青空のむこう

  • 求龍堂
3.73
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本棚登録 : 4724
感想 : 604
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763002112

作品紹介・あらすじ

ぼくはまだ決めかねてた。アーサーはぼくに背中をむけて歩きだした。そのとたん、エギーやママやパパや友だち、ぼくが知ってる人たちの顔が次々に浮かんで、どうしてももう一度会いたくなった。みんながいなきゃ生きていけない。死んでることだってできない。すぐにぼくは決心した。アーサーの後を追いながら呼びかけた。「待って、アーサー。ぼくも行く」アーサーは立ち止まってぼくを待った。それからふたりで駆けだした。"生者の国"を目指して-。

感想・レビュー・書評

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  • 私が読書好きになるきっかけになった本。
    子どもの頃、泣きながらこの本を読み終えた記憶があります。
    交通事故で亡くなってしまった10歳の男の子ハリーが、やり残した心残りを解消するために、この世に戻ってくるお話。
    子ども目線で物語が進むので、当時の私の心には相当響くものがあったのだろうと思います。
    あれから随分と時が経ちましたが、何年経ってもあのとき感じた純粋な気持ちやこの本を読み終えたときの感情を忘れないでいたいです。

  • 誰でも「死」について考えると怖くなると思う。
    だけど、この本は温かな死後の世界が描かれており、
    死についてもだけど、今を生きていることの有り難さを
    再認識させてくれる本。

    主人公のハリーは、交通事故で突然死んでしまう。
    よくわからないまま、死後の世界「死者の国」にいる。
    そこで、ずいぶん前に死んだ同じくらいの年齢の
    アーサーと出会う。
    アーサーは、自分の母親に会うために、死者の国にいた。

    死者の国の向こうに「彼方の青い世界」があるが、
    やり残したことがあると、その世界にはいけない。
    アーサーだけでなく、ハリーも姉に事故に合う前に、
    ひどいことを言ってしまい、後悔していた。
    ハリーはアーサーと一緒に地上におりて、
    やり残したことを片付ける旅に向かう。

    ハリーが、自分が死んだことで、周りの人が
    いつまでも悲しんでいることを当然と最初は考えていたが、
    実際は生きている人には時間の流れがあり、
    自分は過去の人間になっていることに気づいたハリーが
    なんとも切なかった。
    でも、全体的にハリーがおもしろい子なので、
    悲しくなる部分もあるけど、最後は温かな気持ちで
    読み終わることができたよー!!

    人はいつ、死ぬかわからないからこそ、
    今ある幸せを感じないといけないなぁーと思ったよ。
    風が顔に当たることが、幸せと思える、
    そんな人になりたいと思えたなー。

  • アレックス シアラー氏の作品を好きになったきっかけの作品です。
    小学校六年生の時に初めて読んで、「死」というものについて考えさせられました。
    死生観という難しい題材をテーマに、ファンタジーを織り交ぜ、子ども向けに明るく書かれた作品です。
    ぜひ、多くの方に読んでいただきたいと思います。

  • アレックス・シアラーの人気作。
    児童書なんですね。
    子どもだけに読ませるには惜しいです。
    文章は平易だけど、心配りがよくなされていて、救いのある内容。

    小学生のハリーは、元気いっぱいな男の子。
    ある日突然、交通事故で死んでしまった。
    気がついたら、<死者の国>の入り口で、大勢で並んで名前を登録している。
    本当は72年も寿命があったのにと、係に文句を言われるが。
    しばらくはその場所にいられるらしいが、気が済んだら「彼方の青い世界」へ行くらしい…

    19世紀からその場所にいる男の子アーサーと出会う。
    母親を知らないアーサーは、手がかりのボタンを握りしめて、母親を捜しているのだ。
    時々、<生者の世界>に下りることも出来るという。

    ハリーには心残りがあった。
    姉のエギーとケンカしたままで、最後に言い放った言葉を取り消したかったのだ…
    アーサーの後を追って、行列を逆行して走り抜ける。
    自分がいなくなった後の世界がどうなっているのかという好奇心もあった。

