今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435024

感想・レビュー・書評

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  • 今回も変わらぬつる家の面々に囲まれ、料理にいそしむ澪。小松原さまの素性に近づいたり、あさひ太夫の過去、料理番付など下がり眉がますます下がることばかり。少しずつ状況が動いていく。
    『ひょっとこ温寿司』京樽レストランで初めて蒸し寿司を食べた時のことを思い出しました。ありえんと思ったけど、とってもおいしかった。
    引用部分にフィギュアの浅田真央を重ねた。どちらも応援してます。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「浅田真央を重ねた。」
      素晴らしい、、、
      「浅田真央を重ねた。」
      素晴らしい、、、
      2014/05/01
  • どんどん面白くなってくるし、相変わらずお料理もおいしそう。
    澪の真摯な姿勢がよい

  • みをつくし料理帖シリーズ第4作。料理よりも人間模様がメインになってきた印象。お料理もおいしそうだけど、おまけ程度というか。そんな中掲題作の「今朝の春」は料理に試行錯誤する様子が楽しめました。食べたいなぁ。…といっても自分ではなかなかやらないのですが。安定した面白さで楽しめました。

  • みをつくし料理帖第四弾。

    今まで堤真一で想像してた小松原様、実は三十路だった。若かった。

    小松原様(くたびれ系浪士)、源斎先生(さわやか医師)、又次さん(ワイルド系料理人)に次ぐイケメン、伊佐三さん(無口な大工)にまさかの浮気疑惑…!

    今回はいろんなことが分かるかわりに、澪ちゃんにとっては辛いことが多かった。次はいいことがあるといいなあ。

  • 大好きなシリーズ!
    4作目。
    もう5作目も出ていますね~楽しみ☆

    「花嫁御寮」
    伊勢屋の美緒に大奥奉公の話が持ち上がる。包丁さばきの試験があるということで、澪は指南役を任されるが。てんやわんやの騒動に。
    料理は、ははきぎ飯。腎の臓の病に効くというほうき草の実をなんとか料理に生かせないかと知恵を絞った物。
    小松原の母親が登場、思いがけなく澪の人柄を認めはするが、身分が違いすぎる悲しさ。
    「友待つ雪」
    戯作者の清右衛門が吉原のあさひ太夫を題材に戯作を書くことになった。つる家の座敷で話している様子を漏れ聞いて心配する澪。
    澪の幼なじみだった野江があさひ太夫となっていった過去が次第に明らかに…
    料理は「里のしらゆき」
    「寒紅」
    おりょうの旦那、伊佐三に浮気の疑惑が?仕事で遠方に出かけているのだが…
    澪も伊佐三が女性にまとわりつかれている所を目撃。
    料理は「ひょっとこ温寿司」
    「今朝の春」
    登龍楼との料理の競い合いを行うことになったつる家。
    澪が生み出した料理は…?
    寒鰆の昆布締め!

  • この物語を読んでいる時は、ふっと周りの音が消えるような感じ。江戸の情緒と主人公の心意気、取り巻く人々の優しさで癒される。

  • みおつくし料理帖第四作。

    ひさしぶりにこのシリーズと再会。

    いつもながらあたたかい人々。ひたむきな澪。そして心をこめた料理の数々。涙しながら読み、読んだ後には心が暖かくなる。

    「小松原」の母も登場し、野江の過去も少しずつ明らかになる。とにかく澪という娘がけなげでいじらしく、自分の妹か娘のような気持ちになって読める。

    誕生祝に日本の友人が送ってくれた大事な本、大事に大事に読ませてもらいました。

    「花嫁御寮」
    花嫁修業につとめる美緒に料理を教えることになった澪。そして久しぶりに訪れた小松原の忘れ物は箒木の実だった。澪は小松原のために、と箒木の実の料理法を調べる。そしてある老婦人が「つる屋」を訪れた。彼女はなんと、小松原の母だったのだ。澪と美緒、それぞれの乙女心が切ない章。

