- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761270438
感想・レビュー・書評
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【エッセンシャル思考】
「やらなくては」ではなく、「やると決める」
「どれも大事」ではなく、「大事なものは滅多にない」「より少なく、しかしより良く」
「全部できる」ではなく、「なんでもできるが、全部はやらない」「自分の人生、選択肢は自分にある」「努力した分、報われるは幻想」
【不要を排する】
・誘われたから、お願いされたからといった理由で受け入れるのは、時間の無駄
(取り敢えず黙る、代替案を出す、予定を確認し折り返す、どの仕事を後回しにするか尋ねる)
・思い切って電源を切る
・人は既にもっているものを、実際よりも高く評価する傾向がある(サンクコスト)→「もしこれを持っていなかったら、今からお金を出して買うだろうか?」
・捨てるには努力と勇気が必要
・逆プロトタイプ
・片思い型奉仕ではないか?
・日々の仕事の中で、私を妨げているボトルネックは何か?目に見える範囲の場当たり的な対応はNG
・最終的なゴールはどこにあるのか?
【ストレスのピーク】
「みんなやる!」「今すぐやる!」「他人の期待!」が重なるとストレスはピークに達する
「何をやるか?」「いつやるか?」「なぜやるか?」を選択できることが大切
【優先順位】
・家族、友人、健康、仕事。全部並列はNGというとき、「自分はどの問題を引き受ける?」
【選択】
「考えるゆとりをつくる」「情報を集める時間」「遊び心をもつ」「十分な睡眠をとる」「選択の基準を有している」
「上司に言われたから」「誰かに頼まれたから」「みんながやっているから」やるのはまずい。。。
【大局を見る】
・日頃の悩みは基本、木を見て森を見ず。極めて具体的な事象に捉われている→日記をつけ、定期的に読み返すことで、日々の小さな変化に気づく仕組みを作る
【前進】
・小さな成果がモチベーションをあげる
・早く小さく始める
・成長/成果を見える化させる詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久々に見返した。
時間術、タイムマネジメント、断捨離と基本的には同じ内容だが、残すべきものをより厳選しており、その根拠を徹底定期に解説している点で、主張が強い。
essentialとは「重要」とう意味だが、「不可欠」というニュアンスが強い。
なので本書で述べられている「エッセンシャル思考」というのは、「不可欠なものだけに集中する考え方」と言える。
この時点で非常に厳密である。
人生における幸福度合は、単一の要素の多寡だけでは測れない。
お金だけを多く持っていたとしても、自由な時間だとか健康がなければ不幸せだ。
自由な時間がどれだけあっても、一緒に楽しめる友人や愛する恋人・家族などの打ち解けた人間関係がないと楽しさの上限は低い。
私は生活における幸せの総量は木樽や桶に入るものと同じように考えている。
木樽は側面の板という要素が組み合わさって多くの中身が入る容器を構成していて、1本が短ければそこから中身はあふれ出る。
なので単一の要素ではなく、全体的なバランスも重要と考えている。
そうはいっても、分散してしまうと成果を出すには効率が悪い。
そこで重要になってくるのが人生の時間軸における一点集中期間の積み重ねである。
今この時に集中できるリソースをエッセンシャルな1点に集中して、必要な条件に達するまでの成果を出し、満足できた段階で次の点に取り掛かる、という行動をとった方が、急がば回れが如く効果的なのだ。
とまぁ、こういうことをいっているのだと理解した。 -
「エッセンシャル思考」という概念を生み出し、世界に送り込んだグレッグ・マキューンの代表的な書籍。
「エッセンシャル思考」とは、一言で言うと「やるべき最重要なことに集中するためのスタンス」である。
マキューンは、本文中で非エッセンシャル思考とエッセンシャル思考を対比して以下のように述べている。
「やらなくては」ではなく「やると決める」
「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」
「全部できる」ではなく「何でもできるが、全部はやらない」
この対比がエッセンシャル思考とは何たるかをよく表している。
仕事のできる人、有能な人は往々にして自らの職場でより多くのタスクを振られ、忙殺されている。彼らは既に多くの複雑なタスクを抱えているにも関わらず、上司や同僚からの期待に応えるために、また責任感のために、新たな仕事を引き受けてしまいがちだ。
そうした有能な人がきちんと報酬的に報われず、マジョリティの無能が蔓延っているのは、企業の人事設計・組織設計の問題なのでここでは論考を省くが、際限なく仕事を引き受けてしまう側にも問題がある。
「周りから頼まれるから」「だれもやらないから」と考えるのは、非エッセンシャル思考の最たるものだ。
個人的にも非常に共感できる事象だが、それを続けていてはタスクに忙殺され、事物の優先順位を見失ってしまう。
本当に重要なことに集中するために、エッセンシャル思考のスタンスを自分の中に落とし込んでいくことが大切である。
この手の自己啓発本に典型的なくどさはあるものの、エッセンシャル思考の本質について簡潔に理解でき、その延長線上にある生活ルーティン(遊び、睡眠、習慣etc)にも触れられていて実践的な内容である。付随して紹介されている心理学の知識や実験も勉強になる。
概ね良書だと言える。 -
・エッセンシャル思考とは「今、自分は正しいことに力を注いでいるか」を絶えず問い続けること。
・捨てる勇気が必要。もしこれを持っていなかったら、今からお金を出して買うだろうか?
