トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763134110

作品紹介・あらすじ

世界のトップ企業・トヨタの「仕事のできる人」たちが当たり前のように実践している仕事術をもとに体系化した、シンプルにして究極の思考整理法を大公開!

感想・レビュー・書評

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  • 良書 トヨタの有名なコミュニケーションの手法を集約したものです。ご一読をおすすめします。

    ・資料を、A3/A4一枚にまとめあげる
    ・読むのでなく見ただけで伝わるようにする
    ・常になんのための資料なのか、誰が読むのかを考えて作る
    ・What.why.howを意識する
    ・なぜ5を繰り返す
    ・三つまでに、整理する。できれば、ひとつにする

    自分の主張を整理して、要点を的確に、端的に伝えることで、時間を掛けずにより効率的に仕事を進めるのが目的です。

  • この本は20代から30代のビジネスパーソン向けに書かれていることは承知していますが、このようなタイトルの本に出会うと読んでしまう癖がまだ抜けません。

    以前にトヨタ自動車と仕事をしたことがありますが、その時の資料を思い出してみると、A3一枚に纏まっている資料があり読みやすかったのを記憶しています。これを作るようには相当な当時間がかかるなと思ったのも事実でしたが。

    さて、この本はそのトヨタ自動車で勤務していた著者が書かれた本ですが、この「紙一枚にまとめる技術」を活用したことで、自分の提案した企画を上司や経営陣に伝えることができるようになった上に、残業まで減らすことができたと述べています。彼の確立した方法をわかりやすく解説してくれています。

    ポイントは、頭の中にある思考を整理して(エクセル1)、プレゼン資料にまとめる(ロジック3)、2種類のシートに対して、手書きで、3色のボールペンを使いながら思考を纏めていくものです。

    いきなりコンピュータを立ち上げるのではなく、最初の作業は、手書きで、そして色付きでやる点は今の私のやり方に通じるものがあり、参考にしたいと思いました。

    また、この本の中で衝撃的な事実に出合いました。今までモヤモヤしていたものが示された様です。それは、なぜ、多くのビジネス書や自己啓発書を読んでも、自分自身の働き方が改善しないのか、その理由は、書かれていることの大半が動作になっていないから(p84)でした。アドバイスをする場合も、動作ができるようなものを考える必要があるのですかね。

    以下は気になったポイントです。

    ・トヨタの1枚の特徴、1)ひと目で全体が見える一覧性、2)枠がある、3)枠ごとにタイトルがついている(p23)

    ・機能する1枚に変える方法として、議事録ならば、会社に出席していない人が読んでも会議の内容がわかるもの、会議の要点を振り返られるものにする必要があ
    る(p26)

    ・実際に書くことで、自分が分かっている部分と、わからない部分がハッキリする(p32)

    ・人は、目の前にフレームがあると、そこに意識が集中して、その中を「埋めたい」という心理が働く(p44)

    ・わかるための道のりの第一歩は、わからない部分をいかにたくさん発見できるかにかかっている(p51)

    ・仕事ができる人というのは、仕事に関する型を、人より多く把握している(p58)

    ・トヨタの1枚を構成しているものとして、1)目的、2)現状、3)課題、4)対策、5)スケジュール、がある(p62)

    ・たたき台を求める理由は、それによって、ひとまず議論がスタートするから(p74)

    ・紙一枚でまとめる上で大切なのは、資料そのものの作成法よりも、前段階の思考整理法である(p80)

    ・表現に含まれる「動詞」を、目に見える「動作」に変換することで、誰でも再現できるようになる。「動詞」でごまかさず、「動作」に落とし込む。そうやって初めて実戦が可能になる(p81、83)

    ・なぜ、多くのビジネス書や自己啓発書を読んでも、自分自身の働き方が改善しないのか、その理由は、書かれていることの大半が動作になっていないから(p84)

    ・情報を整理するのに必要な素材は、1)テーマ、2)三色ボールペン、3)一枚の紙、である(p86)

    ・フレームとテーマは、情報を整理したり、考えをまとめたりするための枠組みで、緑色で書く、頭の中の情報整理は青色で書く。考えに沿って、赤色で印をつける。1つのフレームに入れるのは、基本的にキーワード1つ(p93、96、148)

    ・青色ペンでキーワードを書き出す作業は、考えをまとめるプロセスではない、情報を整理するプロセスである。だからこそ、制限時間を決めて、考えを纏めるモードから、枠の中を埋めるモードに集中する(p99)

