ふんわり穴子天―居酒屋ぜんや (時代小説文庫)

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著者 : 坂井希久子
  • 角川春樹事務所 (2017年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440608

ふんわり穴子天―居酒屋ぜんや (時代小説文庫)の感想・レビュー・書評

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  • とにかく食べ物が美味しそう!
    美味しそうだなー、と妄想して堪能しているうちに、思わずはっとするような、気づきがあったりします。
    当たり前のことを、当たり前でなく疑問を呈していくような感じというか。
    ああ、そうだよなー、としみじみさせてくれます。
    ハラハラドキドキがあまりないので物足りないと思う人も居るかもしれないけれど、ゆったりした気分で読めるので、通勤時に読むにはとても良いと私は思っています。
    何とも、好きなシリーズになってきました。
    また次が楽しみです。

  • 亡き夫・善助と営んでいた居酒屋「ぜんや」を一人で切り盛りする美人女将・お妙。
    その妙にひそかに思いを寄せる、武家の次男坊・林只次郎。
    林家の飯のタネ、鶯のルリオ。

    そしてもちろん、美味しいごはん。
    居酒屋なのは分かっているが、どうも、「つまみ」というより、「おいしいごはん」と言いたくなるような、家庭的な雰囲気なのである。
    妙は後家さんだが、湿ったところや隠微なイメージはどこにもない。
    清潔で、ふんわり温かい…洗いたての白い手のひらのようなのである。

    しかし、そこに不審な事件の影もちらつく。
    読み終わってすぐに続きが読みたくなった。
    すいません、次、いつ出ますか?

    『花の宴』
    花見に集まる男たち。
    只次郎の兄嫁と、その父の、ちょっと温まるエピソード。
    鯛茶漬け、桜餅。

    『鮎売り』
    騒動に巻き込まれ、転んで売り物のアユを落として傷めてしまった少女。
    定価で売り切って帰らないと、兄嫁から叱られるというが、無論魚河岸の者たちは相手にしない。
    鮎粥、花梨糖。

    『立葵』
    只次郎の長兄の娘…つまり姪のお栄はたいそう賢い。
    学問をしたくてたまらないようでもある。
    女に知恵が付くのを嫌う父や長兄には内緒で、只次郎は栄に勉強を教える決心をする。
    武士の世の中も変わりつつあるのだ。
    鴨丸ごと一羽使い切り料理。
    捌くお妙さんがたくましい!

    『翡翠蛸』
    升川屋の妻・志乃の騒動再び。
    しかし、まことに気持ちのいい(女性にとって)幕切れ。
    上方では、土用は鰻ではなく蛸で決まり。
    善助の姉・お勝から優しい言葉。

    『送り火』
    精進落としの穴子天。
    只次郎の兄嫁・お葉の父、柳井。
    まことにいい男であり、北町奉行所の吟味方与力としても有能だ。
    この先も頼りにしたいものである。
    …というのも不穏な影が…

  • 時代小説の女性作者の本をよく読んでいるのだが、この坂井希久子氏の本は、初めてである。

    江戸時代の職業も沢山 小説に出て来るのだが、この本は、鶯の声を聞かせることを生業としている旗本の次男坊 林只次郎が、主役である。
    そして、彼は、居酒屋「ぜんや」の美人女将 お妙に、秘かな想いを抱いている。
    お妙は、美人で、料理が上手く、女性的であり、誰しもが、ちょっかいを出すので、只次郎は気が気でない所が又話が面白い。

    5話から構成されているのだが、最初の「花の宴」に桜鯛の黒ゴマ和えが、出て来るのだが、、、その変化に興味深々になってしまうほどである。

    それでいて、羽織裏にお金をかける江戸っ子気質に、只次郎の義理の姉 お葉には、亡き母の小袖を羽織裏に仕立て直して来てくれている父に、今までにない父の優しさを感じる一コマも、人情味あふれている。

