ハイブリッドに考える思考の技法

著者 :
  • かんき出版
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本棚登録 : 96
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761269173

作品紹介・あらすじ

空気を読む×流されない、慎重×大胆、リーダー×フォロワ-。顧客との打ち合わせで、社内会議の場で、自分自身のキャリアを考えるうえで、世の中には二項対立で語られ、両立が難しい、相容れないと見られる概念がたくさんある。それを「どちらか片方を選択する」のではなく、掛け合わせて、どちらも生きる新たな最適解を探る-それが本書で紹介する「ハイブリッド思考」だ。この考え方が身につけば、仕事の質ががらりと変わり、人生が豊かになる。

感想・レビュー・書評

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  • 論理的に背反する(二項対立する)事柄が2つあったときに、どちらか一方のみ選ぶのではなく、両方選ぶことで、新たな境地に立つことを目指しましょう、という感じの本。かなり感覚的な話なので、文字にして説明するのは難しいんだけど、私にはよく分かる内容だった。先の見えない不安な時代は、いろいろな選択肢をどれも切り捨てることなく、首の皮一枚でいいから繋げておくことが重要なのかな、と思う。

  • 2013年10月6日のブログより。
    http://jqut.blog98.fc2.com/blog-entry-1842.html

    中長期的で大切な仕事があとまわしになり、重要度は低いけれども急ぎの仕事に忙殺されているのが、多くのマネージャーの日常ではないかと思います。学びたいこと、整理したい資料、読みたい本、これらの時間もなかなかとれません。30歳前後の頃に傾倒したホワイトカラーの生産性向上運動DIPSでは、私たちのスケジューリングの習慣の間違えを明確に指摘してくれていました。

    私たちのスケジュール表は、多くの場合、アポイントメント管理表になり下がっています。つまり、会議の予定、来客の予定、打ち合わせの予定、吞み会の予定といった、誰かと何かをする予定だけが書き込まれており、考える時間、作業する時間というのは時間予算化がされていないことが多いかと思います。それでも会議などが少ない人であれば問題ないですが、朝にその日のスケジュールをみると、夜の8時までほとんど会議で一杯なんて人の場合は、長期休暇でもないと、絶対に中長期的な大切な仕事にまで辿りつきません。DIPSではこういった考える時間や、デスクで1人で作業する時間を、早めにきちんとスケジューリングしておくことを強く薦めていました。これはスケジュールを能動的にコントロールしようとする第一歩です。同様に、学びたいこと、整理したい資料、読みたい本、といったものに対する時間も予算化しちゃうのもいいことですね。

    ある意味、中長期的な仕事を考える時間や、学び、整理、読書などの時間は、仕事における自分のための時間です。他者のために自分の時間を惜しみなく提供することによって良い仕事ができるのは間違いないでしょう。でも、それ一辺倒になると、少々疲れます。それが何年にもなると、ちょっとへとへとになるかもしれません。気持ちが疲れるのです。いかに時間予算として、自分のための仕事の時間を確保しておくか、そしてそれをどの程度死守しようとするか、このあたりをこなせるビジネスパーソンはいってみれば、ハイブリット思考で仕事ができる人かもしれません。自分のための時間と、他者のための時間。自分のための仕事と、他者のための仕事。

    IMD日本代表の高津尚志氏の著書「仕事も人生も突き抜ける!ハイブリッドに考える思考の技術」を読み終えて、そんなことをあらためて考えました。二者択一ではない、ハイブリットな考え方、そして生き方。特に人事の仕事をしていると、白や黒とは言いきれない、ほとんどが中間色のグラデーションの中で仕事をする日々です。ハイブリットにものごとをとらえることは、絶対に必要な仕事です。

    ※すみません、書籍紹介をするつもりで書き始めたのではないので、書籍紹介としては極めて半端になっております。

  • 二項対立ではなく、掛け合わせで考えるという著者の考え方に共鳴出来る論述が数多くあり、とても刺激の多い書籍であった。特にリーダーとフォロワーの部分は、今後の仕事に活かせると感じる。

  • 正反合、陰陽思想に繋がる、思考のあり方を指南する好著。華麗なキャリア、流麗なファシリテーションなどから成功物語で終始するかと思いきや、著者の失敗や弱みを正直にさらけ出していることに驚きがあった。それ故に、ここに書かれたことがより迫力を持って読者に迫ってくるような気がした。表題が「技法」となっているが、「生き方、哲学」が多く詰まった本だと思う。

  • ご縁があって著者の高津さんに半年ほどビジネスを学ぶ機会がありました。高津さんの語り口、その時にも聞いたお話などが脳内で再生されて、私にとって非常にわかりやすい、かつ、この半年に学んだことがコンパクトに詰まったとても良い本。
    高津さんご自身も色んな苦労や葛藤を経て、今のキャリアに到達されたためか、読者の目線で「これならやれそう」「変われそう」と思えるわかりやすい語り口で書かれています。

    この本は定期的にめくって、自分が偶発性を日常に埋め込めているか、習慣化できているか、チェックしたい。

  • 世の中で二項対立として語られ、両立が難しい、相容れないと見られている概念を掛け合わせて新たな最適解を得よう――と提案する本。
    専門領域を極めつつ興味の範囲を広げていこうとか、常に本来の目的に立ち返って考えようとか、気付きややる気を得ることはできた。文章もきれいで読みやすく、内容もいちいちもっともだと思う。ただ、目から鱗が落ちるような学びは得られなかった。この本の提案を活かせる状況にいないからだろう。

  • 154

    2016年では31冊

  • 革新的なことをやろうとすることが目的化してしまっては、役に立つもの、意味のあるものを生み出すことにはつながらない
    いつも目的に立ち返ることが大事

  • ”二項対立”で考えるのではなく、”二項両立”で考えよう!ということ

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著者プロフィール

IMD日本代表。エイエフエス日本協会の奨学生として高校時代にカナダに留学。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本興業銀行に入行。フランスの経営大学院INSEADとESCPに学び、国際投資銀行業務などに従事。その後、ボストン コンサルティング グループ、リクルートを経て2010年より現職。IMDは企業の幹部育成に特化した、もっともグローバルなビジネススクールとして知られており、日本企業を含む世界中の数多くの企業のグローバルリーダー育成や組織改革を支援している。IMD学長ドミニク・テュルパンとの共著に、『なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか』(日本経済新聞出版社)

「2014年 『企業内学習入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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