真説 ザ・ワールド・イズ・マイン5巻 (ビームコミックス)

著者 :
  • エンターブレイン
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (644ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757729964

感想・レビュー・書評

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  • 現代人への警鐘を色濃く感じた最終巻。
    作者の主義をここまで芸術の域に高めて作中にブッ込んでくる漫画があったんですねぇ。

    雪山へ逃げ入るトシモン。
    殺人鬼は熊。警察はマタギ。
    警察が異質な程に良心的。

    覚醒前のトシは可愛かった。幼少時代のモンちゃんもかわいそうかわいい。

    最終的に世界…ではなくアメリカvs俺ら
    勝者はいない。いるとすればそれは自然の神だろうか

  • ちょっとヤリすぎ(笑
    一昔前ぐらいの作品やのに、個人の悩みや世界の憂鬱、すぐ時代に流される大衆、アホなメディア、いっそ何もかも無茶苦茶にして暴れたい連中とか、今現在の状況となーんにも変わってない。繰り返し。
    もう、人間だけが永遠に愚かな生き物なんやなと思ってしまう。
    モンとマリアが、「ナチュラルボーンキラーズ」のミッキー&マロリーみたいな感じよ。

    2007年10月14日

  • 強大な求心力を持つカリスマを中心とした疑似家族による救済であったりあるいは抑圧であったりひいては相反する正義としての激突であったり、といった構図は近年ブレイクした『鬼滅の刃』にも受け継がれたエッセンスに見える。知らんけど

  • トシの、モンの、事件に至るまでの背景も描かれ、猟師飯島の最期の日も描かれた。にしても、警察の包囲網を抜け出した後のモンは、もはや大きくなりすぎて、追いきれず。それは地球規模の大きさに膨らむヒグマドンも同様。まさに新世代の神。最後は、普段は声高には語られない真理が次々と問われ、大きな崩壊に導かれていく。読み応えと読み疲れ、引きずり回される力のある作品だった。

  • 時代が求める理想やカリスマ、もっともらしい正義がもたらす論理的帰結がここにある。疑え。

  • 震災後のいま読んだので 意味合いがかわってしまった気がしますが
    ヒグマドンもモンもアニミズム的な神なんではないかと思ったり
    しかしあれだけでかくなると地球の自転軸ずれたんではないかしら

  • 旧単行本も持っていたんですけど12巻だけなくしてしまったので思い切って全巻買い直しました。
    作者本人の解説が多く追加されていてかなり満足です。

  • 全部読んでの感想。理屈っぽさから抜け出すのかと思いきや、そのままでいってしまった。話が進むごとにキャラ設定をしていくのは、マンガの悪いくせだと思う。特に塩見警部補とか。ストーリー自体はありきたりだが、それをあの時期に「マンガ」でやったことに意味があるのかしらん。

  • 圧倒的なパワー感。
    漫画に引きずられる。

    読んでいて二つの漫画が思い浮かんだ。
    古谷実の「ヒメアノール」と「デスノート」

    ヒメアノールの森田が最終巻で言う
    「もう本当に悔しくて・・・その場で死にたくなった・・・」という言葉は自分を認識したときに自分が生まれてもった性癖にこらえきれずに漏らした言葉。
    自分を否定しながらも、自分のために殺し続けて罪悪感にさいなまれる。
    これをワールドイズマインではモンちゃんは性癖ではないけれども人を殺す理由があった。
    一巻で放たれる「俺は俺を肯定する」
    これを読んだときにああーーー!!このマンガはヒメアノールでを一瞬で越しちゃったよ!っと衝撃を受けた。


    そしてデスノート。
    新世界の神になると言った月
    デスノートという大きな力を持ったことでそれに向かっていく。
    これは海に裸でいた男がデスノートを越す、デスノートの先を行く。
    この二つが同時期に連載されてたってのはおもしろい。

    人を殺してはいけない。
    単純だけど難しい。

    とってつけたような理由でそれは阻止されてるけれど
    モンちゃんのような理由付けができない存在が現れたら
    人はなにもできないのかも。
    大きな矛盾を持ったセイントが生まれる。天地創造の物語だ。

  •  なんすか圧倒的じゃないっすか。この有無を言わせない力強さ。こんなマンガ初めて読んだ。

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著者プロフィール

講談社でデビュー。「宮本から君へ」で大きな評判を得て、小学館にて「ザ・ワールド・イズ・マイン」で漫画業界を震撼させた。その後も次々と問題作を連発し、現代漫画界で最も刺激的な作家となる。

「2023年 『SPUNK - スパンク! - 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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