- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758435284
作品紹介・あらすじ
季節が春から夏へと移ろい始める卯月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?-(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾。
感想・レビュー・書評
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つる屋の店主種市の娘つるがどうしていなくなったかがわかる章。悲しい。本当に悲しい。また、好きな人ではない人と祝儀をあげる美緒。その献立を任された澪。美緒のこれからの幸せを祈る章。いなくなった息子を見かけて体調を崩す芳。皆それぞれの悲しみを背負いながら生きていく。
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つる屋の愛おしい人々に会えるのが嬉しい。
澪の大切なひと、野江や小野寺の動向も気になる。
近い距離で会えたことに自分も嬉しくなる。
美緒もきっと幸せになれる。
次巻も楽しみでならない。 -
ハラハラする展開が多かったけど、ほのぼのパートも多くてほっとした。少しずつ登場人物の人物関係が変わっていったり、情報が詳らかにされていく過程が興味深い。
ひとくち宝珠、食べてみたいなぁ -
縁は異なものとは言うけれど、ままならぬ想いと言うのは身も心も焦がしてしまうもの。それでも意を決し、凛としたお美緒は、本当に一皮向けたのでしょうね。
それとは別に、小松原視線で1編書かれるとは意外だったけど、こちらは内容含めちょっと嬉しい。 -
てやんでぃ、ちくしょう。面白いじゃあねぇか。
こちとら最近シリーズでずっと読んでるから、もう何巻目か分からなくなっちまったよぅ。自分の独り言にまで、エセ江戸言葉が出てくるんだぜぃ。困ったもんでありんす。(ニセモノ感満載)
しかし、全編切ないね〜。幸せを願って次巻へ!
...あれ、江戸言葉、どうした(笑) -
小野寺と妹早帆の料理場面がよかった。早帆がこれからどう動いてくれるのか期待。
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みをつくし料理帖第五巻。種市の過去、野江との邂逅、美緒の結婚の三編に加えて小松原視点の料理話が一編が入ったことでさらに全体に立体感が出た感じ。本シリーズの心地よさは伏線というよりはお笑いでいう振りのような形で登場人物の動向が示されるところですね。安心して読める。
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昔、江戸では菜の花は高価なものだったんですね。
今では、春になると必ず食べたくなる安くて栄養あるものなのに。
こんな感じで、お勉強?もできます。
イロイロな誘惑も多いはずなのに。
料理の路、一筋に生きる澪が羨ましい。