30代の論語

著者 :
  • 海竜社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759312935

感想・レビュー・書評

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  • 30代は仕事に生きるべし!という著者の信念が詰まったビジネス書だ。論語の言葉を、ビジネスの場に引き寄せて解釈している。

    君子=良きビジネスパーソン、良きリーダー 

    文章からあふれる仕事熱に閉口させられる部分が多かった。前職で精神を病み、仕事は必要最低限の生活費を稼ぐための手段として割り切りたいという自分の個人的な感情のせいだろう。

    そういう個人的な感情を脇に押しやった感想を述べるならば、この本はビジネス書としても論語の入門書としても良書であると思う。非常に分かりやすく論語を身近なものとして感じることができる。以前に別の論語入門書では挫折したが、本書はなんなく読み通すことができた。

  • 仕事に関する論語のフレーズを紹介してくれる本。
    やっぱり古典って大事ですね。

    『恭寛信敏恵』を大事にして、『言に尤め寡く、行に悔いなし』な状態を目標にしたいです。

  • 斎藤孝氏の、リーダーになる三十代に合わせて選んだ論語が掲載。

  • 30代で自分の価値観軸を作りあげること。30代以上は、今まで以上に様々な判断を求められる。その際に「己の判断軸」を持っているかどうか、これが非常に大きな差を生む。その軸の1つとして、論語を参考にすると良い。という趣旨で、論語をやさしく解説してくれています。

    以下、参考になった点、引用。自分なりの解釈含む。

    ・あらゆる場面を自分の成長の機会と捉え、喜びとすることが、30代の学び。
    ・人知らずして憾みず(人に評価されなくても恨まない)
    ・下手な考え休むに似たり。考える為には、知識量(学び)が居る。知識を得ても考えなくては単なる評論家。学びと思考をバランスよくとることが大事。
    ・知っているとは、自分が出来ること出来ないことをしっかりと線引きできている状態。そして出来ないことを出来ることに移していく行為が、学び。
    ・情報が氾濫する中で、情報を持っていることよりも、情報を吟味するかが大事。本人は情報通と思っていても、情報に振り回されている人は仕事が減る。
    ・精神を修練する「道」という考え方を取り入れる。武道、茶道、と同じ感覚で「仕事道」と捉えてみる。
    ・学ぶ側には、学ぶ覚悟がいる。その覚悟を感じることが出来ればこそ、教える側の教えたい欲に火がつく。教えてもらって当然という姿勢は駄目。1を聞いて3を理解するぐらいの姿勢は最低限持つべき。
    ・報酬はあとからついてくる。経験値こ最高の報酬だ。
    ・難しくてプレッシャーがかかるような仕事の「緊張感」を楽しむ。30代は仕事に慣れるタイミング。積極的にプレッシャーのかかる仕事を作るという発想が必要。
    ・思考がぶれていると思ったら「まっすぐ」をキーワードに自分を立て直す。
    ・お笑い芸人の「ひな壇トーク」。誰がどのような戦略でどう目立とうとしているかを観察してみるのも面白い。
    ・あなたが良いと思っているコピーを10個言ってください。
    ・上司を「仕事を買ってくれる顧客」だと見立てる。
    ・知識は頭の中できちんと「整理」されていることが大事。
    ・まぁいいかとつぶやいてみる
    ・時間をかけて積み上げたもので勝負する
    ・思ったことをすぐに口にせず、一度言葉を反芻すること
    ・自分が評価されないと嘆く人に「あなたは人を評価してるか?」聞いてみるとよい。
    ・ほめることこそ、社会を明るくする
    ・どういう経歴の持ち主か、何をよりどころにしているか、自分の満足のために何を求めるか、この3点を見てれば人の本質が見えてくる。
    ・知り合いが増えると、そこがホームグランドになる
    ・われ以外みなわが師。駄目な人がなぜだめなのかを考えることが自分磨きになる。自分の苦手と人の得意をすり合わせていく。
    ・30代はどういう人と付き合うと自分が成長できるのかを考える時代。
    ・自分で自分の限界を設定してしまうことが成長を妨げる。「できません」は死んでも言わないと心得るべし。
    ・不快な刺激もまた刺激。嫌な点を指摘してもらった時こそ、感謝。
    ・ミスがあったらサッっと謝る。プライドを気にしない。
    ・ワザは2~3万回反復してようやく身に付く。量的反復が質の変化をもたらす道。
    ・みな才能はもっている。その才能のスイッチをオンできるかどうか。自分でオンできない人を見たときに、働きかけオンできるきっかけを与えてやる。
    ・ちょうど良い加減を理解するためには、いったん「やりすぎる」ことが近道。ビビって良い加減のずいぶん手前までしかアクセルを踏まないから、いつまでも加減がわからない。
    ・仕事は2割で一度確認すること。出だしの2割で方向があっていれば、大きなブレは起きない。これもまた2・8の法則。
    ・リーダーに必要なのは頭の良さよりも利他の精神。自分を犠牲にして人のために尽くす得を身に着けていること
    ・悪口を言う暇もないぐらい仕事をする
    ・ギブをケチっていたら大きなテイクは得られない
    ・義を見て為ざるは勇なきなり。

  • 学生時代に授業で嫌というほど論語を読まされたが、全く意味がわからなかった。歳を重ね、改めて読んでみるとなるほどと思えるセンテンスがたくさんあった。何より実体験をほんの少し織り交ぜながら訳してくださっているあたりが共感できることもあり、ものすごくハードルが低く読みやすくなっている。どんなビジネス本を読んでいいか悩んでいる人はぜひ始めのうちに手にとって欲しい1冊。

著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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