    ・パソコン画面をみるときと、紙面を見るときでは、同じ情報でも脳の働き方が異なり、紙面を見た時の方が、情報を理解しようとする部位である前頭前皮質が強く反応すると報告されている(p107)

    ・文書を作成する場合、読み手をはっきりさせて、次に、その相手にどのような反応をしてもらいたいか、を考える(p110)

    ・1枚の内容を誰かに伝えるときに、まずは話の構造を相手に示すと良い。たとえば、「xxxを一言でいうと」「理由は3つあります、」「実現は3つのステップで進めます」など(p133)

    ・文書を纏めるときの大事なポイントは、「何を書くか」「どういう順番で書くか」、これを決めればあとはすぐにできる(p144)

    ・自分や人を適切に動かすには、動詞を「動作」に変えることが重要、「勉強しなさい」ではなく、「この本のこの部分を読みなさい」、のように具体的な動作に置き換える(p154)

    ・ロジック3では、左上に主題、残りの12フレームに、3つの質問とそれに対する答えを各々3つずつ記入する(p168)

    ・人が何か疑問を解消しようとするときの質問は、「なに」「なぜ」「どうやって」の3つに集約されるので、あらかじめこれら3つのタイプの質問を想定して、それに対する答えを用意しておけば、相手にこたえることができる(p172)

    ・トヨタの1枚に含まれている項目として、1)今、なぜこの仕事が必要なのか(目的)、2)現在どんな課題があるのか(課題)、3)課題に対してどんな手を打っていくのか(解決策)、が含まれている(p188)

    平成27年4月27日作成

  • ●動詞でごまかさず動作に落とす。
    目的を意識する、だけでなく
    目的を書いた紙を1日一回見る、
    という行動にまで落とし込む。
    ●優先順位をつける、という動詞は抽象的。
    毎朝仕事にとりかかる前に、やるべきことを書き出す。
    ここまでは、自分でもやるがそれだと結局
    時間切れで、あーできなかったとなる。
    この本には具体的に動作に落とし込んだやり方が書いてある。やってみようっと!

    ●自分のために立てた企画は通らない。
    視点をあげて、読み手、受け手を考える。
    たしかに、ここに書いてあるフレームの使い方って頭の中を整理させるとか、自分のためにあるんじゃないんだな。プレゼンしてそのあとどう行動するか、してもらうかだとんね。

    伝わる文章を書いたり、日々の仕事を効率化させたり、
    目標達成することにも使える技術だな。
    実践して身につけるといいかも。
    三日坊主の私にもできるかしらーー

  • とにかく要点だけをわかりやすく。
    ①目的②現状③課題④対策⑤スケジュール

  • 1枚で自分の頭の中を見える化する
    実際に手で書いてみると、本当にわかっているかどうか、どれくらいわかっているかがよく見えるのです
    動詞でごまかさず、動作に落とし込む。そうやって初めて実践が可能になります
    Excel1の使い方①緑色のでペンでフレームを作る②青色のペンでキーワードで埋める③赤色のペンで考えを書き出す
    パソコンの画面を見る時と紙面を見る時とでは、同じ情報でも脳の働き方が異なり、紙面を見たときの方が、情報を理解しようとする部位である前頭葉前皮質が強く反応する
    まとめるときのキーポイントは「一言で言うと」
    論理的に考えをまとめ、わかりやすく伝えるためのロジック3①1p:ひとことでいうとの意味、赤色のペンで書き込む②Q1?,Q2?,Q3?に対応する質問を立てる、緑色のペンで書き込む③質問に対する答えを青色のペンで書いていく

  • # 書評☆3 トヨタで学んだ「紙1枚! 」にまとめる技術 | ブレスト+KJ法を紙1枚で実践

    ## 概要
    - 書名: トヨタで学んだ「紙1枚! 」にまとめる技術
    - 副題:
    - 著者: 浅田すぐる
    - 出版日: 2015-02-20
    - 読了日: 2019-09-25 Wed
    - 評価: ☆3
    - パーマリンク: https://senooken.jp/blog/2019/11/19/

