心を上手に透視する方法

  • サンマーク出版
3.18
  • (55)
  • (119)
  • (224)
  • (83)
  • (28)
本棚登録 : 2347
感想 : 206
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763131546

作品紹介・あらすじ

心を透視するのに「超能力」はいらない-なにより必要なのは「観察力」である。日常生活で使える「マインド・リーディング」のメソッド&テクニックを多数紹介。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「心を上手に透視する」というショッキングなタイトルがついているが、いわゆるNLP(神経言語プログラミング)の本。もっと平たく言ってしまえば、コミュニケーションの本。このため、コミュニケーション関連の本を読み漁っている人にとっては「あぁ、知ってる。」というものが多いし、よくよく考えてみれば「人として当然」というアドバイスも多い。とはいえ、改めて体系立てられた形で読めるので、NLPやコミュニケーションといったものに興味があれば、一読する価値はある本。

    以下、所感を交えながら内容を整理。

    ○基本的な考え方 
    コミュニケーションについての基礎知識としておさえておきたい内容。とにかく相手を観察する、よく聞く、というのがスタートとなる。そして、相手を理解することができれば、こちらの意思を伝えやすくなるわけである。
     - 人は先入観に左右される
     - とくに見た目の第一印象がインパクトをもたらす
      (ゆえに初対面は見た目が大事)
     - 相手をよく知るためには、よくよく観察しなければならない
     - 観察することで、相手のこと、ものごとを理解することができる
     - メラビアンの法則(内容7%、声の質38%、体55%%)で意思が伝わる


    ○思考は体の動きに現れる
    相手を観察するときに、どういったところを観察すればよいか、サンプルを交えて解説している。一気に憶えることは難しいが、ちょっとずつ理解していけばコミュニケーション上手になるかもしれない。
     - 考えていること、心の動きは何かしらの形で体に現れる
     - 人によって現れ方は若干の違いがあるため、よく観察する
       (目の動き、瞳孔、口元、姿勢、声の大きさなど)
     - 表情は万国共通で伝わる
     - 相手の立場に立って真摯に考えることで、理解につながっていく


    ○相手に伝えるためには(説得するには)
    これはプレゼンテーションをおこなったり、営業したりする場面を想像すると利用価値は高そうだ。ここまでが「聞く」ための技術であれば、「話す」ための技術を解説している。
     - 思い込みを植えつける
     - 確信を持って堂々と伝える
     - 批判されることなく、受け入れやすい言葉を選ぶ
     - 信憑性・現実味を持たせる


    ○言葉をつかった巧みな駆け引き
    交渉術で利用できる、言葉の使い方をサンプルを交えて解説している。営業マンにとっては活用しどころが多そうだ。
     - 不安を呼び覚ますこと ⇒ 相手の興味を喚起する
     - 「誰にも言わないで」という内緒話 ⇒ 相手の興味を惹く
     - 「それとも?」という選択肢 ⇒ 相手の選択を誘導
     - 理由をつけて利益を暗示 ⇒ 相手の疑いを取り除く
     - 二つのオーダーの組み合わせ ⇒ 相手のOKを取りやすい(断られにくい)
     - 言葉の最初で名前を呼ぶ ⇒ 相手の注意をひきつける
     - 不信感につながる言葉(「本来」、「たぶん」、「でも」、「本当のことをいうと」、「誰か」、「いつも」)は使わない ⇒ 信頼を得やすい


    ○上手にコミュニケーションするために
    コミュニケーションをうまくとるためのポイントが4つに整理されている。ここまでの内容を踏まえて実践すれば、実用度合いは高そうだ。
     - 相手の話し方・言葉遣いにあわせる
     - 自分のいいたことは、少し強めに伝える
     - アクセントを意識して、抑揚をつける
     - 口数少なく、必要なことだけを話す


    ○会話に困らなくするには
    会話に困らなくするためのテクニックもいくつか紹介されている。初対面での会話などですぐに実践できる内容である。
     - 会話に困らないテーマを使う
        - 恋愛・セックス
        - お金
        - 仕事
        - 健康
        - 旅行
        - 知識・知恵の取得
        - 希望、要望、将来の夢
     - 相手の状況について触れる(服や予定など)

    さらに高等なテクニックも紹介されている。ただし、こちらは事前の訓練や準備が必要そうだ。
     - 練りこんだ矛盾した文を使う(相手が都合よく理解してくれる)
     - 相手を褒める
     - 相手が関わる人生や仕事のイベントについての触れる
     - 「もし~だったら」という会話を振る


