ラ・パティスリー

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758410571

感想・レビュー・書評

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  • ・わかったとか知ったとか、そんな簡単に言ってはいけないのかもしれない。自分はただ、ひとつの事実の軌跡を密かに指先でたどっただけなのだ。きっと、それだけのことなのだ。

    ・「この街全体が、昭和で時間が止まっているような感じですね」
    「日本の地方には、まだこんなところがいっぱいあるんだ。あと十年たっても、たいして変わりはしないだろう。僕たちが暮らしているのは、実はこういう国なんだな」

    ・「一緒に行ってくれますよね。今日みたいに」
    「ああ」
    「約束して下さい」
    「約束する。森沢さんと一緒に必ず行くよ」

  • 上田早夕里センセ作品を読むのはこれで2作目です。好みは分かれるところだと思いますが、私は好きです。かなり。パティシエの仕事の描写やお菓子の説明が細く、引き込まれます。また、恋愛部分がいらないとか唐突と感じる方もいるかもしれないですが、私はこれでいいと思います。心配したり気になったりする存在が、自分が目指す分野では優れていて尊敬してしまう、そんなとこから惚れちゃう場合もありますさ!自分より大人な雰囲気出てますしね(^^) 恭也さんもいつか記憶がちゃんと繋がり、様々克服できたらいいなぁ、と思いました。

  • お仕事小説かと思いきや、意外と恋愛やミステリーの要素も絡んできた。何はともあれ、出てくるケーキがたいへん美味しそう。神戸いいなーお菓子もパンもレベル高くて美味しいし、東京に比べたら割安感あるし、街の雰囲気も好き。関西の中では最も住んでみたい街。

  • よくわからん。

  • 坂の上の洋菓子店にある日突然現れた謎の菓子職人。
    新米パティシエの香織との交流を通じて描かれる。
    甘い洋菓子、フランス菓子が食べたくなる
    ミステリーな1冊。

  • ケーキの描写はキラキラしていて愛が感じられる。いちいち想像しなくても、字面だけでも甘く美味しい雰囲気がなんだか伝わってくるような・・・?!
    記憶喪失青年、恭也のキャラクターがいまいちつかみきれず。人なつこいかと思いきや冷たかったり、寂しそうだったり、妙に行動派だったり、投げやりだったり・・・。人間の多面性というよりは定まっていないだけのように見えて、なんだか変な人だなぁという印象はぬぐいきれなかった。

  • かる~く読める上田早夕里。
    「ショコラティエの勲章」を先に読んでいたので、
    気になってこちらも手に取りました。
    「ショコラティエ~」の方も、
    読了後やたら餡子モノが食べたくなったり、
    オペラを探し回ったりしてしまったのですが、
    こちらも半分くらいまで読んで、モンブランを買いに
    行ってしまいました。太るわ!
    と云う訳で、とにかく美味しい描写が沢山でして、
    若干ミステリ&少々恋愛モノと云う風味です。
    御馳走様でした。

  • 洋菓子製造の現場がすごい細かく書かれていたところは興味深かったです
    けど、ミステリー的部分もかなり入っていて
    もうちょっとどっちかに絞ったらよかったんでは・・

  • 望んでも、全てをわかりあえることはない。
    だからその余白にかけたくなるんだろう。

  • かるーく読める

    ゼウスの檻からのギャップ半端ない

  • パティスリー ロワゾ・ドールに突然現れた記憶障害の男。
    駆け出しのパティシエ夏織が恭也の腕に影響を受けながらーという話。作者が少し勤務経験があるとかで、洋菓子や業界のことが詳しく書かれていた。作られていく洋菓子の描写を読んでいると、どんどんケーキが食べたくなる

  • 関西のフランス菓子店を舞台に、四季折々の菓子店の日常に起きる様々な出来事を、ほのぼのとした優しい筆致で描いた作品です。人と人との「絆」の物語を楽しんで頂ければ幸いです。(作者コメント)

  • うーん、普通。
    「華龍の宮」で感激して、遡って読んでるから、酷かもしれないけど。
    お仕事小説としても、もうひとつ共感できるアツい部分が少なかったかなぁ。

  • お菓子作りに多少なりとも興味があるなら、とても楽しめるのではないだろうか。
    ただし物語自体はわりとさらっと流れていくので人間関係などの部分は少々物足りなく感じた。
    欲を言えばラストにもう少し甘みが欲しかったかな。

  • ゆるやかな坂の上にあるパティスリー(フランス菓子店)ロワゾ・ドールで働く新米菓子職人の夏織。まだ厨房には入れないけれど、人気のこの店で、毎日忙しく働く日々を送っている。そんな時突然現れた、記憶に障害を持つ、謎のすご腕菓子職人、恭也。パティスリーを舞台に、そこにやってくる親子・恋人・夫婦のドラマと、夏織のほろ苦く甘い思いが描かれます。

  •  スイーツの専門用語が頻出するのですが、なじみが薄い名前が多くて一部ちんぷんかんぷん。一般的には常識なのかしら。
     ケーキの描写はすごくおいしそうなんだけど、よくわからない専門用語に気が散って満足いくまでケーキを妄想できなかった。
     技法は少しでも説明があったので、道具についても説明が欲しかったです。

  • 非常にケーキが食べたくなります。
    さらりと読める。

  • 『ラ・パティスリー』は題名通り洋菓子屋さんの話なんだけど、ふわふわ甘い訳じゃなく良い意味で裏切ってくれる。洋菓子屋の運営や厨房の作業などが興味深い。サクサク読ませてくれる。もう少しミステリ要素があれば良かったな。文庫版は加筆されてる?と聞いたので読み直したい。
    また上田早夕里さんの、一見淡白だけど鋭い文章が良い。馴れ合いを許さないが、それでいて絆を感じる登場人物たちが魅力的だ。恋愛要素が少ない…との不満も聞こえるけど、私は気にならなかった。

  • ケーキ食べたくなる。

  • ケーキ屋の舞台裏がよくわかる。作り方やら経営事情やら販売やら。唐突に現れた人はタイムスリップかと思ったら違った。あの原因では何でもありになってしまって残念。所持金なさそうなのに結構お金使ってるしツメが甘いか。とはいえ面白かった。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。11年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。18年『破滅の王』で第159回直木賞の候補となる。SF以外のジャンルも執筆し、幅広い創作活動を行っている。『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』『深紅の碑文』『薫香のカナピウム』『夢みる葦笛』『ヘーゼルの密書』『播磨国妖綺譚』など著書多数。

「2022年 『リラと戦禍の風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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