    「鮎売り」
    こけて、鮎を傷物にしてしまった小娘の困っている様子を見て見ぬふりが出来ずに、お妙は、全部購入してやるのだが、、、「情けは人の為ならず」、、、その気っ風の良さに、店は、繁盛してしまう。
    傷物の鮎は、賄い用として鮎粥に。
    料理だけでなく、口やかましいお勝が、風邪をひいた時に欲しい物は、、、、

    「立葵」
    梅雨入りで、只次郎の母も、季節柄、寝込んでいるのを、お妙に鴨料理を作ってもらう。
    本の話ではないが、昔の農家の人は、家に鶏を飼育しており、お客が来た時にもてなす意味で、鶏をしめて献立におせたと、聞いていたから、お妙が、さっさと鴨を調理するのも、可能なのだろう。

    「翡翠蛸」
    何と綺麗な料理の名。
    昔の武士は、キュウリの輪切りが、葵の御紋に似ているために、食さない。
    キュウリをおろして調理するのをこの本で知って、今度試してみようと思った。
    お志乃の嫉妬と、つわり。
    女は強い。眉を剃りお歯黒に。

    「送り火」
    精進落としに、鰻なのだろうが、ここでは、少し安価な穴子料理。
    焙烙で芋がらをいぶして、霊を送り出す送り火の中でお妙の見たのは、、、、亭主だったのか、、、、、

    ふんわり穴子天を題名にしたのは、これだったのか?と、、、、思った。最後の鶯 ルリオの言い分の所は、なんだか楽しく読んでしまった。

  • 収録作品:花の宴 鮎売り 立葵 翡翠蛸 送り火

  • お志乃ちゃんの不安、分かる。
    お妙さん、お勝さん、おえんさんも、好き。
    男どもが頼りないにもほどがある。
    次巻、がっぷり四つに組ませてほしい。

  • 2017.09.16.読了
    星3.5かな

    本当に美味しそう。
    花の宴
    の中の鯛を黒胡麻と胡麻油で和えてあるのとか
    それをご飯に乗せて食べて、
    最後鯛のアラで引いた出汁をかけて食べるとか…
    たまらないです。
    やってみたいですね。

    鮎売り

    遠火で焼いた鮎や
    鮎かゆもいいけど
    奴 も美味しそう。
    薬味はしょうがとネギと茗荷の刻んだの
    濃口しょうゆに煮切った酒を混ぜて…

    立葵
    の 鴨三昧 食べた〜い!

    翡翠蛸
    の題名の
    蛸と
    すりおろしたきゅうりに三杯酢
    どんなものか、興味深々です。

    送り火
    の、精進料理も食べたいし、
    特に蓮の葉飯!
    穴子の天婦羅!
    あーあ
    お腹すいた。

    ルリオの声 聞いてみたいなぁ

  • 『居酒屋ぜんや』シリーズの第2弾。別嬪女将のお妙が作る彩り豊かな料理と、個性的な登場人物が読者を笑顔にさせる人情時代小説。
    美味しい料理は人を幸せな気持ちにさせる。特にそれが旬の食材で、ましてや工夫された料理ならば、只次郎のように「うっまぁい」と唸りたてまくりたくなる。ストーリーに大きな変化はない本作だが、姿を消した又三はなんか不穏だ。

  • 2017.6.4.

  • 29年5月11日読了。

  • みをつくし…を思い出すことはあるけれど、舞台はお江戸で同じ位の時代で同じような店なら扱うものは同じだよねぇと思えるようになりました。
    武士の世界も色々と、家を継ぐのも居候のような立場も、ほんとにいろいろと大変そうですが、只次郎の姪、栄の成長が楽しみです。あとルリオの後継もどうなるのか。
    図書館で借りたけど、買っても良いかも。

    若鮎に穴子天、翡翠蛸が食べたい。鮎はまだ早いし、胡瓜もまだ旬ではないし。待ち遠しいかも。

    武士は食べないアレをすりおろして三杯酢で和え衣。茹で蛸を和える。試してみたい。

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