    ○自分の心を落ち着けさせるための方法
    この本の最後には、自分自身をリラックスさせ、モチベーションを高め、不安を取り除くためのメンタル・トレーニングの方法も紹介されている。この部分は長谷部誠の「心を整える」をあわせて読んでもいいかもしれない。
     - リラックスした状態を作る
        - いすに座り、力を抜き、自分の体の感覚に集中する
        - 3回深呼吸する
        - 最後に「わたしはリラックスしている」と心のなかで唱える
     - リラックスしたら、達成したい目標の視覚的なイメージを描く
        - その目標でよいか、自分に問いかける(やりたいことか、矛盾してないか、現実的か、妥協してないか、独りよがりではないか)
     - 自分の中の不安は、鏡をイメージ視し、その中に描き、壊すビジュアルをイメージする
     - 過去の失敗を思い出したときは、イメージの中でうまくいかせたことにする
     - 変な先入観、悪いイメージは以下を試す
        - そのイメージを絵のようにイメージして、遠くに押しやる
        - 上から眺めている状態をイメージする
        - 不快な要素を全部取り払ってみる    


    かなり凝縮されている内容であり、日常的なコミュニケーションですぐに活用できる要素が多い。ただし、いずれも一朝一夕で身につくものではないので、まずは試して継続することが必要だ。この本には、もし何かを始めようとするなら「72時間以内」に始めないと、始められないとあった。また、別の本には「20日間続ければ習慣になる」ともあった。

    まずは今日から、少しずつ実践し、3週間ぐらい継続して、自分のスキルとしたいと思う。

  • 10年以上前におそらく兄が買った本。

    いちいち表現が回りくどい!自分語りが多すぎる!と何度も挫折しそうになったが何とか読み切った。外国の方が書いたものを翻訳したからなのか、読むのが苦痛で私には合わないと感じた。


    以下、参考になったところ。

    第1章
    ・第一印象を変えたいなら「見た目」を変える。
    ・見方を変えれば世界が変わる。

    第2章
    ・発言の内容そのものからから伝わるのはたったの7%であり、残り55%が身体(表情、身振り、姿勢)、38%が声(大きさ、スピードなど)。
    ・毎日見ているものでも、正確に覚えていない。(コンビニのロゴなど)
    ・「見ることなく見る、聞くことなく聞く、感じることなく触れる、味わうことなく食べる、筋肉を知覚することなく動く、においを嗅ぐことなく息を吸う、考えることなく話す」ことは人間の過ち。
    ・目の動きによってなにをイメージしているか分かる。
    →視覚的イメージを思い浮かべているときは、目が上に動く。響き、音、言葉が思い浮かんだときは、目は真横に動く。身体に何かを感じたときは、左下を向く。また、相手が右を見るか左を見るかは、何かを思い出しているのか、それとも何か考えだそうとしているのかによる。
    ・議論のときは適度に目を逸らし、適度に見つめる。
    ・赤ちゃんを見ると首を傾けるのは敵じゃないよアピール。
    ・握手をすると嘘をつく人間が半分に減る。

    第3章
    ・「不安を呼び覚ますこと」は人の興味を惹く。
    ・「これは誰にも言わないで」と言うと人は耳をかたむける
    ・「〜だけ?それとも〜も?」を用いることで商品の売上が倍増する。
    ・「チョコを食べたい?それとも。。」と聞かれると頭の中では「。。いらない!」と返事を思い浮かべ、それを
    口を出す。
    →「ノー」と思いながら「イエス」と言うのはストレスのため、大抵はノーと答える。質問のときに軽く首を縦に振ると成功率アップ。逆もしかり。
    ・2つの指示を組み合わせると、相手は言うことを聞く。
    「どうぞ前に出てきてください」→「立ち上がって、どうぞ前に出てきてください」
    →一度に2つの指示を与えられると、どちらの指示を先に断ればいいか分からなくなり、結局は両方の指示に従う。
    「指示・〜して・指示」
    ・名前を初めに言うと、相手がしっかりと自分の話を聞いてくれるよう、注意を向けさせることになる。
    ・否定語は人間の潜在意識に伝わらないが、わざと否定語を用いることで、相手の考えをある方向に操ることができる。
    「〜をするな。〜したい場合以外は。」
    ・なんでも否定してくる人には、はじめから否定の形で伝えると効果的。(「あなたはきっと映画に行く気がないでしょう 」「あなたはこの提案がきっと気に入らないでしょう」など)
    ・フォア教授による性格分析では、みんなに同じ内容の性格が書かれた結果を渡したが、大多数の生徒はあてはまると驚いた。
    ・人間は一人ひとり独立した個人で、自分独自の決断を下していると思いがちだが、それはほんの限られた範囲。多くの事柄が大半の人にあてはまる。