・8時間眠る
・目先の好印象ではなく長期的な敬意を手に入れる
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興味や関心の幅が広すぎてなんでもかんでも手を出したくなってしまう私のための本かなと思えてしまった笑
「今、ここ」に集中できていないから、過去や未来を考えてしまって動けない状況。
実践するのが難しいと感じたけれど、作者さんもまだ試行錯誤中らしいので、長期的に見てエッセンシャル思考になれるように意識していきたい! -
自分の気が乗らないことにはNoと言っていいんだ。なんでもかんでもYesと言わず、まずはNoをベースにして考えようと思えただけで十分読む価値がある。すべてを出来る限りシンプルにして、自分の中の最優先事項、現在というこの瞬間に集中する。睡眠も最優先事項であるという章は、社会人全員に読んでほしいと思った。本書の中で、まるで漫画のようなハッピーエンドな結果について書かれた以下の内容が特に印象に残った。
カナダのリッチモンド市の警察が青少年の再犯率を下げるため、ポジティブチケットを導入した。良い行いを目撃したらポジティブチケットを切り、そのチケットは映画館やコミュニティセンターへの入場無料券の役割を果たす(青少年に社会での居場所を与えるため)。導入後のポジティブチケット発行数は年間4万件、10年後には青少年の再犯率が60%から8%へ激減した。チケットを引き換えずに、警察官に立派だと認められた勲章として部屋に飾る少年もいた。若者はいいことをしたと認めてもらうたびに、もっといいことをしようという気持ちになるのだ。 -
「より少なく、より良く」
「今、何が重要なのか」
なんでもできる、やってやるという考えや行動は、美徳ではなくて強欲の表れだとも言える。
何か一つやろうとすれば、何かができなくなる。
限られた時間と資源の中で、より本質的なものを選択し、そこに力を注ぐ。
そのために、明確な基準と共に、非本質的なものを捨てることを習慣化することが必要になる。 -
youtubeである人がおすすめしていた本。難しい内容が書いてあると思いきや、メッセージは非常にシンプルで読みやすかった。なるほど、私は今まで非エッセンシャル思考人間だったのかも。ショックだが、まずは認めよう。大量の仕事量をこなさなければいけない、と思っていた。違う、やるべきなのは、まずは「本当に重要なことは何か?」と常に問い、見極め力を鍛えて、それを選択し実行することなんだ。この本を読んでから、仕事でも生活でも、「本当に重要なことは何か」を念頭において、残りの人生を悔いのないように送っていこうと思う。
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「決断疲れ」の状態になることが多くて、改善策を考えるために読んだ。
無駄を排除して大事なことだけにフォーカスする生き方には共感したけど、書いてある事は「考え方」の比重が大きく、具体的な「方法論」は薄かったように思う。自分の欲する情報と少しズレがあったために評価が低め。
続編的なエフォートレス思考にはそこら辺が多めに書いてあるのかな。近いうちに読んでみよう。