スタンフォード式 最高の睡眠

著者 :
  • サンマーク出版
3.51
  • (226)
  • (614)
  • (707)
  • (138)
  • (27)
本棚登録 : 7675
感想 : 728
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763136015

作品紹介・あらすじ

レムとノンレムは、「90分周期」じゃなかった!?最新の睡眠データ満載!科学的エビデンスに基づいた、睡眠本の超決定版!「世界最高」の呼び声高いスタンフォードの睡眠研究。そのトップを務める世界的権威が明かす、「究極の疲労回復」と「最強の覚醒」をもたらす超一流の眠り方。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最近アラフィフの仲間入りをしてしまいました。
    気持ちは青年のつもりでも、実際はすっかり壮年です。

    実は3年程前に体調を崩して2ヶ月程、仕事を休んだ経験があります。(今は元気なおっさんですが)私にとっては辛く苦しい経験でしたが、同時に私の人生にとっては良き経験でもあったと思っています。
    それはなぜかという、自分でもお驚く程、健康に気をつかうようになったことです。予防医療的なことには特に興味をもっています。

    私なりの健康のための結論は、①バランスの良い食事、②適度な運動、③良質な睡眠の3つです。巷間よく言われることではありますが、私は実体験でこのことを確信しました。

    前置きが長くなりましたが、本書は健康のための必須条件と言える「睡眠」について世界で活躍する学者が丁寧にわかりやすく解説してくれています。個人の感想ですが、まず良書と言えるでしょう。スタンフォード恐るべし。

    以下に本書で私が知ったこと・学んだことを紹介しておきます。

    ・睡眠にまつわる悩み、ストレスも「量の確保」では解決しない。たくさん眠ったところで最高の睡眠は得られない。
    ・最高の睡眠とは、脳・体・精神を最高のコンディションに整える究極に質が高まった睡眠。
    ・睡眠の質は、眠り始めの90分で決まる。
    ・ショートスリーパーは遺伝。数は少ない。
    ・睡眠と覚醒は2つで1つ。良い睡眠なくば良い覚醒なし。良い覚醒ありて良い睡眠を得る。
    ・睡眠にはレム睡眠(脳は覚醒、体が眠っている)とノンレム睡眠(脳も体も眠ってる)がある。
    ・睡眠メンテで大事なのは最初の90分ノンレム睡眠をいかに深くするか。
    ・ショートスリーパー以外は最低6時間の睡眠を!
    ・睡眠ミッション①脳と体に休息を与える ②「記憶」を整理して定着させる ③「ホルモンバランス」を調整する
    ④「免疫力」を上げて病気を遠ざける ⑤「脳の老廃物」をとる
    ・大量アルコールは睡眠の質を下げるが、度数強く少量なら心配ない。飲んですぐ眠ることで最初の90分深く眠れることもある。
    ・眠っている時の深部体温は下がり、皮膚温度は上がる。
    ・皮膚温度と深部体温の差を縮めることが大事。

  • 他の方も何名か書いていらっしゃるように、まとまっていないので、結局どうすればいいのかが、わかったようなわからないような…という感じ。
    ほとんど読み飛ばし。

    とりあえず、私でも知っていた「90分倍数説」(ノンレム睡眠とレム睡眠が90分サイクルだから、90分の倍数の睡眠時間だと気持ち良く目覚められるという説)については本書の著者は覆しておられる。
    それよりも、最初の90分の睡眠が最も大事とのこと。

    それはわかったとして、医師により飲み物は温かいものの方がいいのか冷たいものの方がいいのかの考え方が異なるし、朝の運動はダメ派と推奨派がいたりと、読む書籍(医師)によって異なるから困る。
    ダイエットや認知症や今回の睡眠、または同じダイエットの書籍同士でもだ。
    少し前に読んだダイエット本の医師は午前中の運動はダメ派(ダイエットに良くないというのではなく、心臓に悪いということだったと思う)で、
    本書の著者は朝の運動(ただし高血圧の人はダメ。汗だくにならない程度)派だし、本書の著者の飲み物についてはどっち派だったか、もう忘れた。

    私の睡眠の最大の悩みは、『長年とにかく悪夢しか見ない。怖い夢ばかり見て、「助けて」という自分の寝言で目が覚める。なんとかして夢を見ない睡眠を取りたいものだ』

    だから本書を読んだのだが、最後の方に「夢についてはまだ解明されていない」「奥深く、解明されていない未知の部分が多いのは、ロマンがある学問ともいえる」と書かれていただけ。

