっきりしないのですが、続編があると嬉しいですね。

  • 読みたかった漫画です。再読です。渋谷ツタヤで購入した記憶がある。今、読むとそれほど面白くない。自分自身の趣味嗜好が変化しているのでしょう。

  • 世間とのちょっしたズレの感じ方に結構なシンパシーを覚えます。別に嫌いなんじゃなくて、好きになりたい気もするし、でも居心地がちょっと悪いなっていう。

  • 性の倒錯や倫理的に危険な恋とか、おかしな事になっているのにも関わらず何てことないように描かれているけれども、やはり大変なんだよなとみえるこの漫画。

  • ぼくは、おんなのこの続きが読みたい。もっと読みたい。
    難儀な恋を描くのね、この人。でも世の中に難儀な恋はありふれてるもんね。

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著者プロフィール

1973年、神奈川県生まれ。1997年、『ぼくは、おんなのこ』でデビュー。代表作『青い花』『放浪息子』はテレビアニメ化された。2015年、『淡島百景』が第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。その他、『こいいじ』『娘の家出』『敷居の住人』『どうにかなる日々』など、著書多数。また、アニメ『アルドノア・ゼロ』『バッテリー』のキャラクターデザイン、小説の装画など、マンガ以外にも活躍の場を広げている。2020年、『どうにかなる日々』のアニメが劇場公開予定。

「2023年 『おとなになっても(9)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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