才能を伸ばすシンプルな本

  • サンマーク出版
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763133090

感想・レビュー・書評

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  •  これはとてもよい本だった。
     この手の自己啓発書を、世のインテリ方は十把一からげに馬鹿にしがちだが、中にはほんとうに役立つ「よい自己啓発書」もあるものだ。本書もその一つだと思う。

     米国のジャーナリストである著者は、雑誌の取材で世界各地の「才能開発所」(スポーツ、芸術、音楽、ビジネス、数学などのさまざまな分野で世界的逸材を多数輩出している養成所や学校)を訪ねて回った。
     その見聞から導き出された「スキルアップのための単純明快で実用的な秘訣」を、1冊にまとめたのが本書である。

     全部で52の「秘訣」は、「どれも実証ずみで、科学的根拠があり」、しかも簡潔である。
     一つひとつの「秘訣」を説明する文章の中には、それを立証する興味深いエピソードが紹介されており、面白く読むことができる。

     書名のとおり「シンプルな本」で、1時間もあれば読めるが、内容は深みがあって有意義。スポーツや受験勉強、資格試験から趣味に至るまで、あらゆる分野の「才能を伸ばす」ことに応用可能な知恵が凝縮されている。自分の才能を磨くコツをつかむために読んでもいいし、部下や我が子の才能を伸ばす目的で読んでもいい。
     今後、折にふれて何度も読み返したいと思える本だ。

  • 自分への応用は… 2013/09/16
    1.サーフィンのパドリングとドルフィン
    2.モモの裏を使った歩き方
    3.ロジのプロセスを正確に理解する
    4.nicola入力
    5.ドットインストールで3分を繰り返す
    6.英単語

    スキルにはハードスキルとソフトスキルがある。基本と応用。
    練習は、つまらなくてもハードスキルにフォーカスすることで、センスが磨かれる(何をやってもすぐに上達する基礎が整う。)
    ハードスキルを伸ばすには、手順を細分化して、一つずつを測定しながら、ゆっくりでも完璧にして行く必要がある。
    たとえば、バイオリンで言うと、座り方、弓の持ち方、弦の抑え方、楽器の構え方を一つずつ習得する。弓の持ち方を学ぶ時には、バイオリン自体は持たずに弓だけに集中する。
    イチローも、必ず素振りから始める。まずは、太い幹を育てることから始めよう。

  • 才能を育てる力は誰しもが生まれながらに持っていて、練習することで伸ばすことができるという本。とても面白くためになった。
    まず目標となる人を見つけ、背伸びをして繰り返し練習、ミスをしたらそのつど修正することで才能を伸ばすことができる。スキルには型が決まっているハードスキルと柔軟に考える必要があるソフトスキルがあるが、ソフトスキルもどの型を使うかを考えるスキルという意味ではハードスキルが重要で、繰り返し練習することが大事である。
    この本をもっと若いときに読んでいたら部活動や受験勉強にも多いにいかせただろうなー。

  • タイトル通り、才能を伸ばすための本。
    世界各地で数々の才能開発所を訪問した著者が、エッセンスをシンプルにまとめている。
    本書は、(1)人はみな才能を持っている、(2)人々は自分の才能を存分に発揮する方法を知らない、という前提に基づいて、具体的なテクニックを紹介している。
    解説文が短すぎてかえって根拠を信じ難いくらいだが、リファレンスとして活用しやすいと思う。

  • 本のタイトルは何だか怪しげで安っぽいよくある自己啓発書を想像させるけれど、それらとは比較できないほど素晴らしい本。

    一つ一つの秘訣はいつでも試すことができる簡単なものだけれど、科学的な見解と実績(例えばその方法を実践するテニスチームが世界一選手を立て続けに出している等)を織り交ぜながら、説得力を持って伝えてくれる。

    読者に夢を見せるような安易で軽い内容も書いていない。推奨する秘訣は、非常に着実で地道なものばかりだ。

  • 何かの本でこの著者の別の本の紹介(書籍タイトル:タレントコード)を見かけた。
    Youtubeにも著者登場の動画があり非常に興味をそそられた。
    それらで効率的なスキルの身につけ方の知識を知りたかったのだが、翻訳本は未発売という事でとりあえず発売されていたこちらの本を読了。
    (原題:The Little Book of Talent)



    世界各地の一流の才能開発所で教わったスキルアップのための単純明快で実用的な秘訣をまとめた1冊。
    順番に読むよりも、巻末の脳科学の「ミエリン」についてのページと、その直前の用語解説の部分がこの本の核とポイントとなっているので、その部分をしっかりと熟読し頭に叩き込んでから読み進めたほうが理解が容易と思われる。

    要は、筋肉の成長と類似しているその脳科学の仕組みに合致している、ちょいキツイ負荷の状態のゾーンにまで持って行き、その状態周辺内において、スキル上のミスをまず認識し、その後にゆっくり正確に、誤魔化さず、
    逐ーそのスキルを修正or修整していくといった具合の方法論。(それに加え地味な繰り返し等など色々なTIPS)




    熟読したが、読了前後で比較すると、様々な練習や習得に対する意識と方法論が大変化した。早速実践に取り入れてみたが、即、効果大!
    真に読みたい本とは別の本であったが、個人的な当初の目的に合致したといっても良い。

    本の細部についての感想は、その苦闘やミスというモノが単なる苦痛ではなく、成長するための肥やし、縁(よすが)、乗り越えるためのそれ、それが存在するからこその向上、という原理が知れ、把握理解できた事が大きい。(本での表現は、ミスの正しい解釈。回路形成の情報、生産的なミス、軌道修正のための情報で積極的に活用する、等)




    簡素な本でありながら全体としても非常に有益であった。仮にこの本に個人的に他のタイトルをつけるならば、終章に記されている「園芸家のように考え、大工のように取り組む」という方針部分と同じような感じであったが『才能という「家」の造り方』といった具合ではないかと。 

    スキル全体の最小要素を1つずつ、そのスイートスポットと呼ばれるゾーンで背伸びと繰り返しを用い、小さなミスをすぐ認識修正するという「深い練習」を行い、それら1つずつ完璧に仕上げてから先へ進み、そのパーツをコツコツ積み上げ、そして関連させ全体を完成させるという、正に家を建てる様な考え方と全体像。
    しかし、脳神経回路形成での話であるので、植物の様にその成長には必然的に時間がかかり辛抱も必要・・・という意味での「園芸家」という意味。

    多分にこんなレビューだと訳が分からないと思われるので、読んでいただいた方が早い。また、損はない。

    もう伸び「悩み」については解消されるに違いない。

    (守)

  • 毎日2分だけやってみようっと。

  • わかりやすかったー!

  • 本当にシンプルに書かれてある。これは良書。特にスポーツや音楽など習い事をしている真っ只中のかたには、すごくためになる本だと思う。あとは、コーチングなどをやっている人にもおすすめ!

著者プロフィール

ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー作家。著作は『才能を伸ばすシンプルな本』(サンマーク出版)、タイラー・ハミルトンとの共著で『シークレット・レース:ツール・ド・フランスの知られざる内幕』(小学館)など。2012年、ウィリアム・ヒル・スポーツ・ブック・オブ・ザ・イヤーをハミルトンとともに受賞。「アウトサイド」誌コントリビューティング・エディター。大リーグのクリーブランド・インディアンス特別アドバイザーも務める。家族は妻のジェンと4人の子供。子供の学校がある時期はクリーブランド州オハイオで、夏の間はアラスカ州ホーマーで暮らす。

「2018年 『THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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