三月、七日。 (ファミ通文庫 412)

著者 :
  • KADOKAWA(エンターブレイン)
3.52
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本棚登録 : 300
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757718357

作品紹介・あらすじ

『幸せになんてなれるわけない。いい事なんて起こるわけない。友達なんてできるわけがない』『自分は無理をしているのだろうか。無理をするのは悪い事なのだろうか』孤独で寂しがり屋な少女、七日。優等生を演じ続ける少年、三月。高校一年の春間近な日。クラスメートとのキス。運命の悪戯か偶然か、二人は出会い、惹かれていく-。拙くも、キュンと切ない、少年と少女の恋の軌跡。

感想・レビュー・書評

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  • 「ラノベ」という括りがまだなかった頃のファンタジーは結構面白そうだ、という噂(?)を耳にし、図書館にないシリーズもあるはずだ、と古本屋の棚を眺めていたときに目に入った「三月、七日」
    なにこのタイトルはっ!私の誕生日じゃないか!
    これを買わないで後悔しない自信はない!
    そんなこんなで(105円だったので躊躇もなく)
    「~その後のハナシ~」も同時にお買い上げデス♪
    (ファンタジーはどうした、というツッコミは聞えません)

    恋愛モノ。
    久しぶりにこんなまっすぐな恋愛の気持ちの作品、読んじゃったかも。
    「自分以外の誰かに幸せになってもらいたい。笑顔でいてほしい」
    そう想える相手が自分にとってどういう存在であっても、その願いはやはり貴いものだと思う。それって、純愛、だよね?
    年齢を重ねてるクセに、高校生の恋愛感情に感情移入しちゃって、
    うるうる涙腺は緩みがち。
    おねーさん、はずかしいわ(棒読み)

    ラノベに対しての印象が変わる一冊だった。
    他の恋愛ものも、読んでみようかなぁって思う。
    (これって私が、未だに恋愛に関しては夢見がちってことなのかも……)

    • 永遠ニ馨ルさん
      こんにちは、まろんさん。
      純愛に弱いし、タイトルに思い入れのあるぶん、☆は甘めだと思いますから、あんまり参考にはならないかも(^^;

      はい...
      こんにちは、まろんさん。
      純愛に弱いし、タイトルに思い入れのあるぶん、☆は甘めだと思いますから、あんまり参考にはならないかも(^^;

      はい、私は魚座です。
      けれど、どのあたりがどう魚座らしいのか、自分では良く解らないのが本音だったり。
      一般的な占いで「やさしい」とか「自己犠牲的精神が発達していて見返りを求めず献身的である」etc.なんてこと書いてありますけど、
      「絶対違うー!」と声を大にして言いたいから。
      (確かに石井ゆかりさん著の「魚座」を読んだ時には、あぁ当たってる!と思いましたけれどね(笑
      まろんさんは何座なんでしょうか?(’ω’*
      2012/11/04
    • まろんさん
      やさしくて、あたたかくて、気配りに満ちた文章が印象的な永遠ニ馨ルさんは
      私の中では、まさに魚座☆なイメージなのですが♪

      ちなみに私は、地味...
      やさしくて、あたたかくて、気配りに満ちた文章が印象的な永遠ニ馨ルさんは
      私の中では、まさに魚座☆なイメージなのですが♪

      ちなみに私は、地味で堅実なはずの山羊座なのですが
      初対面の人には必ず、山羊座の雰囲気ゼロだと言われます(笑)
      2012/11/04
    • 永遠ニ馨ルさん
      まろんさんは山羊座さんなんですね♪
      そう言われると「あぁ、確かに!」って納得です。
      山羊座さんの方って、周囲の人たちに対しての気配りする力が...
      まろんさんは山羊座さんなんですね♪
      そう言われると「あぁ、確かに!」って納得です。
      山羊座さんの方って、周囲の人たちに対しての気配りする力がとても高いなぁって思うんです。
      まさに、私がまろんさんに抱いていたイメージとぴったりですよ♪
      もし、まだ石井ゆかりさん著の「山羊座」を読まれていないのでしたら、いつか(書店で立ち読みでもいいので(!)読んでみてください。
      今までの山羊座の占いとは、一線を画すものだって思いますから(*´ω`*)
      2012/11/04
  • まだ、本書が販売されていた当時は、ライトノベルという存在がジュブナイル小説や、漫画を小説風に仕上げた(それは今も変わらないかもしれないが)という認識だった頃。簡単に説明すると、深夜アニメに火が付くキッカケになった涼宮ハルヒの憂鬱などの「セカイ系」以前の、月村了衛がまだアニメの脚本をして、桜庭一樹や中村うさぎがライトノベルと呼ばれるものを執筆していた時代。

