リストランテ アモーレ (ハルキ文庫 い 19-2)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440226

感想・レビュー・書評

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  • 「アモーレ」という目黒にある小さなリストランテ。
    そこのシェフである杏二と偲の姉弟。
    女たらしの杏二目当てにやってくる客たち。

    本日のメニュー1から11まで美味しそうな料理と客たちのおりなすお喋り。
    沙世ちゃんという、杏二に積極的にアピールをしながら、会社の上司や同僚の男性を連れてくるちょっとわがままな子。
    いつも、一人できて、杏二に話しかけられるのを待っている初子ちゃんというおとなしい子。
    偲が想っているのが、公然の秘密となっている杏二の元先輩シェフの松崎さん。
    姉弟の母親は亡くなっていますが、時々現れる二人の父親。
    後に松崎さんと婚約したリコという陽気な青山のセレクトショップで働く女性も訪れるようになります。
    あと、お客ではありませんが、杏二と時々電話で逢引きをする謎の女性M。
    出てくる女性の性格が様々で、杏二の女たらしぶりも、それぞれに応じて対応しているのでそれほど非人情には思えません。愛すべき女たらしというところでしょうか。
    情の深い偲が松崎さんの結婚式に呼ばれるつもりになっていて、パーティに着ていく高価なドレスを選ぶところはちょっと泣けます。
    本日のメニューが変わるたびに、語り手が変わるのですが、リコのパートは結構口が悪く、驚きでした。


    以下ネタバレですが、
    P189ではやっぱりストーリーはなるようになるのだという展開になり、快哉を叫びたくなりました。
    最後には謎の女性Mの素性も判明します。

    さらっとよめるコース料理のあとのデザートのソルベかムースのような口どけのお話だと思いました。

    • やまさん
      まことさん
      おはようございます。
      コメントといいね!有難うございます!
      きょうの天気は、快晴です。
      今日も一日、健康に気を付けて良い...
      まことさん
      おはようございます。
      コメントといいね!有難うございます!
      きょうの天気は、快晴です。
      今日も一日、健康に気を付けて良い一日にしたいと思います。
      やま
      2019/11/12
    • まことさん
      やまさん♪
      おはようございます!
      こちらこそ、コメントといいね!ありがとうございます。
      夕べはすごい雨になりましたが、そろそろ晴れてき...
      やまさん♪
      おはようございます!
      こちらこそ、コメントといいね!ありがとうございます。
      夕べはすごい雨になりましたが、そろそろ晴れてきました。
      今日も、一日、どうぞよい一日になりますように!
      2019/11/12
  • 食べ物に関する小説やエッセイが好きで、手にしてみた本。井上荒野さんの本を初めて読んだ。女性泣かせのとんでもないイケメンシェフ(28)が主人公。彼の経営する中目黒の小さなイタリア料理店に訪れるお客さんたちとお店を手伝う主人公の姉のお話。章ごとに語り手が変わっていく形式。主人公のようなタイプとは関わりたくないと思わさせられるが、魅力あることは理解できる笑。料理はどれも美味しそうで、このお店のような本格的なリストランテに行きたくなった。それぞれの登場人物に不思議な感じがつきまとう物語で、最終章も全く予期していない結末だった。

  • メニューはどれもおいしそうだ。
    登場人物の人となりも、あ、こんな人いそうだ、と思わせた。
    美味しいパスタが食べたくなった。

  • 「キャベツ炒めに捧ぐ」と「切羽へ」と今回の「リストランテアモーレ」の3冊しか読んだことないけど.
    井上荒野さんてずるい人描くのが上手!!
    悪い人じゃなくて 嫌な人じゃなくて ずるい人.
    .
    近くにこんなイタリアンのお店あったらなー.
    目の保養にもなるし通っちゃいそう!!
    トリッパとワイン!
    白アスパラ!
    食べたいなー!!

  • おしゃれな世界観。
    出てくる料理もワインもたまらないw
    そのうえ超絶イケメンのシェフ。
    彼をとりまく女たち。
    彼の良き理解者である美人な姉は
    賢くも若干天然w

    女子なら大好物な要素満載な
    美味しすぎる物語。
    美味しい料理の影写は
    生唾が湧いてくるし、
    想像だけでほっこりあったかくなる。

    旅先に向かう移動中などに
    読みたくなるような小説。


  • リストランテ「アモーレ」のシェフ、
    ウェイトレス、客、をとりまく小さな輪の中で
    起こるあれこれを美味しそうな料理と共に
    描かれている。

    シェフと客はセックスしてばかりだし
    ウェイトレスとは仕事が手につかないくらい
    あの人にお熱だし、
    女が好きなシェフが好きっていう客もいるし

    料理よりも人間関係がごちゃごちゃしていて
    これはうまく片付くのか?と思いながら読む。

    そんな人たち一人一人の視点で
    話が進んでいくので
    シェフもウェイトレスも客も
    客観視されたり、
    じつはこんなことを思っていたりと
    意外と奥が深い。