    ## 評価
    SES企業に勤務しており,帰社日の行事でこの本の内容のワークショップを行い,若干興味を持ったので読んでみた。

    トヨタ自動車でマーケティング部など文系職種を経験した著者による,トヨタ自動車で当たり前のように実践されている紙1枚でのアイデア整理術著者が改良して紹介している。

    内容としては,著者が考案した9の手法の内の以下の2個にフォーカスしたものだった。

    1. エクセル1: ブレインストーミングの内容を紙1枚に縦横の線を入れて8-64くらいまでのマス目を作り,底に落としこむ。
    2. ロジック3: エクセル1の内容を念頭ベースに,P1Q3 (目的1,問い3)の形でまたマス目で整理していく。

    やっている事自体は,ブレインストーミングとその内容をKJ法でまとめるというような感じで,特に画期的でも目新しいものでもないように感じた。

    書かれている内容は,いかにもコンサルタントが好きそうな内容で,グループワークの時間つぶしにはもってこいだろう。

    しかし,個人的には余りピンとこなかった。マス目を作ることで,無理やり埋めたくなるという心理を利用しているようだが,余計なアイデアが出てきたり,マス目に気を取られたり,思いつかなかったところのいいアイデアにたどり着けないなど,問題はあるように感じた。

    ## 結論
    書かれている内容は悪くはない。しかし,自分にとってはありきたりで,特に目新しくもなかったので,そこまでピンとこなかった。

    そもそも,このようなことが必要になるのは,そういうクリエイティブな仕事をしている人だけで,普段目の前の作業におわれているような下っ端にはあまり意味がないように感じた。

  • 動詞を動作にかえる
    エクセル1
    そもそも何のためにこの一枚をつくるのか?
    『目的を見失ないために』

  • これはわかりやすいです
    マインドマップやフレームワークよりもわかりやすいd(^_^o)
    詳しくは本書を読んでいただくとして16分割したワンシートに
    what
    why
    haw
    を3つずつ出していけば報告書ができます。
    この構造を理解すれば他人の報告書が理解できるので上司に質問されても瞬時に答えがだせます。

    つまりは質問者にわかりやすく質問者に選ばれる人になる訓練を積むということですね( ̄^ ̄)ゞ

  • パワーポイントでみやすい資料をつくるのをやめ、社内ではA4一枚という会社は増えてきていると感じる。徹底的に無駄を省くことと、一枚にまとめるために考え抜く思考力を高めることが両立される、良い取り組みだと思う。その先端を行くトヨタの、一枚にまとめる技術は学ぶ価値がある。ポイントは俯瞰性とフレーム。

  • 紙一枚にまとめる技術を取得することは難しい。
    書くという経験を何度も繰り返すうちに慣れてくるものですが、慣れること自体が大変だったりします。

    何度も書いてまとめてみても、伝わる1枚が完成する人もいれば、いっこうに上達しない人もいる。

    その差が『型』を持っているかどうかだった。

    文中には書かれていなかったけれど、『文章のテンプレート化』とも言えます。

    トヨタは全社員で共通認識できる型があり、その型通りにまとめれば伝わる1枚が完成できます。

    この『型』作りは、トヨタに限らず、すべての業種でも、きっと役に立つスキルです。

    伝わる紙1枚が作れれば、相手にプレゼンテーションをする場面でも内容が正確に伝わることもできることでしょう。

    エクセル(思考の枠組み)の考えは興味深い。

    普段は無地の紙に自由気ままに書き込んでいたのでしたが、枠があることで埋めようとする気持ちがうまれるのかもしれない。

    これは参考になったので、今後は枠線を引いた用紙で試してみたい。

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著者プロフィール

浅田すぐる
「1枚」ワークス株式会社代表取締役。「1枚」アカデミアプリンシパル。動画学習コミュニティ「イチラボ」主宰。作家・社会人教育のプロフェッショナル。名古屋市出身。旭丘高校、立命館大学卒。在学時はカナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学留学。トヨタ自動車(株)入社後、海外営業部門に従事。同社の「紙1枚」仕事術を修得・実践。米国勤務などを経験したのち、(株)グロービスへの転職を経て、独立。現在は社会人教育のフィールドで、ビジネスパーソンの学習を支援。研修・講演・独自開講のスクール等、累計受講者数は10000名以上。大企業・中小企業問わず、登壇実績多数。2017年には海外(中国・広州)登壇、2018年にはルーツであるトヨタとパナソニック合同の管理職研修への登壇も実現。2015年からは、作家としてのキャリアもスタート。これまでに6冊を上梓し、著者累計は41万部超。独立当初から配信し続けているメールマガジンは通算1000号以上。読者数18000人超。

「2021年 『早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚!」読書法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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