蜘蛛の糸 (280円文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435406

感想・レビュー・書評

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  • 芥川龍之介の有名作品
    めっちゃ短いのですぐ読める。5分くらいで。
    内容もシンプルでいいですね。

    主人公の犍陀多の「犍」は漢検配当外、JIS第3水準という激ムズ漢字でした〜。
    加えて音読みは「ケン」もしくは「コン」とあるのに「カン」と読ませているのはなぜなのか。

  • 重罪を犯した地獄の罪人: 犍陀多が、過去に蜘蛛を助けた善行のお陰でお釈迦様から地獄より這い上がれるチャンスをもらうも、持ち前の浅ましさによってチャンスを逃すお話。

    「ぷつり」と蜘蛛の糸が切れる音は絶望的。
    犍陀多はきっと今も、蜘蛛の糸が切れたのは沢山の罪人たちが蟻の行列のように登ってきたせいだと信じて疑わないだろう。
    絶えず極楽に良い香りを漂わす蓮のように、性質は変わらない。
    また、この一連の出来事を昼飯前にするお釈迦様の圧倒的偉大さを感じた。

  • はるか昔に読んだけど未だに詳細まで覚えてた短編。
    そういえば今作を知ってから蜘蛛を殺さなくなったし、そんな日本人結構いるんじゃないか?
    自己中心的に利益を求めて他人を顧みないと良いことが起きないよという教訓的なメッセージを分かりやすく伝えてくれているので現代にも根付いている我々の道徳観に実はめちゃくちゃ寄与してたりするんじゃね?芥川先輩やっぱり凄い人なんじゃね?などと思いました。

  • 感想:この本を読んでお話の展開にびっくりしました。私がこの本をおすすめする理由はこの本を読んでいる間、主人公に対する感情の変化がたくさん感じられたからです。はじめは悪く思っていたのが、良い人に思うようになり、また悪い人だと思うなど色々な思いがありました。

  • やっぱり少し教訓めいていて読むのを躊躇っていた芥川の短編。でも実際読んでみるとそうでもなく、普通にエンターテインメントとしても楽しめた。どの短編に出てくる主人公も、共感できる人間らしい汚さを持っていて、「芥川すげぇ」と納得した。
    でも「蜜柑」だけは少し彼らしくない作品だなぁと思いつつも、最後にはすかっと読み終えることができて気に入った。

  • 初芥川龍之介。読みやすい。今後は順に読んでいく。

  • 彼の著作を学校で何篇か習ったわけだが、当時まだ小説読みではなかったのに、他の作家と比べて印象に残っている。
    (蜘蛛の糸、杜子春、トロッコ、羅生門)
    280円の中古ということで、ものは試しとばかりに買い置きしていた。
    故あって手に取ることに。そして初めて肩肘張らずに芥川作品を読んだという次第。
    どういうわけか『芋粥』が好み。ただ、「憧れは憧れのままにしておいた方が身の為」「人間、己の分を弁えるべき」という小生の解釈が当を得たものなのかどうか。

  • 子供の頃に読んでいたはずなのに、覚えていない。
    蜘蛛を助けてたこともあり、助けてやろうという神さまの計らい。
    優しさがあれば、地獄から脱出出来たのかなぁと
    色々な思惑が頭を揺さぶりますな。

  • 自分を全面に出していかないと上手に生きていけない現代。自己中な人の方が得をしたりする。こんな時代、芥川さんはどう思うんだろう。

著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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