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- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784759816747
作品紹介・あらすじ
近年,非薬物療法の一つとして「音楽療法」への注目が高まっている.音楽のもつ,心理的・社会的・生理的な効果を応用して医療へと役立てる方法である.しかしその効果を誰もが納得できるために十分な,「科学的なエビデンス」が確立されているわけではない.本書では,世界中で研究が続く音楽療法について,とくに効果の高い,認知症やパーキンソン病,失語症などへの対応の状況を紹介しながら,医療の現場でも広く受け入れられる音楽療法のあり方を考える.
感想・レビュー・書評
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音楽で酒の熟成が深まり、そのジャンルで植物の生育が変わる話ではない。
脳卒中など、脳の器質的な障害によって生じる麻痺や失語、認知症やパーキンソン病の治療に、音楽が有効なのかを科学的に検証する。
常にエビデンスの確立を念頭に置き、治療が受け入れられるための要件、脳画像診断や、WAB失語症検査などのていねいな手法の説明も交える。
今後は精神疾患、鎮痛なども視野に入れつつ、現時点で内分泌系、免疫系への有効性は未だ仮説の域とする。
グラフや画像も引用して多様な研究例を示しながら、患者に寄り添うという医療の本質を忘れず、音楽療法の発展を目指すという、読み応えのある一冊。
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