- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439091
作品紹介・あらすじ
仁藤全。高校で四二本塁打を放ち、阪神タイガースに八位指名で入団。強打者として期待されたものの伸び悩み、十年間で一七一試合に出場、通算打率二割六分七厘の八本塁打に終わる。もとより、ヒーローインタビューを受けたことはない。しかし、ある者たちにとって、彼はまぎれもなく英雄だった-。「さわや書店年間おすすめランキング二〇一三」文藝部門第一位に選ばれるなど、書店員の絶大な支持を得た感動の人間ドラマが、待望の文庫化。
感想・レビュー・書評
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思っていた内容とは違いましたが虎ファンには懐かしい名前がいっぱいでした。成功して有名になれるのはひと握り。仁藤選手は記録より記憶に残る人でしたね。
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プロ野球を知らない著者が、出版社の社長に言われて書いてみた?お話!
それでも面白い。
ヒーローインタビューを受けていなくても、ある方たちにとってはヒーローだったり~・・そう思います! -
めちゃくちゃ好きな一冊にまた出会えた!
誰もが認めるヒーローはもちろん素晴らしいけれど、もっと身近なそれぞれのヒーローって素敵だなって思うんだ。
子供時代、かけがえのない身近なヒーローがもっとたくさんいたっけなぁ。
それにしてもたまらんわ、福元(福本)さん (^^; -
阪神ファンやから
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高校で42本塁打を放ち阪神タイガースに入団も伸び悩む強打者・仁藤。2010年のペナントレースを重ね合わせた野球小説。仁藤を巡る様々な人々へのインタビューで進む展開はノンフィクションのようなリアリティを生んでいる。
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阪神タイガース仁藤全。
もちろん架空の選手なのだが、まわりにはそれとわかる実在選手が沢山いる。
学生時代からの彼を取り巻く人々のインタビューの形式で彼を描き出す、よくある手法。
ひねりと奥行きが少ないストーリーが残念。
スポーツものと思って読まない方が良い。 -
てっきり真田広之と鈴木保奈美共演の同名映画の原作だと思い込んでいました。1994年の映画でしたから、かれこれ20年以上前のこと。そちらはヤクルトスワローズの選手という設定でしたが、こちらはまったく別物の阪神タイガースの選手という設定。阪神ファンならまちがいなく笑います泣きます。
主人公は2001年から2010年まで阪神タイガースに野手として在籍していたという仁藤全(アキラ)。一軍で活躍することはほとんどなく、「二軍の帝王」と呼ばれたまま退団。ヒーローインタビューを受けたことなどないけれど、一部の人の心に強烈な印象を残した選手。彼とつきあいのあった人物が彼について語るという形式が取られています。
主人公こそ架空の人物ではありますが、野球関係のほとんどの登場人物が実在し、笑える仮名となっています。真弓は阿弓、桧山は絵山、山本昌は山村昌、岩瀬や岩背というように。2010年のプロ野球シーズンを知っている人なら興奮度倍増。著者はプロ野球にまったく知識も興味もないのに、『泣いたらアカンで通天閣』を書いたのちに会った出版社の社長から「阪神の代打男の話なんてどう?」と無茶ぶりをされたそうです。断れば女がすたると本作を書いたというのですから驚き。
阪神ファンにとっては宝物のような本かと。病院の入院患者がテレビの前に集まってワーワー言いながら試合観戦する様子、みんなが監督で、DNAに「阪神」が組み込まれた阪神ファン。終盤には当時の中継を再現するかのような世界の盗塁王・福本の名(迷)言も出てきます。泣かずにはいられません。
借りた本だったのですが、これは永久保存版にするために購入します。