- Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758440509
感想・レビュー・書評
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か、完結したあー!
なんだか不思議な世界観らしく、不思議なオチがついた。
不思議ではないんやけど(?)、なんでもありみたいな。
気持ちのいいなんでもありみたいな。
読了感はすっごくよかったです。
長い期間をかけて読んでしまったので(途中数年開いてるので五年くらい…?)初期のころの細かいところはちょっと忘れちゃったかも。申し訳ない。
もちろんそれでも十分楽しめるんやけど、最終巻を読んだときに、初めに秀晴くんが「街」にやってきたときのことを鮮明に覚えていたら(わたしが)もっとじんわりきたかもなあとも思う。^^
ところどころで砕ける文章が面白かったなあ。
この本の初版が2016年やから、ちょうどわたしが本読み生活に戻ったあたりかあ。
1巻もそのころに読んでるはず…。
でも、2016年にこの最終巻を読んでも、ここまでほっこりはせんかったかもしれん。
年齢を重ねるごとに、「そう思ったら物事はそう」という考え方が好きになってきてる。
白黒はっきりつけることが世の中には多すぎるから、つけなくてもいいことこそ大事にしたいねんな。
説明できない感情とか、感覚とか、そういったもので構成されてる。し、構成されたい。
仕事は、そんなことをいうわけにはいかんからね。笑
わたしも「街」に行って(帰ってきて)みたいなと思ったけれど、あとがきを読むと著者曰く、こういう「街」は自分で作るものなのだと。
なるほど確かにそうかも。
わたしも子供のころは、お風呂の湯舟に映る世界を見て「この向こうの世界は、」と、何度も想像したなあ。
そんなことをいつの間にわすれてたんやろ。笑。
わすれてたというより、わたしは二次創作へすっかりはまってしまったので、「街」はわたしの二次創作にある。
最近全然できてない(二次創作が)!
ちょうどいま、書きたいネタがあるから、明日絶対書こう。
わたしも、わたしの「街」に、ふとした瞬間に訪れるのだ。
その感覚を忘れないようにしないと。^^
秀晴の訪れる「街」は、著者にとっても気分転換になる大事な世界(のひとつ)のようで、その「街」について書いたものがこのシリーズ(でもあった)らしい。
わたしは著者の想像の世界に浸って、おいしそうだなとか悲しいなとかうれしいなとか、たくさんの感情を共有したわけで。
…ん? そう思うと、これはどこまでが「想像」なんやろ?
著者の「想像」は小説として「現実」になり、その「想像の現実」にわたしはまた想像をかきたてられている。わたしはわたしを著者の書く「街」へ何度もとばしている。
あれ? いま、わたしはどこの世界線におるんやろ? 笑
作中作でもないけれど、物語と現実の境界線を見失う瞬間が、本読みをしていて一番ぞくっとくる。
まさかこのシリーズで、そんな感覚をじわじわ感じるなんて、最初は思いもしてなかったなあ。
とても、楽しくて、せつなくて、「どこか見覚えのある」読了感でした。
読んでよかった。