    話が戻らず、進みっぱなしなので
    視点主が変わっても読みやすかった。

  • お姉さんのことは良かったけど、なかなかわかりにくいというか、難解なお話でした。料理はおいしそうで、食べたくなりました。

  • 登場する食べ物が全て美味しそうだった。
    シェフがチャラいのは、うーん。って感じ。

    各章が繋がっていて、この章はあの人か〜って考えるのは毎回面白かった。

  • 食べ物の本が読みたくて手にとった一冊。

    おいしそうなイタリア料理の数々と、家族と、愛。

  • 登場人物の皆さん、あまり好きになれず、出てくるお料理も難しいものばかりで、消化不良。結局どうなんだろうか、このお店は。
    2021/1/7読了

  • 女性が描く女たらし像を読むよりも、女性が描く女たらしに惹かれる女の子達の姿を読むのが興味深かった。あいつの土地に草は生えない、は良かった。イタリア料理屋行きたい。なかなか面白かった。

  • 姉弟で切り盛りする小さなリストランテ
    家族、常連客、さまざまなアモーレの形がいっぱい

    ”本日のメニュー”がどれもおいしそう

  • 2021年9月20日
    この人たちは私には合わない。
    美味しいものは好きだけど節操の無さはいや。
    最後までよくわからないのは、Mの存在のわけと、初子ちゃんのこと。
    杏ちゃんの本命?
    こうして結論無く流れていくのかな。
    私の読み方が間違えているのかな。
    軽くよめたし、美味しいアモーレで食事はしたい。

  • リストランテ・アモーレを取り巻く人たちそれぞれの視点から描かれた日々のこと。クセのあるキャラクターが多いけど、料理は美味しそうだし、あっという間に読了。

  • 姉弟が切り盛りしている目黒の小さなリストランテ「アモーレ」。その二人を中心に、店内外の人々の物語が描かれる。正直期待はずれ。この作者の作品だったらお惣菜やが舞台の「キャベツ炒めに捧ぐ」の方が面白かったし、他の作者のものならもっと面白いものがあった(「雪うさぎのお品書き」とか「3人屋」とか)。
    登場人物に共感しにくいし、かといって観客として楽しめるところまでは行かないのだ。
    章のタイトルが「本日のメニュー」となっているのだが(例:プンタレッラのサラダ/カリフラワーの赤ワイン煮/蛙のフリット/猪のラグーのパスタと白トリュフ/仔牛のカツレツ/カスタニャッチォ/罵る女)、料理もさほど印象に残らないし、重要な役割を果たしていない。
    この作者の作品は前にも「何も残らないなあ」と感じた女とがあるので、もう読まなくていいかも。

  • no

  • 読み始めてすぐに気がついてしまいました。ごく個人的なランキングの「2000年代一般人部門1位」の人と、「2010年代一般人部門1位」のひと(それぞれ別の人なんですが)と
    杏二さんを表現する描写がとても似ている=読み始めてすぐに、この男には近づいたらやばい(好きになっちゃう)と感じ、初子ちゃんの登場には心が疼き(たぶんお店で座る位置も同じだ)気がついたら読了していて、ほらやっぱり、夢中になってしまったと照れ笑いしています。不毛な男たちは美味しいものを作る。本当に。(2000年代はカレーが上手だったし、2010年代はパティシエだ)無責任にきっぱりと答える。本当に。荒野先生はなんで知ってるの?と思いながらズキズキ、ドキドキ、そして結局キュンキュンしました。

  • イケメンシェフが美味しい料理を出すイタリアンで、シェフを中心に、姉、客、師匠、謎の女性、などなどが絡み合い描き出される人間模様。イケメンで愛想よくモテるシェフだけど愛することがよくわからなかったり、しっかりもののようでいてどこか抜けている姉が最後には...と言うエピソードだったり、シェフに入れ込んでしまったお客さまたちの愛憎模様だったり。軽妙洒脱なようでいて、どこか引っ掛かりを残してくれるような。

  • 美味しそうな料理の表紙につられて読みましたが、料理より登場人物たちの恋愛模様の方が気になってしまいました。
    女たらしのイケメンシェフの弟・杏二はダメダメでしたが、真面目で不器用なお姉さんの偲さんが幸せになって良かったです。
    結局、皆さん杏二のもとを去っていく…収まるところに収まったのかなぁ…。

  • 不毛な男が作る絶品の料理たち。
    杏二は自分で選んでいるようで、結果的にはみんなから置いて行かれてしまう。
    結局杏二が本音を言えるのはMに電話をする屋上だけだ。
    本音を全く見せない不毛な杏二を女たちは通ることで、一歩先に行っている気がする。
    そして杏二は置いて行かれる不毛な男に拍車がかかる。
    杏二が本音を見せるMである麻友も結婚直前に稔が去ってしまう。
    ある意味麻友は杏二に限りなく近い愛がわからない存在。
    いつか電話だけでなく麻友を目の前にしても杏二は本音を言えるような、不毛さを無くしたある側面では魅力を無くすことを願ってしまう。

