架カル空ノ音 1 (B’s LOG Comics)

著者 :
  • KADOKAWA(エンターブレイン)
3.93
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本棚登録 : 130
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757734319

感想・レビュー・書評

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  • 滅び行く古の種族の本格ファンタジー・・・。滅び行く種族の生き方というものは、まさしく
    今市子氏からのコメント「痛々しくも凛々しい」・・・がピッタリ。
    そして非常に美しい。

    鳥人族に子供が産まれなくなって久しい。
    滅びの日は近い。
    「最後の一人まで 豊かに ひそやかに 翼を閉じられるように」
    未来がないことを知りつつも、誇りを持って生きていく鳥人族。
    「我ら決して 滅びに安らぐ道は選ばぬ」

    ・・・悲しい言葉だな。
    滅びと美しさは紙一重。
    とはいえ、悲しい漫画ではなく、むしろほのぼのというか、楽しさに満ちた内容。
    重い要素が含まれているけれど、その重さを感じさせない。
    おもしろい。


    <詳しくはコチラ>
    http://hedel.jp/blog/comic/log/eid194.html

  • 漫画って物語で、“語る物”なんだと思う。
    そういう意味で、この作品がすごく好き。
    吟鳥子先生の漫画は、人物1人を取っても、国・文化・人種・血筋・思想が感じられるから、読んでいて考えることや感じる部分が大きい。
     
    大好きなモノに対してなんですが、漫画にもやっぱり薄っぺらい作品って存在するわけで、それは違うだろうぉおお…!ってなる作品への歯がゆさは半端ない。
    しかし、重い作品っていうのも存在していて、それらの作品に対して生じる感情は計り知れない。
    読んでる瞬間には理解できてなかったことに、数年ごしにハッと気づいて戸惑うことさえある。
     
    ある環境で育ってきたからこそ持っている感覚、その場所で育ってしまったから逃れられない宿命、自分の立場に対する感情……そんなモノが描かれているのが“架カル空ノ音”です。
    誰もが弱いわけでも強いわけでもなく、ましてや正しくもない。
    信じるものを守るためには、どこかで他や自分を犠牲にせざるを得ない。
    理想を並べたって、理想通りの世界なんて創れない。
    でも、自分1人の選択くらい、“善である”と信じたものを通したっていいじゃないか。
    その先にあるものを夢みたっていいじゃないか。
     
    この作品を通して、そんな風に感じました。
    私の大好きな作品のひとつです。

  • 滅びゆく運命と知りながら、あがくように生きる一族。
    滅びなど知らぬように殺しあい、奪い合うように生きる一族。
    古代鳥人族と、人間。
    淡い色と繊細な線の集まりは、色鮮やかにこの世界を彩っている。

    彼ら一族が、この空を飛べるならどれほどいいか知れない。

  • タイトルのすてきさと表紙のかわいさに惹かれて買いました。
    ストーリーもすっごくよかった!
    鳥人のハローオと人間のジャックの交流。ほんわかしてて、でも哀しい。
    愚かな戦争と種の滅び…深い話です。

  • 偶然出会ったんだけど、すごく好き。
    絵柄も、ちょっと切ない話の内容も。
    何回も読み返したくなる。

  • 山奥に一人住む医者が、雪の中古代鳥人の子供を拾ったところから始まるファンタジー。
    鳥人の大人達は、過去に抱える闇があって、そこから必死に逃げている。
    子供達はそれを知らず、新しい時代を生きる……のかな。
    大人になる=翼を失うというところに妙に切なさを感じます。
    骨だけになったかつての翼の名残を、鳥人の大人はどういう思いで眺めるのだろう。

    言葉に服装、習慣、全てが違う人間と鳥人は、どうやって関係していけばいいのか。
    滅びを予言された鳥人たちが生き残る術はあるのか。
    根底がシリアスなだけに、ジャック(医者)とハローオ(拾った子供)らのほのぼのとした親子関係(逆ww)には和みます。ウルフも可愛い(´∀`*)
    これから先どうなるのか分かりませんが、ハッピーエンドであってくれればいいなぁ。

  • 1巻まで。

  • いやっこれいいわぁ〜。
    美しい!そんでもってどうなるの!?

  • こういうファンタスティックなの好き^^

  • 20070916:読了

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著者プロフィール

吟鳥子:漫画家。
2005年、ウィングス(新書館)に掲載された「ある幸福な人の噺」でマンガ家デビュー。2016年から2020年にかけてミステリーボニータ(秋田書店)で発表した「きみを死なせないための物語(ストーリア)」は、「このマンガがすごい!2018」オンナ編の第7位、「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2019」の第4位、「2021年 第52回星雲賞」のコミック部門を受賞した。そのほかの作品には、「アンの世界地図~It's a small world~」など。

「2022年 『架カル空ノ音 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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