密売人 (ハルキ文庫 さ 9-6)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 732
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758437349

作品紹介・あらすじ

十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。それぞれ事件性があると判断され、津久井卓は小樽の事件を追っていた。一方、小島百合は札幌で女子児童が何者かに車で連れ去られたとの通報を受け、捜査に向かった。偶然とは思えない三つの不審死と誘拐。次は自分の協力者が殺人の標的になると直感した佐伯宏一は、一人裏捜査を始めるのだが…。道警シリーズ第五弾、待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 北海道の釧路、函館、小樽で同時期に起きた事件がどう繋がっていくのか?被害者は偶然にも刑事ドラマ等で耳にする(エス)
    情報屋と呼ばれる捜査協力者らしい。勿論彼らの情報は犯人には知るすべはないはず。
    今回はヤクザの報復に見せかけた事件。
    ヤクザが生きにくくなり組長の弱体化を狙い下剋上を企てる輩が仕組んだ事件。余談だがそこには映画に出て来る仁義など存在しない。
    更に腐った警察官(密売人)が金の為加担すると言う情けなさ。
    4人目の標的が自分のエスと知った佐伯は何が何でも守ろうとする。今回もお馴染みの正義漢の佐伯、津久井、新宮、小島が活躍する。
    (証人保護プログラム)のような仕組みのない日本では、捜査協力や法廷での証言を求められても報復を考えると二の足を踏んでしまいそうだなとも思ってしまった。

    • 風鎮さん
      感想文を読ませて頂き、面白そうなので読みたいに登録させて頂きました。
      感想文を読ませて頂き、面白そうなので読みたいに登録させて頂きました。
      2024/01/23
    • 秋桜さん
      風鎮さんコメント有難うございます
      風鎮さんコメント有難うございます
      2024/01/23
    • 風鎮さん
      秋桜さん、
      コメントをありがとうございます。
      貴方のどの感想文を読んでも、とても内容がよく分かり私の読書欲を掻き立てます。
      私にもこん...
      秋桜さん、
      コメントをありがとうございます。
      貴方のどの感想文を読んでも、とても内容がよく分かり私の読書欲を掻き立てます。
      私にもこんな素晴らしい感想文が書ければ良いのにと思いました。また、参考にさせて頂きます。
      2024/01/24
  • 北海道警シリーズ第五弾。警察の協力者3人が、見せしめのように殺害され、さらにもう一人が殺されかかっている。犯人を割り出し、協力者を救えるか?終盤の手に汗握る展開、でも経過時間は一日ほどというのはいつも通り。佐伯の読みが外れないのはまあご愛嬌。車上狙いはどうなった?


  • 道警シリーズ5作目。あれから5年。 道内の複数ヶ所で起った事件が、主人公たちが集まり情報を交換するうちに、意外な繋がりが見えてきます。巨大組織であるが故に、法と対峙するが故に、組織人であるが故に...様々な要因が絡み合い警察関係者の関わる犯罪がうまれてしまうんでしょうか。

  • 面白かった
    道警シリーズ第五段!
    前作に引き続き、エンターテイメント作品として楽しめました。

    ストーリとしては
    10月下旬に北海道でほぼ同時に3つの死体が発見。
    函館での転落死体、釧路の溺死体、小樽の焼死体。
    津久井は小樽の焼死体の事件を追います。

    一方で、小島百合は札幌の女子児童が連れ去られた事件を追います。

    さらに、佐伯は車上狙いの事件を追っています。

    なんの脈絡もないそれぞれの捜査で、一緒にランチをとって話したことで、見出された共通点

    結局、殺された三人は警察のエス(協力者)
    そして、女子児童を連れ去ったのは父親で、佐伯のエス

    再び佐伯たちはブラックバードを作戦本部に!

    佐伯たちはエスを救うことができるのか?
    そして、なぜエスの情報が漏れたのか?
    さらに、後半のスピード感はハラハラドキドキ

    といった展開です。

    今までの作品含め、本書の中で語られる「警察官としての誇りと矜持」
    スッキリした読後感です。

    お勧め

  • 道警シリーズ第5弾。『密売人』密売されているものが予想していたものと違っていた。そういう事ーー。3つの事件が明らかになっていくにつれ読み進めるスピードもアップ。まだまだ続くこのシリーズ、楽しみです。新宮くんもがんばれ応援してるよーー。

  • 道警シリーズ第五弾。同時に発見された転落死体、溺死体、焼死体。一見、無関係と思われた事件は…

    道警で懲罰人事を受け、遊軍に回された津久井卓と佐伯宏一が小島百合、新宮昌樹らとブラックバードに再び集い、難事件を解決する。

    警察組織の裏金問題体から始まったこのシリーズ、相変わらず面白い。

  • 北海道警察シリーズ第5弾
    やっぱ、シリーズものは続けて読んだほうが面白い。

    なぜこのタイトルなんだろう?と頭の片隅で思いながら読んでいたけれど、最後の方になってようやく、そういう意味かぁとすっきり。
    今回はチームで動いた感じもあって楽しめました。
    すべての事件が繋がってるの?と思わされてしまいましたが、さすがに昼間のお仕事のほうは違ったのねと、そりゃそうか、みたいな。

    ほぼ読み終わってから、ん?最初の事件から48時間スピード解決?って、、
    こんなに読みごたえがあったのに、流れてる時間は短かったことに驚愕。
    とても面白かったです。

  • 道警シリーズ第5弾。
    津久井や佐伯のチームワークと正義感が魅力だと思う。
    今回も北海道で同時に起こった事件に、ある共通点があると気付き、それぞれの役割の中で信頼を通じて情報を共有しながら、事件の本筋へと近付いていく。
    過去に組織へ逆らったと懲罰人事を受けながらも、本来の職務を全うする津久井や佐伯の姿はカッコ良すぎる!

    2024.2.22

  • 10年以上前に読んでいた道警シリーズの続きを読みました。
    前半は家事の合間にちょっとずつ。
    でも後半は途中でやめられなくなり、夕飯の支度ができませんでした。
    久しぶりに読む道警シリーズはやっぱり面白かった。

  • ここまで読んできた道警シリーズ中で一番早く読み終えたかもしれない。いや、面白かった。

    お決まりの多軸構造がよく活きていて登場人物が動き回っている。シーンの切り替えも絶妙で、続きが気になって止まらなくなる感じ。

    徐々にスピード感を増していく展開と、落着後のほっこりとしたエピローグ。緊張と緩和のバランスの妙に読後ニヤリ。

    なんだかんだでもう5冊目か。次巻は如何に。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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