  • ものすごく個人的な感情だけど、
    好きになれる登場人物がいなかった…。

    美味しい料理の描写で雰囲気に流されてしまいそうだったけど、食べてる描写が少なくて美味しそう!ってあまり感じなかったから残念。

  • 美味しそうでうっかりパスタを作ってしまった。
    アモーレの姉弟を中心にした恋愛物語。
    少々イライラとする恋愛模様。
    プレイボーイ過ぎる男たちに振り回される女たち。

  • 最後まで主人公がどういう人なのか分からなかったです。最後のエピソードは余計だった気がします。今まで読んだ井上荒野さんの小説と比べて分かりにくかったような。

  • 隠れ家的イタリアンのイケメンシェフという設定は素敵なのに読んでいくうちにどんどん陰鬱な気持ちになっていく不思議な話だった。
    どの登場人物にもいまひとつ興味が持てなかったことが原因か。
    その興味なく知らない人たちに視点がころころ変わるのもちょっとついていけなかったな。
    唯一カバー絵が良かった。

  • 読んでいるとおいしいイタリアンが食べたくなる本。
    なかなかこういうお店、ないんですよね、気軽に入れるけど本格的な料理を出してくれるようなところ。
    イタリア旅行で食べた料理がチラホラでてきて、あぁ、食べたい…と思いました。
    料理の話題と同時に描かれているのが、このレストランのイケメンシェフの私生活。
    もちろん、私もイケメンは好きだし、興味はあるけれども、この一冊の中では、それほど魅力的に感じなかった。
    この男との関係を拒む女性客は来ないのか??と思ってしまった。
    まぁ、私もイケメンは好きなので、気持ちはわからなくもないけれど…

  • イケメンシェフとその姉がやってるビストロを舞台に、
    二人の恋愛と料理のお話し。
    料理面は、オイシソウですが、
    恋愛面は、イケナかったりドロドロだったりもあるので、ご注意。

  • 献本企画で知った作品。
    残念ながら、企画のもう一方の本に応募したため
    こちらは図書館にて。

    姉弟でやってるレストラン
    イケメンで料理の腕がよく、女好きの弟と
    あまり顔は似てない(?)ださくて空回りの多い姉。

    お料理の名前は出てくるけれど、
    あまり調理のこととか、料理の詳細はなくて
    お客さんの女性をたらしこんだり
    師匠とお姉さんのことだったり。
    あまり料理の話って感じではなかったです。

    途中、電話の声だけ出演のMさんが、最後の章で主役となってでてくるのですが
    状況が不思議で唐突で、よくわからないラストでした。

  • 姉弟でやっているリストランテ アモーレ、彼ら二人と常連客達の物語。

    イケメンで料理の腕もいいけど女関係が緩すぎるシェフと、片思いが客にまでバレている空回りの多い姉。中心の二人に限らず出てくるキャラクターは皆二股かけていたり空気が読めなかったり多数の中の一人に甘んじていたり打算的だったり。皆色々残念な人達。

    Mの登場とその背景が唐突過ぎてラストが今ひとつスッキリしなかったけれど、料理の描写は美味しそうで読んでいるととてもお腹が空く。
    その割にこの手の設定に有りがちな料理が人を癒やす物語ではない所が面白い。

  • 献本企画でいただきました、ありがとうございます♪

    大人しい姉の偲と弟シェフ杏二が営むリストランテ・アモーレを舞台におきる恋愛模様

    ◆端正な顔立ちで女好きな杏二、それを独り占めしたくてヤキモキする女の子たち、端から見てるとあーヤレヤレ┐(´д`)┌な最低男なんだけどな。「あんたがふだんやってるようなことを恋愛と呼べるならね」「不毛な男と不毛なおは相性が悪いんだ」って評される最低っぷりwwでも結婚するにはむかないけど、気分いいんだろうな、こういう男に1日の特別をもらうのは。

    お料理出てくる話は大好きだけど、この本は調理最中や料理の描写はほとんどなくてそれぞれの章に美味しそうなメニューのお品書きくらいしか詳しく書かれないし、常連客以外の描写もサックリなんで繁盛してんのか、賑わってるのか、杏二目当ての女の子たちしか来てない店なのか…?て感じだけど。変に濃厚なSE×描写だけの官能小説じゃなくて、むしろ「アモーレ」の名に相応しくそれぞれの恋愛心理が丁寧で面白い。全体として偲さん、良かったな-♪

    解説で俵万智さんが食に興味ないリコの残念っぷりを車や服に置き換えて書いてたのが面白かった。

  • こういう料理出てくる系小説って読んでると毎回お腹空く(笑)あたしもアモーレの常連客になりたいなぁ‼︎

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著者プロフィール

井上荒野
一九六一年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。八九年「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞受賞。二〇〇四年『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、〇八年『切羽へ』で第一三九回直木賞、一一年『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞、一六年『赤へ』で第二九回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『もう切るわ』『誰よりも美しい妻』『キャベツ炒めに捧ぐ』『結婚』『それを愛とまちがえるから』『悪い恋人』『ママがやった』『あちらにいる鬼』『よその島』など多数。

「2023年 『よその島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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