- Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
- / ISBN・EAN: 9784759261202
作品紹介・あらすじ
脳性まひの著者が、生いたち、自立生活運動、NHK「バリバラ」のレギュラー出演など、半生で経験したさまざまな出来事や出会いを、思いつくまま明るくポジティブに綴る。障害者が地域で普通に暮らすことの大切さが伝わる。
感想・レビュー・書評
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五体満足に生まれることが幸せか。
そもそもその固定観念から違うのでは?
ちゃんと生まれてくるって何。
自分自身が、自分の最愛の人が、自分の子供が、
そうなったとき、明るく生きていけるように
ありたいな。
玉木さんと会って、玉木さんを知りたくなった。
語りが正直でいい。
頑張らない障害者もいる。
「なんでそんな歩き方なの?」
「わからない。じゃあきみはなんでそんな歩き方なの?」
「わからない」「一緒だよ」
そっか。そうだよな。
健常者に合わせようとするとしんどい。
普通ってなんだ。
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闘病記文庫(疾病64 脳性まひ) -
玉木さんの言葉で、自立ってなんなんだろうってまた迷宮入り。施設で働いてるから、なおさら。#課長文庫
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etvのバリバラでいつも鋭くも心にストンと落ちてくる言葉を発する玉木さんのことが気になっていたので読みました。言葉が優しくて読みやすく…それでもとても芯のしっかりした考え方で、読んでいてとても興味深く、面白いものでした。ただ、私は知らないことが本当に多いんだな、知らないことしかないんじゃなかろうか、と…読んでいて、自分に対して「何でだろう」と思うことが多かったです。もっと知りたい分野の話がたくさん出てきました…次は何を読もうか、何から勉強しようか…玉木さん、ありがとう。これからも番組、楽しみにしています。
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さらっと読めました。ご本人とお話している様な感覚で、楽しめました。新聞とかに連載してほしいです。(笑)印象的だったのは、お子様とのやりとり。自分はたまたま障害者であるけど、健常者の個性とそう変わらない。バリバラを制作されている姿勢にも大変共感しました。障害者を取り囲む社会のあり様も勉強になりました。面白かったです。
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「生まれてきてよかった」と、12/23に参加した新型出生前診断の集会で、ダウン症の本人さん(前でトークした3人)から聞いた。この玉木さんの本のタイトルも、同じ。
玉木さんのことは、メインストリーム協会とか、NHK教育の「きらっといきる」(私のなかでは牧口一二のイメージが強いのは、玉木さんが出るようになった頃にはますますテレビを見なくなっているからだろう)とか、いまやったら「バリバラ」(テレビを見る習慣がますます失われて、ほとんど見たことないけど)とくっついている。
玉木さんの書く半生記は、年がいっこ違いということもあって、あーこんなんあったなーと同世代としてもおもしろかった。地元の学校ではなくて養護学校へ行ってた子もおったんやろうけど、私の通ってた公立小学校でも、障害児とのつきあい方は、玉木さんが地元の小学校でもってもろてた先生らみたいな柔軟さがあった、ような気がする。
お母さんが「私がちゃんと産めば、こんな体にはならんかったのに」と言っていたのを、子どもの玉木さんは何気なく聞いていたが、大人になってからいろいろ考えたことをこんな風に書いている。
▼ぼくは「ちゃんと生まれてないんか」と考えると、生まれてきているわけですよ。つまり、こうして生きつづけているわけですから、これこそが「ちゃんと生まれてきた」証しだと思います。(p.10)
でも、一般的には"五体満足"=ちゃんと生まれる=普通に生まれる、と考えられている。
▼それでいくと、ぼくは「ちゃんと生まれてない」ことになるのかもしれないけど、大人になった今のぼくを見て「あの人は、ちゃんと生まれてきてないな」と思う人が、どれだけいるでしょうか。たぶんぼくの子どものときに比べると、そのように思う人は減ってきていると思います。(p.11)
自立支援法とか何とかで「資格がある人が介護する」みたいになっていって、今日急に介護に入られへんようになったから、代わりに行ってというようなことは、やっぱり激減した気がする。むかし、一緒に青い芝の大交流キャンプへ行った人らを近所で見かけるとき、今はたいてい名札を下げた人がついている。「お仕事」という識別なのかもしれへんけど、名札を下げた人がついてくる生活は、自分やったら(ちょっとなー)と思う。
名札を下げてついてる人は、なんで名札をつけてるんやろ?
(1/5了)