    著者は、『睡眠研究の「メッカ」とされるスタンフォードにいて、睡眠について30年以上研究を続けてきた』(本書2017年発行時)と自負されているのに解明されていないのだから、私の悪夢は諦めるしかないのか…

    日中には考えないようにするという脳の働きが効いているのだろうが、自分の意思の働かない睡眠中にはモロに心配事が脳内にダダ漏れになるというこの現象は、睡眠の研究というより脳の研究の範疇なのだろう。
    そして脳についても未知の部分の方が未だ多いのだろう。

    AIに心があるのだろうか?の小説を読み終わったばかりだが、AIは睡眠中に夢を見ることがあるのだろうか?
    知りたいな。

  • 睡眠についての基礎知識と理想的な睡眠、そして忙しくて睡眠時間が足りないときの対処法の内容が書かれた本でした。

    昼間に眠くなってしまうのをどうにかしたくて手に取った本なので、色々な対処法を知ることができて満足です。今日からすぐに実践します。

    やはり仕事や趣味でベストパフォーマンスをするためには睡眠がかなり重要だと思うので、もう少し寝具や睡眠環境にこだわるべきだと感じました。

    内容はとても読みやすくまとめられており、最後まで楽しく読むことができました。
    睡眠の専門的な難しい内容はあまり書かれていませんが、私のような一般の人が読むには丁度いい知識量です。

    ---------
    以下はメモ

    P58-最低6時間以上眠るのがベスト。

    P90-腹式呼吸が習慣になれば、睡眠中も口呼吸で眠らずにすみ、いびきが解消する。

    P97-大量のアルコールは睡眠の質を下げるが、度数が強くても量が少なければ心配ない。飲んですぐに眠ることで、最初の90分深く眠れる。

    P108-どうしても夜起きる場合は、眠気があるならまず寝てしまい、黄金の90分が終了した最初のレム睡眠のタイミングで起きる。

    P129-体温スイッチ①就寝90分前の入浴
    ・深部体温は上がった分だけ下がろうとする。
    ・22:30 入浴終了→0:00ベッドに入る→0:10 入眠。
    ・忙しくて90分前が無理ならぬるい入浴かシャワーで済ませる。
    ・入浴後すぐに着込むと熱放出がうまくいかず、深部体温が下がらなくなる。
    ・温泉なら炭酸泉が湯疲れがなくてよい。

    P136-体温スイッチ②足湯
    ・シャワーより効果的な即効スイッチは足湯。
    ・寝る直前でもOK。
    ・電気毛布や湯たんぽは熱がたまるので寝る前だけにする。

    P140-体温スイッチ③室温
    ・掛け布団より敷布団の方が材質による違いが大きい。
    ・湿度が高いと発汗しなくなり熱放散を妨げられる。
    ・枕は気道を確保するために低いほうがいい。
    ・環境が変わると不眠になる可能性がある。

    P148-脳のスイッチ①単調な状態
    ・退屈は睡眠にとってよき友。
    ・脳はいつものパターンを好むので、睡眠のルーティーンが役立つ。いつもどおりのベッド、時間、パジャマ、照明と室温で寝る。入眠前に音楽を聴くならいつも同じ単調な曲。
    ・寝る前に運動はしない。
    ・通常就寝する時間の直前から2時間前あたりまでがもっとも眠りにくい。早めに寝るよりいつもどおり寝て、睡眠時間を1時間削るほうが質が確保できる可能性が高い。
    ・後ろにずらすのは簡単、前にずらすのは困難。
    ・楽にずらせるのは1時間。

    P174-覚醒のスイッチ①光
    ・夜の豆電球程度の明かりが肥満や糖質代謝異常のリスクも増やす。

    P177-覚醒のスイッチ②体温
    ・覚醒時はしっかり体温を上げる。

    P178-覚醒戦略①アラームは2つの時間でセット
    ・20分間の起床の余白をつくる。
    ・1回目のアラームはごく微音で短く。
    ・朝早く目覚めるが布団から出られないのはうつ病の兆候。

