遺書 (ハルキ文庫 よ 5-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758431064

感想・レビュー・書評

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  • 先日五つ星をつけた対談選とはまた違った良さで五つ星.吉本隆明の良さを一言で言うと,「そういう風に考えたんじゃ事態は打開できないんだぜ,こういう風な物事の考え方が必要なんだぜ」ということをすぱーんと指摘してくれる心地よさ,なのだ.で,1960年代から80年代にかけては,それがちょっと「そこまでいう必要あるの??」というところまでいってしまって,読んでいてちょっと倦怠感が生じてしまうのだけれど,90年代の著書は肩から力が抜けた感じで,気楽に読める.そして彼の本のおもしろさの核は失われていない.この本は特に誰にでも興味があるテーマを扱っているという点においてかなり良いと思う.オススメ.

  • 難しい感想はおいといて。
    こんなおじさんが身近にいたらいいなーと吉本さんの文章を読むといつも思うのであった。
    二人の村上を軸に据えて現代文学を語れるというのは常々思っていたことだけに納得。
    遺書だけに、様々なことに触れられているが故に散漫な印象もなくはなく。その分気軽に読めるので、逆に良いのかも。

著者プロフィール

1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。著書多数。2012年3月16日逝去。

「2023年 『吉本隆明全集33 1999-2001』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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