- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761271268
作品紹介・あらすじ
5人を助けるために1人を犠牲にすることは許されるのだろうか?舞台は2015年、サンフランシスコ。路面電車の進路を切り替えて5人の命を救った女性が、待避線にいた1人を殺した容疑で裁判にかけらる。検察、弁護士、大学教授、心理学者などさまざまな立場からの意見が交錯するなかで、「世論の法廷」の陪審員たちは(そして、あなたは)どんな結論を下すのか。
感想・レビュー・書評
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トロッコ問題は設定からして無理があると思い、あまり考えたことは無かったが実例があることでここまで考えさせられるとは思わなかった。
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最近自動運転界隈で議論が再燃しつつあるようにも見えるトロッコ問題について、義務論・功利主義等の具体的な適応を(世論の)法廷における審議という形で鮮やかに描いている。
自分がもし自動運転車の危機回避行動に関するプログラムを設計してくれと言われたら、どのような設計をするだろうかという問題に引き付けて色々考えさせられる内容だった。
システム設計などの意思決定の場面で、暗黙にトロッコ問題のような問題に対して場当たりな「常識的」判断をしてしまっているシーンがあるのではないだろうか。
その帰結が人の生死ではないような問題かもしれないが、「常識的に」1人を殺すのと同じような判断をしているシーンがあるのではないか。
色々なアナロジーを思い描いて考え込んでしまうが、まず考えてみるのが大事ということなのだろう。
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学校でトロッコ問題を扱い気になり読みました。
どちらの立場でも述べられていて非常に悩みました。読み終わった後でも、まだ結論が出ていません。ずっと考えさせられる本です。 -
実際に自分が陪審員になったかのように読み進められました。
いろんな立場からの意見や考えがあって、自分の考えもああだこうだそうだ違うと振り返って、
さくさくと読めました。
正義とは何か。答えはないのかもしれませんが、
考え続けることは楽しいです。 -
著名なトロッコ問題を平易に論じる。
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平成28年1月発行のYAだよりで紹介された本です。
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暫く忘れていたような事を改めて考えてみて面白かったです。
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有名なトロッコ問題をベースに哲学的な考え方を紹介した本。様々な考え方を学ぶ教科書のような本。正義とは何かを考える教材としていいと思う。
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これは面白かった