異国の花: 着物始末暦8 (ハルキ文庫 な 10-8 時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2017年2月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758440707
作品紹介・あらすじ
柳原の土手で古着屋を営む六助は、朝からそわそわしていた。なぜなら今日は、昔からの古馴染みで、着物始末の職人・余一と、一膳飯屋の看板娘・お糸の、待ちに待った祝言の日だからだ。めでたい日ではあるが、己の事に無頓着な余一が支度に手を抜きやしないかと心配な六助は、身支度を整え余一の元へ向かった。そんな折、京の老舗呉服問屋、井筒屋江戸店の店主・愁介が、「余一に関わる大事な話がある」と六助の前に現れた。いったい愁介は何を企んでいるのか-。話題沸騰の大人気シリーズ第八弾!!
感想・レビュー・書評
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着物始末暦 シリーズ8
余一とお糸の祝言も無事に済んだある日、六助のところに、井筒屋愁介が現れた。
吉原一の人気を誇る花魁、西海屋の唐橋が、材木商の紀州屋重兵衛に身請けされる事になり、その唐橋の最後の道中で着る打掛を、大隈屋の綾太郎が引き受けた。
その打掛がどんなものか知りたい。
井筒屋は、余一の生い立ちをネタに、六助にそう切り出した。
祝言をあげた余一とお糸は、お互いを思い合い、嫌われたくない故に、ギクシャクとしてしまう。
ああ、ほんに焦ったい事。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もう井筒屋いいよ…
なんか…もう…
と思ってたけど後半面白かったなー
尼さん…余一に関係しそうだ -
202104~5/全10巻まとめて。着物始末職人と彼をとりまく人々との物語。良く言えば人間らしいんだけど、性格の嫌な部分が目につきすぎて登場人物達があまり好きになれなかったのと、恋愛話ターンにあまり魅力を感じずハマるまではいかなかった。奉公人おみつが一番苦手。六助の特殊能力設定も必要に思えなかった。話によってメインになる登場人物が変わるタイプの短編なので、別話・別視点だけど同じエピソードが再三出てきたり、時系列でみるとわかりにくい時も。とはいえ、巻を重ねるごとにキャラ達への多少の愛着もわき笑、若旦那綾太郎達の成長もみてとれ、全巻面白く読めた。巻末に着物柄説明が入っている趣向も良い。
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着物始末暦シリーズ第八作。
やっと夫婦になれたお糸と余一だが、その現実はすれ違い生活。女房らしきことが出来ない気まずさと、余りに気遣ってくれる余一にイライラするお糸。しかし最後はあの余一が積極的になってくれて良かった。
しかし相変わらず井筒屋は余一と六助、大隅屋にちょっかいをかけ続ける。花魁・唐橋の身請けを前に、最後の道中に着る着物を巡って不穏な動きがあちこちで始まる。その行方はまた次回へ持ち越し。
面白いんだけど、どうにもテンポが遅い。十作まで引き伸ばしたいのか。 -
余一とお糸、父の関係がじわっとよくなっていく様に安堵。
井筒屋の企みが怖い。
始末屋の仕事の尊さ。
尼僧が使えた主人はおそらく…。
次巻がたのしみ。 -
2021.10.10
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花魁、唐橋が身請けをされる。その最後に着る打掛を大隈屋の綾太郎が引き受けることに。
井筒屋はまた陰謀を企む。
今回は、お玉付きの女中おみつが大活躍!
人情の機微も丹念に描かれ、心温まる物語になった。悪役も存在しサスペンスも! -
着物始末暦も佳境です。
漸く夫婦になれたというのに、こじらせちゃってる余一とお糸夫妻に、こっちがやきもきしちゃう。
まぁ、大好きだからこそ、嫌われたくないとか、迷惑かけちゃいけないとか思う気持ちは、よくわかるんだけど。
山王様で出会った尼僧が、今後のキーマンなんだろうな。 -
お互いに気を遣い過ぎてぎくしゃくするって、ほほえましいなぁ。