- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758411813
感想・レビュー・書評
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第3回角川春樹小説賞受賞作。
プロローグ
第一章 枝豆ハウス
第二章 ゴールドカーペット
第三章 消せない思い出
第四章 新小岩スクワット
エピローグ
新小岩にある枝豆ハウスには、オランダ帰りのニューハーフから、家出中のお嬢、怪しい外国人などが貧しく明るい共同生活を送っている。
失職し、彼女にも金を持ち逃げされた今時の若者正志は、枝豆ハウスに拾われる。
捨て子だった正志は、施設の幼なじみの士郎と出会い、詐欺の片棒を担ぎながら、欲するままに金をぶんどっていくが、本当に自分が必要としているものに気付いていく。
金、権力、女。。。
何が幸せなのか?
社会の現状を風刺しながら、若者の生きざまを描く青春エンターテイメント。
目新しい設定ではありませんが、テンポ良く読めました。
欲深い人に読んで欲しい一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なるほど、星の王子さまですね。お金で買えないものってなんだろう?と読者にも問われてるかなー、と。
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書店で見かけて、タイトルが気になったので借りてみたけど、ひたすら楽しい話を想像してたら見事に期待を裏切られた。生活の為に幼馴染の経営する会社で詐欺に手を染める25歳の青年が主人公で少し重い。最初の方は正直「なんじゃこりゃ」だったけど、読み進めていくうちに段々惹かれていった。さやかちゃんが可愛い。主人公と同い年なので共感できる部分もあったり。選評の通り今後の伸びしろを感じさせる作品だったと思う。2012/189
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2013.6
職場が潰れ、恋人に逃げられ
自暴自棄になった正志。
飛び降り自殺しようと思ったところを、ガタイのいいニューハーフに助けられる。
ニューハーフの泉に連れられ、新小岩のアパートで暮しはじめる正志。
職探しの途中で出会った昔の親友の部下として仕事を始める。
その仕事がうさん臭いものだとわかっていながら。
いろんな仕事をされてきた著者ならではの物語。
ラストがどこへむかって行くのか全くわからず、途中だれてきたが、まずまずの読後感。 -
いろんな個性を持った人が集まるシェアハウス。
共有スペースで持ち寄り飲み会やったりして、こういうの大好き。
ゆるくつながっている、立ち入りすぎない、でもいつでも見守ってる。
主人公は金融詐欺の会社で働いて、お金のある高齢者などに電話をしてアポを取り付ける。詐欺だとわかってからも被害者の顔が見えないからまぁいいかと働き続ける。成績が上がり、今度は直接カモにあって契約をとる営業に回る。ここではじめて自分には詐欺に加担できないと悟る。
だいたいはもうちょっと手前で格好よく反旗を翻しそうなんだけど投獄までされるのは珍しい設定だなと思った。
超芸術トマソン、懐かしい。写真集持ってました。
丸ノブって言葉が3回くらい出てきたけど、こだわりあるのかしら。普通のノブじゃなくて。 -
新小岩を舞台にした日常を題材にしたミステリー。
新小岩に血縁がいることと、町歩きの教材?のようになっていたので購入。
街の雰囲気が伝わり、読みやすく楽しい話。主人公以外の人物がちょっと分かり難かったようにも思えたけど、
楽しめました。
街を題材にした小説ってどこまでローカルネタを書くのかのバランスが難しいのかな。 -
前半はあまりおもしろくなくて、この話はどこに行き着くんだろう?って感じだったけど、後半は、展開も急に早くなって最後はかなり面白かった。ちょっとできすぎの感がある終わり方だったけど、夢がない終わりじゃないから良かったかな。
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なんとなく気になって、借りてきました~。
新小岩行ったことないけど(笑)
でも、枝豆ハウスに住んでみたい...お酒飲めないけど(笑) -
価値観は人それぞれだと思う。僕の価値観も正志や枝豆ハウスの住人に近いと思う。だけど、やっぱり、枝豆ハウスはそんな場所は無いって意味で天国なんだと思う。だから、新小岩パラダイスなんだ。