- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758438957
感想・レビュー・書評
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ムーンストーンをテレビで見て原作を読みたくなりました。
短編集のどれも面白かった。
猫目石やサファイア、ガーネットが好きです。 -
各篇に宝石の名前がつけられた短篇集。すべて後味がよろしくないと予想していたが、さほど悪くないものも混じっていたのが意外だった。最初の『告白』もそうだけれど、こういう短篇はうまいし、物語の語り手の選び方もいいなぁと思った。
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湊かなえさん作品の中でも「イヤミス」感が少なめだと思うので、初心者さんにも読みやすいのでは…!
でもその中でも彼女の魅力とも言える「人間の闇/醜さ」みたいなところはやはりしっかり描かれていて、人間とはどういう生き物なのか考えさせられるなと思います。 -
久々に読んだ湊かなえさんは湊かなえさんでした。
明るく軽い本を読んでいたわたしにとって、はじめ重くて暗い質量にグッときました。
ただ、不思議なことに、最後は泣いていました。
解説の児玉憲宗さんのお話がこの文庫本のバランスを見事にとってくれていました。 -
不穏な空気がずっと流れていたのに意外と最後に救いがある話が多くてびっくりした。なんでこんなにずっと不穏な感じを出せるのか。
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湊かなえ作品は、やきりれない感情と終着点のない後悔の印象が大きかったけどイヤミスじゃない物語も素敵。彼女を通して見える世界の話、とても好き。ダイヤモンドは東野圭吾っぽいなと思った(男性一人称だからかも)
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10年越しの再読(たぶん)。
展開も程よく忘れていて、新鮮な気持ちで読むことができた。
執着、嫉妬、欲望、憧れ、秘密、悔恨
人間の複雑な感情が宝石に混ざるように散りばめられている物語は、10年前の自分には今ほど滲みなかったのではないかと思う。
多分「後味の悪い話だな」「他人の闇が垣間見えるのは面白いな」程度の感想だったような気がする。
登場人物たちほどではないにしても、プラス10年間の人生経験で肉付けされた感情の幅を持って、この作品にあたると当時は気づけなかったところまで共感が落ちていく感覚を味わえた。
色んな意味で自分とはかけ離れている人々の語りなのに、作品の向こう側の世界をぼんやり見ているだけでは済まされないこの感じ。
侵食性・侵襲性のあるイヤミスは、突き刺さって抜けない感じがする。
この本をもう一度読むために、また10年頑張って生きられそうだと思った。