    思春期に生じる、異性に対するぎこちない感情、アイデンティティの変質またはそれに対する葛藤などをメインに描いているため、今では萌えと呼ばれる要素を有り余るほど注いでるライトノベルよりは、ジュブナイル小説と呼んだ方が正確かもしれない。

    お互い一目見たときから、どこか気になる存在という展開に繋がってから流れる様に駆け足気味に感じられた。かといってダラダラ続くのもまた厄介なのだが、丁寧に書かれていた分の粗が余計に目立ってしまった気がする。葛藤を描くために、男女の両視点を一人称で書き分けるのは、賛否両論だろうけど、個人的には良かった。

  • 思春期の脆さ、危うさ、儚さ、切なさを、派手さはないが切れのある文章が雄弁に語る。名前も知らないのに、なぜだか互いを感じ、求め合うふたり。やがて、わかる悲しい(喜ばしい)真実。作品全体的に、なんだか美しくもどこか儚い美人画を観るような印象がした。作者のあと書きを読んで、その理由が少しわかった気がした。
    思春期の淡い思い出のように、ふとした拍子に思い出しそうな作品でした。

  • 続編含め全2巻

  •  ふとした偶然から互いを意識し始める渋谷三月と宮島七日。めでたく恋仲になるのかと思いきや、驚くべき事実(?)が発覚する。努めて新たな関係に慣れようとする七日に対し、感情のコントロールがうまくいかない三月がとった決断とは・・・?そんなお話。
     二人の関係が発覚してから展開があまりにドタバタする感じはするけれど、明確な答えがあるでもなし、長々とページが続くより良かったのかも知れない。

     三月の悶々とする様子が良かった。自分の気持ちをはっきりと自覚していて、でもそのままだと多くの人が傷つく結果になるし・・・云々。結果としては丸く収まっているけど、気持ちの中はそうそうスッパリ割り切れるものでもないわけで、彼がこれから色々葛藤しながら乗り越えていければ良いな、と思った。

     一方で、七日の側のストーリーはスッキリとまとまっているイメージ。性的欲求について描かれているのは男側だけだし、気持ちの切り替えを進んでしようとしているあたりはウジウジ引きずらない女の子の強さだなー、と。ホントにこんなにしっかり新たなスタートが切れるものなのかなぁ、と疑問が浮かんでしまうのは、自分がウジウジ引きずる側の人間だからかもしれないが、七日の方ももっと読みたかったなぁと思う。
     ただ、実際こちらも煮え切らないようだと最悪キスどころか最後まで行くわけで、ライトノベルでやるようなテーマじゃなくなりそう。それに、七日の側からしたら、恋の終りよりも、遠すぎると思っていた幸せが自分の胸に感じられるようになったことが大きかったのかな、とも思うので、大満足。

  • だいたいあらすじとカラーと中を少し読んでみて買うか否かを決めるけど、ビンゴさんの場合あとがきの影響も大きかった。読んでみたいなと思うあとがきだったんだ。
    話的にはラヴストーリー。

  • おもしろかったです!
    閉塞感とか「しょうがない」じゃ割り切れない感情がたまらない。

  • 双子。

  • 思春期に憧れてしまう設定のひとつであるような話だと思った。
    話的にもわかりやすかったし、展開も想像に難しくはなかった。
    学校の退屈さ、ゴシップが自分の身になったときの想像以上のわずらわしさなど、作者が伝えたいのかなって思うものがちりばめられているとは思ったけど、これといった感動はなかった。
    ただ七日のキャラクターがすごくかわいいかった。

  • 父親を死なせてしまったことに対する罪悪感で苦しんでいる七日と、優等生を演じながらも父親のせいで自己嫌悪に陥っている三月は、宿命的な出逢いをしてしまうが……。

    初の挿し絵付き小説。絵が載っているのって楽しいと実感しました。かなり読みやすかったです。
    双子だったという事実は最初から分かっていたのでイマイチかなと思っていたけど、双子だと分かってからの二人の葛藤が切ないです。
    出逢ってから恋に落ちるのと、真実が明かされるのが早すぎだったような、ほぼ同時だったような。少し物足りないです。続きを読むかは未定。

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著者プロフィール

2002年にファミ通文庫でデビュー。主な著作に『三月、七日。』シリーズ、『東雲侑子』シリーズ(ファミ通文庫)。『デビルメイクライ』シリーズや『鬼武者Soul』などのゲームシナリオの他、漫画原作も手がける。

「2016年 『この恋と、その未来。 ―三年目 そして― 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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