    「友待つ雪」
    つる屋の常連、戯作者の清右衛門が版元坂村堂のために書き下ろしをするという。その題材がなんと、翁屋のまぼろしの花魁、あさひ太夫の謎を解き明かす、というのだ。幼なじみの野江の秘密が暴かれては、と心配する澪。清右衛門の調査で浮き上がってきた野江の哀しい物語。澪は清右衛門に料理で勝負を挑む。自分の料理が気に入ったら願いを聞いて欲しい、と。そして作った蕪料理「隠れ里」で澪は野江を守った。澪からあさひ太夫との話を聞いた清右衛門は澪に「女でもあさひ太夫を身請けできる。お前が身請けしてやれ」と告げる。そんなことが自分にできるのか。今まで考えてもみなかったことに呆然とする澪。

    「寒紅」
    おりょうの夫、伊佐三に浮気の疑いがあがる。火事で親をなくして口が利けない太一を大事に育てている夫婦の間に隙間風が吹く。そして伊佐三の愛人と称する女、お牧がおりょうの前に現れるようになった。ついにおりょうと伊佐三が面と向かって話し合う。すべては誤解とお牧の横恋慕だった。それぞれに太一を思うあまり空回りした夫婦の愛情もきちんと戻るところに戻る。お牧も悲しい女である。

    「今朝の春」
    毎年料理屋の番付を出す版元に、今年は登龍楼との料理一騎打ちを頼まれたつる屋。澪は懸命に寒鰆(さわら)の料理開発に取り組むが、小野寺に何かあったかもしれないという噂に動揺し、怪我をする。勝負は負けたが、澪の心はすっきりしていた。そして小野寺も無事でいてくれてつる屋にやってくる。切ない澪の乙女心と料理人としてのまっすぐな覚悟が伝わってくるお話。

  • 続きモノでずっと変わらずに面白いって
    なかなか難しいことだと思うけど、この
    作品は本当に面白い。大好きな作品のひとつ。
    幼馴染を吉原から救い出すただ一つの術。
    はたして、主人公は野江を取り戻すことが
    できるんだろうか?芳の一人息子は現れる?
    太一の声は戻る?小松原への思いは?
    源斉先生の気持ちはどこに?

    あー続きが気になる!

  • やっと健診がすんで、ハラヘッタもきわまり、へなへなになって帰る。ご飯を食べて、借りてきた『今朝の春』を読んで、休息。昨年度はフェミックスに移ったどさくさで健診に行きそびれたが、食事ヌキで検査する意味は多少わかるものの、(健診で具合がわるくなりそうじゃー)とやはり思うのであった。

    「みをつくし料理帖」のシリーズは、1巻、2巻、3巻とも人から借りて読んでいたが、このたび別の人から4巻を借りることができた。

    あいかわらずうまそうな話である。そして、料理帖でもあるが、物語でもあるのだった。

    ほぼ1年ぶりに続きを読んで、少しずつ登場人物のことや話の筋を思い出す。

    小さい頃に火事に遭ってふた親を目の前で亡くし、それ以来しゃべれなくなった太一を、なさぬ仲のおりょうと伊佐三は親となって大切に育てている。なんとか太一の声を取り戻したい、太一に声を戻してやりたいという二人の思いが、思わぬところで親子三人の縁を壊しそうになる。

    ▼「道々、うちのひとと色々、話し合ったんですよ。あたしたちふたりとも、太一の声を取り戻すことにあまりに必死になり過ぎた、と」
     「声が出ても出なくても、太一は太一。頭でわかっていながら、俺たちは…」
     伊佐三が、眠り続ける太一の頭を大きな掌で優しく撫でる。
     「こいつに、一番、辛ぇ思いをさせちまいました。俺たちゃあ親として至らなかった。帝釈さまはそれをよくご存じで、願掛けが叶わなかったのも、無理からぬことだと思いまさぁ」(p.210)

  • 澪が訛るところがスキ。

    やっぱり雰囲気がいいなぁ・・・。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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