オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫 い 20-2)
- 角川春樹事務所 (2016年2月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439732
感想・レビュー・書評
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都会のど真ん中の横丁に佇む人たちは、
どこか傷を負っている。
大っぴらになっている傷もあれば、
いまだ直視できないものもある。
流れ出す血は痛みの象徴で、
当人にとっては消え去りたいもの、
治癒したいものかもしれない。
でも時にそうした傷は、人を優しくする。
人としての奥行き与え、深みを与える。
だからこの横丁の人たちの交流は、
それが何てことないものであるのにかかわらず、
どこか艶を感じさせる。
男女の機微といったものがある。
あることをきっかけに頑丈な堤防が崩れ、
一気に濁流が溢れ出す雰囲気に満ちる。
それでありながらなかなか崩れない。
そこもまた、面白い。
だから目が離せない。
日々の描写を飽きることなく読ませる。
新宿という大都会に、
こんなひっそり佇む場所があるなんて。
手を伸ばせば届きそうで届かない場所。
そんな雰囲気も、
この物語に艶を与える理由かもしれない。
変わらぬ日々の中に、
実は見落としている艶のサインがあるのでは、
そんな気にもさせられる。
目を凝らしてみれば、僕の暮らす町でも、
こうしたやり取りがあり、
僕もその中にいるのかもしれないと期待させる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宇藤はもっとモテて良いはず。あれこれ料理が美味しそうな中で、出汁と餃子が気になる!
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桃子さんが素敵
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シリーズ2作目もテイストは同じで、気軽に読める。少しずつ宇藤君がまともになってきた感じでいい
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「ねこみち横丁」に行きたくなったなぁ。いろんなお店あるし、何よりバール追分に行きたい。昼のモモちゃんのご飯食べたいし、夜のお酒も飲んでみたいー!あと宇藤さんは、何か吹っ切りれたようでよかった。
また続編あるのかなーあったらいいなー
2021.5.27 読了 -
BAR追分シリーズ2作目。今回もゆったり流れる時間を感じて穏やかな気持ちになれる。宇藤さん、純くん、久保田先生のその後が気になる。
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大学生1
2月 -
シリーズ第二作。何故か温かな気持ちになる話。桃子さんがいい。ピンチョスが美味しそう。宇藤君が少ししっかりしてきた。謎の多い伊藤純。