    想像に反して、学校は特に変わった様子がない。
    時間の流れが違うので、既に数週間がたち、葬儀もとっくに終わっていた。
    自分のロッカーは転校生に使われている。
    しかも、親友ピートが、ハリーといつもケンカしていたジェリーと一緒に遊んでいたのだ。
    教室の後ろにコーナーがあり、ハリーを追悼する作文を見つける。
    ピートは二人でやったいたずらを面白おかしく書いてくれていた。
    仲が悪いジェリーが何と書いているか気になるハリー。そこには…

    家に行ってみると家族は想像以上に悲しみ、皆が力なく暗い顔をしていた。
    「僕は大丈夫だよ」と伝えたくなるハリー。
    幽霊としてでもずっと一緒に住もうかと考えてみる。
    だが気がついて貰えないままかもしれないし、自分だけ年を取らないのは空しい。
    姉のエギーにだけは、何とか思いを伝えたいと願う。そして?

    素直に新しい経験にとびこんでいく男の子。
    暗いだけでない展開で、読ませます。
    やんちゃなようで、けなげです。
    次の段階へ行く気持ちになるには…?

    著者は1949年生まれ。
    30以上の仕事を経験した後、29歳でシナリオライターになり、14年間活躍。1996年、小説家に。

  • 生きている時は当たり前のようにそばにあって、気にも留めないけれど、自分が死んでしまって、自分がいなくなった後の世界を見て、改めて気が付く。
    自分はとても愛されている、幸せ者だったのだ、と。

    全体的に見るととても悲しい内容の話だけれど、主人公であるハリーの持ち前の明るい性格のおかげで落ち込むことなく最後まで読みきることができる。

    今の生活、自分の人生を見直したい、と考える人はこの本を手にとってみると良いかもしれない。

  • アレックス・シアラーさんの作品を初めて読んだ。

    ハリーがお姉ちゃんに伝えられたように死後の世界にいても、伝え残した思いを伝えられるようになったらないいと思って、☆4に。

    きっかけは、ファンタジー的な本を探している時に、読書の幅を広げてくれる司書さんに勧められて手に取ってみる。

    小学生の頃に読みたかったな。
    「最後だとわかっていたなら」と同じような気持になった。
    これは、子どもたちにも読ませたい。
    さっそくポップを作ってみよ~っと♪

  • 靑空のむこう
    著作者:アレックスシアラー
    発行者:求龍堂
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    自分の死後の世界を覗き込ん見に行きませんか?

  • 子供に分かりやすく「死んだらこうなる」というのを教えてくれる本。
    私がどこからか仕入れていた情報と同じだったので、
    「あれ、死後の世界って本当にこうだったりして」
    と少し怖くもあり…

  • 泣きました。家族の絆、兄弟の絆に感動しました。

    • aya830524さん
      いいねとコメント、ありがとうございます。「カラフル」と「青空のむこう」、違う終わり方ですが、両方とも好きな本です(^◇^)
      いいねとコメント、ありがとうございます。「カラフル」と「青空のむこう」、違う終わり方ですが、両方とも好きな本です(^◇^)
      2016/10/31
  • 書店で平積みされてて青空の表紙に一目惚れしました。

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著者プロフィール

英国スコットランド北部のウィックに生まれ、現在はサマセット州に住んでいる。テレビやラジオ、映画、舞台のシナリオライターとして活躍したあと、数多くのヤングアダルト小説を執筆、ガーディアン賞にノミネートされた『スノードーム』(求龍堂)などを生みだした。映画やテレビシリーズになった作品もあり、日本では『チョコレート・アンダーグラウンド』(求龍堂)を原作としたコミックやアニメ映画が制作された。他に、『青空のむこう』、『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』『This is the Life』(いずれも求龍堂)、『スキ・スキ・スキ!』(あかね書房)、『世界でたったひとりの子』『あの雲を追いかけて』『骨董通りの幽霊省』(いずれも竹書房)などがある。

「2017年 『ガラスの封筒と海と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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