現代河原乞食考: 役者の世界って何やねん

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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759251203

感想・レビュー・書評

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  •  山城新伍は好きな俳優です。ミスタープログラムピクチャー。「仁義なき戦い」の江田省一がサイコー。
    この本は部落差別を真正面から扱った興味深い著作。

  • 山城新伍、だいぶ前に亡くなっていたなー。何でこの本借りようと思ったんだっけ?と読みながら思った。読み進めていくうちに名高達郎(名前は出ていない)のことが出てきて、その人のことが林真理子の成熟スイッチに出てきて(名前は出ていない)気になってネットで調べたら山城新伍の本に真相が出ていると知って借りたんだった。でもそれ以外にもなかなか面白かった。何となく干された感があったけど、何となく物申す人は消される運命なのかな?この国は。大袈裟かな?桜を見る会の元祖みたいなのも出てきてチクリ言ってるしな。

  • 良くも悪くも昔ながらの「役者」さんだなあ、と思いながら読み進めた。

    何故、歌舞伎の舞台が佳境に差し掛かったときに、
    客が歌舞伎役者の苗字ではなく「成田屋」などの屋号を叫ぶのかが
    理解できなかったんだけど、なるほどそういうことか、勉強になった。
    「賤」と蔑まれた者たちの「商」の身分への願望が根底にあるのか。

    私事ながら、東京に住んでいた頃に著者をお見かけしたことがある。
    2007年頃かな。その頃は事実上芸能活動を引退されていた時期で、
    糖尿病を患った影響なのか、ヨボヨボで足取りも重く、
    テレビで活躍されていた頃の影もなく、自分以外は気づかなかったぐらい。
    あんなにテレビではイキイキと輝いていた方も
    晩年はこうなるのだなあと寂しい気分になったことを思い出した。

    今でも自分は彼を思い出すたびに、テレビでの彼の怖いものなしの毒舌の「陽」の部分と、
    実際お見かけした時に感じた「陰」の部分とがかみ合わなくてモヤモヤした気分になる。

  • 名著。平易な文章で語られる、部落差別・在日差別・テレビ業界のクソっぷり。

    『自主規制的に放送禁止用語を生みだし、過敏な反応を強要するくせ、その裏で隠語を使って差別を継続する低能なヤツら』

    『機動隊に「河原乞食」となじられ激昂。高圧的な態度で謝罪してくる相手。その様子をみて「相手はあやまってんだらかイイ加減にしなさいよ」とたしなめてくる全く無関係の似非文化人』

    この国は、一度、自分らの土人っぷりと向き合わねばならない。表層だけとりつくろってるから、かように本質を捉えられないクソ虫が大量発生してくる。氏の人生の末路を考えると切なくなる。だからといって、クソみたいな現状に迎合してしまっては、それこそ報われないわけである。

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