憲法が日本を亡ぼす

著者 :
  • 海竜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759312775

作品紹介・あらすじ

改憲を望むアメリカ、うやむやにごまかす日本。アメリカが日本を見捨てるとき、中国は笑う。アメリカで高まる日米同盟不信。憲法起草の実務責任者ケーディス氏との対談を特別収録。

感想・レビュー・書評

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  • 資料としてこれは非常に大切でしょう。一次資料?二次?
    兎に角、大切だろうと思います。

  • チェック項目9箇所。日本でも、「国を守る」という認識は着実に広まってきた、韓国が竹島を不当に占拠し、中国も尖閣諸島を自国領だとして奪おうとする、そんな状況に追いつめられれば、いやでも日本の国土の防衛という認識が強まるだろう。日本の「8月の平和論」は、いつも内向きな悔悟にまず彩られる、戦争の惨状への自責や自戒が主体となる、その自責は、ときには自虐にまで走っていく、個人でいえば、全身の力を抜き、目を閉じ、ひたすら自己の内部に向かって自らを責めながら平和を祈る、というふうだといえよう、そして、いかなる武力の行使をも否定する。「平和というのは単に軍事衝突がないという状態ではありません。あらゆる個人の固有の権利と尊厳に基づく平和をこそが正しい平和なのです」(オバマ大統領)。「自由なき平和」、「腐敗の平和」、「不平等の平和」「貧困の平和」……日本の「8月の平和論」では、こうした平和の質は一切問われない、とにかく戦争さえなければよい、という大前提なのだ。そもそも戦争や軍事力の行使は、それ自体が目的ではない、あくまでも手段である、国家は戦争以外の何らかの目的があってこそ、戦争という手段に走るのだ。攻撃を受ける側が相手の要求にすべて応じれば、戦争は絶対に起きない、要求を受けいれる側の国家や国民にとっては服従や被支配となるが、戦争だけはない、という意味での「平和」は守られる。日本の首相は自国の戦死者へ忌意を表すために、靖国神社に参拝してはならないのか、鳩山政権や菅政権の答えは、明らかに不参拝だった、その理由は中国や韓国からの激しい反対だったといえよう、日本の首相の靖国参拝に反対をぶつけるのは政府なのだ、同じアジアでも日本軍の戦闘行動の舞台となったタイ、ミャンマー、フィリピン、インドネシア、インド、ベトナム、マレーシアなど、どの国も日本の首相に靖国参拝をするな、とは述べていない、台湾の李登輝元総帥は、日本の首相は靖国を参拝するのが当然だと主張し、自分自身が日本軍人として戦死した実兄の追悼に靖国神社に言旨でている。「中国共産党の真の狙いは、日本の指導者に靖国参拝を止めさせることよりも、日本の指導層全体を叱責し、調教することなのです。自国の要求を日本に受けいれさせることが、長期の戦略目標なのです。靖国はその大きな将棋のなかの駒のひとつにすぎず、日本がそこで譲歩すれば、その後に別の対日要求が出てきます。その最終目標は、中国が日本に対し覇権的な地歩を固めることなのです」。アメリカ側の憲法第9条の目的……「日本を永久に武装解除されたままにしておくことでした」、日本の永久の非武装こそがこの憲法の最大目的だったのだ、その理由はいうまでもない、第二次世界大戦でアメリカやヨーロッパ主要国のほぼ全体を相手として戦った日本の軍事能力を、永遠に奪っておくという意図だった、その発想には、、日本の独立国家としての防衛や戦後の日本の安全保障への配慮という要因は、ツユほどもなかったのだ。私の記憶では、「自国の防衛のためでさえも戦争を放棄する」といった趣旨の記述があったようです
    、この点について私は(ケーディス)、道理に合わないと思いました、すべての国は自己保存のための固有の自衛の権利を持っているからです、「一国が外国から侵略を受けてもなお自国を防衛することができない、などといかにして主張することができましょうか」。

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著者プロフィール

産経新聞ワシントン駐在客員特派員。麗澤大学特別教授。
1941 年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。米国ワシントン大学留学。毎日新聞社会部記者、サイゴン、ワシントン特派員、政治部編集委員を歴任。87 年に産経新聞に移り、ロンドン、ワシントン支局長、初代中国総局長、ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員を歴任。ベトナム報道でボーン・上田記念国際記者賞、「ライシャワー核持ち込み発言」報道で日本新聞協会賞、東西冷戦終結報道で日本記者クラブ賞、『ベトナム報道1300 日』( 講談社) で講談社ノンフィクション賞などを受賞。主な著書に、『ODA幻想』(海竜社)、『モンスターと化した韓国の奈落』『米中激突と日本』『アメリカの悲劇』(以上、ビジネス社)など多数。

「2022年 『米中開戦前夜 習近平帝国への絶縁状』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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