導きの星 4 (ハルキ文庫 お 6-5 ヌーヴェルSFシリーズ)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 280
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758430791

感想・レビュー・書評

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  • 思えば遠くに来たもんだ、の最終巻。最後がやや中途半端に感じるんだけれど、この辺が天冥の標に繋がったんだろうなと感じた。全般的には小川一水らしい話で読み応えがあり、楽しめました。

  • 小川一水『導きの星』は、シンプルにいえば、地球外生命体を進化させる超SFです。加えて、地球そのものの新たな歴史を目指す、未来小説です。時間感覚も空間感覚も真に宇宙的なスケールであり、どこを切っても魅力の果実で溢れている。

    しかも、このあらたな人類を見守るという行為が、「地球」の人類の安全を守るものなのか、宇宙人類の発展を促すものなのか、結局もっと高位である「超人類」の意思によるものなのか、はたまたそれがそのまま宇宙の発展なのか....

    時間的にも空間的にも広がりを持つ本書では、一方で細部にも丁寧なこだわりをみせています。進化に伴う代々のオセアノ人の風俗や暮らしぶりの変遷、オセアノ人の風貌、体格に応じたスラングや格言は小川一水の本書に対するこだわりを感じます。また物語の展開は単に地球外生命の育成物語にとどまらず、地球や人類の未来についての鋭い考察を示しています。人類は本当にこのまま拡大再生産を続けていくのか?宇宙を目指して広がり続けるのか?

    スケールが壮大な本書で久しぶりにSFに没頭してみたい気になりましたよ。

  • 四種族と黒幕が勢ぞろいし歴史が大きく動き新たな導き手が出て来て主人公と三人組がハッピーに終えました。全体を通して楽しめました。

  • 4巻全て読みましたが、結局最後まで共感することが出来ませんでした。
    自分たちより低い程度の文明を自分たちが良いと思う方向に、教え導き育ててやるという、てめえら何様じゃ!感が最後まで拭えませんでした。
    ラストで多少の救いがあるのかと思いきや、導き手の主体(思想)が交代しただけで、一層の教導活動に邁進するというオチで何だかなあと思ってしまいました。文明は強制的に進歩させなければならないものか。
    小川一水さんの作品は大好きですが、この作品だけは肌に合いませんでした。

  • カタカナの苦手な私は、歴代歴代の異星人の名前が覚えきれずに、混乱してしまいました。あと表情が想像しにくいのも、ちょっと困った。長かったわりには、カタルシスが少なくて、残念。

  • 未開の星野知性体を神の視点で文明を育成するというシミュレーションゲームを小説にすると、こんなに面白くなりましたという傑作。というか、文明を育てるのと、戦略も含めてこの世界設定で面白いゲームが出来そうだなぁ。まぁ、ゲームが出来てもこの小説の面白さには敵うまい。伏線を生かして、心温まるエンディングに、日本のSFにまだ読んでない傑作はたくさんあるんですね。読んでない人は読むべし。

  • 大団円。またチキから新しい一歩が始まります。
    ぐわっと一気に読んでしまった!最終的にコレクタが一番可愛いと感じた。

  • 小川一水が贈るハートフル・ファースト・コンタクト・SF。


    スワリスが宇宙航法を手に入れた。

    他の宇宙圏の知性体を巻き込む宇宙戦争の行方は?

    感動の完結編、ここに!!

  • 『物語』の真髄ここにあり。

  • 平和的小動物が、文明を築いた果てに。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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