クロニンジャーのパーソナリティ理論入門: 自分を知り,自分をデザインする

著者 :
  • 北大路書房
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784762828799

作品紹介・あらすじ

脳科学、遺伝子と人の性格に関わる新しい理論!
 気質と遺伝との関連性を報告したことで有名なクロニンジャーだが、遺伝子のみの決定論ではないことを重視する。遺伝との関わり,臨床・産業・教育等での応用,ウェル・ビーイングに至るまで、その深遠な世界を、実際に博士より教授を受けた著者が包括的に紹介する。遺伝の影響を含め自分の性質を知り,望む状態へと近づくための方法を説明。

◆「はじめに」より一部抜粋
 近年、性格に関わる研究でも遺伝子や脳の研究が行われるようになってきていて、興味深い結果も得られています。しかし、一部の研究者は、「性格が遺伝子で決まるとは決定論でけしからん」と危険視しているようです。この本でこれから紹介するクロニンジャー理論も、遺伝子との関連性の研究で用いられていて、遺伝子と性格が関係するという理論は危険であるとされることがあります。しかしクロニンジャー理論は、決して決定論ではなく、むしろ、現実を踏まえた上で、どうしたら自由に生きることができるのかを考慮に入れている性格(正確にはパーソナリティ)の理論なのです。

感想・レビュー・書評

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  • 一見、難解なクロニンジャーのパーソナリティ理論を第一人者が一般の人にも、わかりやすく解説。
    この理論を応用したものとしてウェルビーイング療法というのは初めてきいたが最終的にはスピリチャルを扱うのは、あらゆる治療に共通するものと感じた。

  • 人間の気質・性格に関する心理学理論のひとつであるクロニンジャー理論についての入門書です。個々人の性質「パーソナリティ」をより根源的な「気質」と表面的な「性格」に分けて説明しています。それぞれを4つのパラメータに基づき8つずつの類型に落とし込み、その組み合わせでパーソナリティを類別しています。人間の構成要素に「肉体」と「精神」だけでなく「魂」も加えているところが新鮮でした。善い生き方をしていくには魂についての認識も改める必要があると説明しています。魂と書くとどこかアヤシイ感じと受け止められてしまいがちですが、行き過ぎた物質主義によって精神的荒廃が進んだ現代社会においてはとても重要なことだと個人的には思います。

  • 薄くコンパクトにまとめられていて読み易かった。解説も分かりやすかった。個人的には個々の因子(新奇性探求・報酬依存・損害回避 etc.)について、もう少し詳しく解説して欲しかった。

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著者プロフィール

木島 伸彦
慶應義塾大学商学部准教授。パーソナリティ心理学,異常心理学。
“Reliability and validity of Japanese version of the Temperament and Character Inventory (TCI)”, Psychological Reports, 86(2000年),「抑うつとパーソナリティ」坂本真士ほか(編)『実証にもとづく臨床心理学:抑うつの臨床心理学』(東京大学出版会,2005年),「パーソナリティ障害とパーソナリティの成熟」高橋隆雄ほか(編)『医療の本質と変容:伝統医療と先端医療のはざまで』(九州大学出版会,2011年)。

「2013年 『教育心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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