- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758435284
感想・レビュー・書評
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みをつくし料理シリーズ第五弾。
今回もつる家の看板料理人、澪を巡る人々と彼女が作り出す料理を主題にした内容が4つ。
つる家の主人、種市の亡き娘の封印していた話が意外な人物の登場で明らかに‥
澪は幼なじみの野江がいる吉原の翁屋から、花見の宴席での仕出し料理を頼まれます。その献立とは‥そして宴席の後、翁屋の楼主は澪に思いがけない提案をします。
ある日伊勢屋の娘、美緒が泣いてつる家を訪れます。美緒の想いびと以外の相手との縁談を父親が勧めているのが理由でした。皆、彼女の気持ちを汲みたいと思って行動を起こしますが‥
最後の章は趣きが変わり、澪の想いびと、小野寺数馬一家の話でしたが、これも登場人物が新鮮で面白い内容でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ずっと気になっていたおつるさんの過去。やりきれない。
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番外編、大いにありだな。群像劇としての深みが増す。
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最後の「ひとくち宝珠」、小松原ファンとしてはたまらないお話でした。
「御膳奉行」という役職をこの小説で初めて知りましたが、命がけの仕事なんですね。 -
季節感を楽しめるのは変わらずお見事。1作品ごとにそれぞれの成長もどうにもならない苦悩も、大人になっていくのが良いです。
2014/1/31読了 -
このシリーズはいつもさらさらと読んでしまう。この物語はどのように落ち着くのだろう。澪はどうしたいのだろう。澪が悩んでいる姿がひしひしと伝わってくるような気がするのは気のせいだろうか。佐兵衛の生存がはっきりしたり、種市、おつるの過去など、色々なことがはっきりした巻でした。小松原の視点から語られる物語が何だか面白い。
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前巻で一つの希望が標された。
野江の身請けを澪が果たすこと。
その野望と言っていいほど大きな未来に、駒が動く「夢宵桜」。
美緒の「小夜しぐれ」、種市の「迷い蟹」、小松原様視点の「嘉祥」。
また、御寮さんにとっても。それぞれの大切な存在に対する気持ちがはっきりと進んでゆく一冊だった。 -
もう、このシリーズは読まずにはいられない。
いつの間にか優しく控えめな少女は、仲間を牽引する強い力を持って料理人人生を力強く歩み始めていた。次回作が待ち遠しい! -
慈しむように料理をするということ。温かくて誠実で凛として。すてきです。