    第4章
    ・骨折した人がイメージトレーニングで筋トレをしたところ、筋力の低下がほとんど見られなかった。
    ・単調な動きは、短時間やってみてしっくりこなければ、そこから距離を置いて冷静に分析するといい。
    ・嫌に記憶を思い出した時の対処
    →モノクロか別の色でイメージ/記憶を絵のようにして遠くへ押しのけるか、その絵をさかさまにする/その場面を上から見下ろす/服装髪型など、不快だったものをすべて変える


    第5章
    ・「72 時間以内」にとりかかる
    →これ以上先延ばしにしたら、結局手付かずになる。
    ・過去や未来に意識を向けずに、今この瞬間を大切にする。

  • マジシャンが心理学について説いた本。
    どうやったら人の心が読めるか。かならずしもあてはまらない面もあるが、参考になる。ただ最後は退屈で読み飛ばした。

  • PDF
    心の心理学

  • 広告を見て読みたくなり、図書館で予約してました。が、実際に読んだらイマイチ・・・
    人を注意深く観察すればある程度のことが分かるようになるよ、的な話です。おそまつな事例が多く、説得力はあまりないですが。

    広告が上手ですねー。私が見たときでさえ10万部突破って書いてあったからみんな広告で騙されてるのかも。そんな良書ではないと思う。
    ジャンルで言ったらタレント本。海外の有名マジシャンが本を出したみたいな、日本で言ったらミスターマリック(古い?!)が出した本、程度の期待度で読んちょうどいい感じ。。

    そんななかで少し気になったのは
    視覚的イメージを思い浮かべるときは右上を
    声や音を思い出すときは水平に右を
    声や音を思い浮かべるときはまっすぐ左を
    独り言を思うときは右下を
    感覚や感情おもうときは左下を
    見るということ。
    自然と上記の目線(目の動き)になるというのはホント?!と思ったのでちょっと気にしてみようと思いました。。

  • 売れているので読んでみた。それほど大したことは書かれていなかった。

  • コールドリーディングなどの方法だけでなく、エピソードなどが書かれている。それが、身近なところでイメージしやすく、話としても面白かった。


    避けたほうがよい言葉→本来は;たぶん;でも;ほんとうのことをいうと;誰か;いつも、また

    ってこれわたし全部口癖だった。

  • 手を握りあってるカップルがいたら、よくよくみると、優位に立っているほうの親指が、いつも一番上に置かれている。
    信じるか信じないかは実際に見てみて。

    一度に二つの指示を与えられると、相手はどちらの指示を先に断ればいいのかわからなくなり、結局は両方の指示に従ってしまう。
    実際に試してみて。

  • もともと関心のある分野だったので、サクサクと読み進めることができたよ。
    日常で応用できることが記されているよ。

  • 使ってみようっと

全206件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

マインドリーダー、メンタリスト、マジシャン。ボディ・ランゲージ、メンタル戦略、エンターテインメント心理学を駆使し、見る者を驚きに包む、世界屈指の奇才。
1972年、ドイツ・ザールブリュッケン生まれ。ザールブリュッケンおよびアメリカ・カリフォルニア州モントレーの大学で翻訳と通訳を学び、英語とフランス語の通訳の資格を取得する。以来30年以上にわたり、身体言語、知覚、行動心理学、錯覚、記憶術のトップ・エキスパートとして、その知識を人々に伝えている。数々のベストセラーを執筆しており、売上総部数は100万部を突破。その著作は世界18か国語に翻訳されている。南ドイツ新聞に「じきに世界七不思議入りする男」と称された。
著書は『心を上手に透視する方法』『心を上手に操作する方法』『青い象のことだけは考えないで!』『とっさのしぐさで本音を見抜く』『Power of Secret 秘密を上手に使いこなす方法』(すべてサンマーク出版)。
家族とともにミュンヘン近郊に暮らす。

「2022年 『しゃべる からだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

トルステン・ハーフェナーの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
神田 昌典
デールカーネギ...
佐々木 圭一
シーナ・アイエン...
ロバート キヨサ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×