イビチャ・オシムの真実

  • エンターブレイン
3.32
  • (2)
  • (7)
  • (21)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 79
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757731042

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 恥ずかしながらオシムさんの事はオシムさん率いるジェフが快進撃を見せ始めるまで全く知らなかった…。現役時代から偉大な選手で、監督となってもその知性は全く揺るがず健在。そして今も。
    オシムを昔から知る人物や欧州監督時代の選手たちの証言、そして本人の言葉からオシムを紐解く。難解で、知的で、サッカーに対する探究心。大分おじいちゃんになった今と変わらぬその姿が想像できる。そして日本サッカーに対する深い愛情も。
    日本代表監督在任時に出版された書。このおじいちゃんに率いられた日本代表の姿を今でも夢想してもしょうがないからしないけど、とりあえず、日本に来てくれて、そして変わらぬ愛情をありがとう、おじいちゃん。

  • 本書はサッカー日本代表監督イビチャ・オシム氏がヨーロッパにおいて名監督として名を馳せていた時期に刊行されたものを原著としている。
    日本語版刊行にあたり原著者によるジェフ・ユナイテッド市原(千葉)、日本代表監督時代の章が加筆された。
    読む前にWeb上で「ヨーロッパ時代の話はファン以外には淡々としてとっつきにくい。翻って日本などについて語られた章は読みやすい」といったような評を読んだ。
    たしかにその評は間違っていない。
    だがしかし、読後に鮮烈に残ったのは、自身の過去の輝かしい功績については言葉少なかつ控えめでありながら、現在取り掛かっている仕事には溢れる愛情と情熱を隠そうとしない人生に対しての構え方だった。
    ますますファンになった次第である。
    サッカー観について語った章ではフットボールへの深い愛を表している。
    世界共通言語としてのフットボールの普遍性を信じて疑うことのないその語り口には思想性すら漂わせている。
    サラエボ市街を散策した章では、そのサッカー観、人生観に影響を与えたと思われる他民族・他宗教の人々が平和的に共存していた故郷サラエボの記憶――それは一方的なレッテル張りにより国連軍による猛爆にさらされた故郷の姿と連なるものでもある――を振り返っている。
    本書を通して「オシム語録」と称される含蓄ある言葉の源泉の陰影・深みの一端に触れることが出来た気がする。

  • 「オシムの言葉」とあわせて読むといいかも。訳者の平さんのあとがきもよい。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×