    P182-覚醒戦略②眠りへの誘惑物質を断捨離
    ・すぐに行動する。
    ・太陽の光を浴びる。

    P186-覚醒戦略③裸足朝活
    ・裸足になる。

    P187-覚醒戦略④ハンドウォッシュメソッド
    ・手を冷たい水で洗う。
    ・朝はシャワーがおすすめ。

    P188-覚醒戦略⑤咀嚼力
    ・汁物は体温を上げる。
    ・よく噛むことは1日のメリハリをつける。

    P192-覚醒戦略⑥汗だくを避ける
    ・発汗による熱放散が起きて体温が下がり眠くなる。
    ・早足のウォーキングがいい。

    P193-覚醒戦略⑦テイクアウトコーヒー
    ・就寝1時間前と3時間前にコーヒーを1杯ずつ飲むと10分寝付くのが長くなり、30分睡眠時間か短くなる。

    P195-覚醒戦略⑧大事なことは午前中
    ・頭を使う仕事、重要な仕事は午前中、ランチ後は徐々にイージーモードの仕事へ。

    P197-覚醒戦略⑨夕食
    ・夕食を食べないと食欲が増大するうえに眠れない。

    P215-睡眠負債からくる眠気は短い昼寝で解消できない。

    P226-ガムを噛む。

    P227-温かいものを飲めば覚醒度が上がる。

    P237土日の朝、いつもより1〜2時間多めに眠るくらいなら問題ない。

  • 長年、睡眠の研究をしている著者が科学的エビデンスに基づいて書いた睡眠本でおすすめしたい。

    睡眠の質を高めるためには、眠り始めの90分を深く眠ることが最も大切だそうで、著者はその90分を「黄金の90分」と表現している。

    その黄金の90分を得るためのメソッド(例えば、寝る90分前に入浴をすませる、いつもどおりの時間に寝るなどの「睡眠のルーティン」を決める、など)が紹介されている。

    俺もこの本を読んで、次の日に戦いがない日でもなるべく決まった時間にベッドに入るようにしていて、最近はその時間になると自然に眠くなるようになった。

    また、朝起きたら太陽を浴びること(曇っていて太陽が見えてなくてもOK)も、夜の快適な睡眠につながる、ということも興味深い。日中の生活習慣も夜の睡眠につながっているのだ。

    • 張飛さん
      111108、コメントありがとう!コメントは、ブクログの方で大丈夫だぜ!

      拙い短歌だが、喜んでもらえたようで凄く嬉しい!

      ちなみに、短歌...
      111108、コメントありがとう!コメントは、ブクログの方で大丈夫だぜ!

      拙い短歌だが、喜んでもらえたようで凄く嬉しい!

      ちなみに、短歌のなかの「ホームズ」や「ただのおじさん」は111108自身の事ではなくて、困難や挑戦がない一般的な人間の状況をイメージしているから、(111108が停滞しているという意味ではない)111108に勘違いさせてしまったとしたら申し訳ねえ。俺の実力不足だ。(ホームズは事件があるからこそ、名探偵として活躍できるように、人間は困難があるからこそ飛躍できるという意味をこめてみた)

      あと、俺も111108たちとブクログで仲良くさせてもらって楽しかったぜ!ブログの方も読んでくれて心から感謝してる!

      ちなみに、俺はミステリーは「古畑任三郎」を見てたくらいで詳しくないが、111108がレビューしてくれてたシャーロック・ホームズは20年前くらいに読んだ記憶があって(内容はほとんど忘れてるが)、また読んでみたい。

      短歌は読むだけでも楽しいよな!ぜひまた来年も語り合おう。応援してくれるという事でめちゃくちゃ嬉しい!また採用されるように頑張るぜ!111108、本当にありがとう!
      2022/12/31
    • 111108さん
      張飛さん、お返事ありがとうございます!

      大丈夫、勘違いはしてないですよ笑
      でも人間何十年生きてると、急に環境とか変わると小パニックになりま...
      張飛さん、お返事ありがとうございます!

      大丈夫、勘違いはしてないですよ笑
      でも人間何十年生きてると、急に環境とか変わると小パニックになりますよね。今年ちょうどそんなことがあったので。変化を恐れてばかりでなく、活躍するため飛ぶために必要なものなんだなって考えればいいと、改めて張飛さんの歌から感じられたので、すごいタイミングだなぁと思いました♪

      「古畑任三郎」面白かったですね!シャーロック・ホームズはちょっと言い回しが古かったりしますが、ミステリーの基本となってるので読むと楽しいと思いますよ!
      2022/12/31
    • 張飛さん
      111108、返事をありがとう!

      すまねえ、俺は劉備兄貴や関羽と違っておっちょこちょいだからすぐはやとちりしちまうんだ(笑)

      11110...
      111108、返事をありがとう!

      すまねえ、俺は劉備兄貴や関羽と違っておっちょこちょいだからすぐはやとちりしちまうんだ(笑)

      111108もいろいろあったんだな・・・。俺は戦い(仕事ともいう)のことで思い悩むことが多いから、短歌を読んだり作ったりすることで自分を奮い立たせたり、気持ちに余裕が持てるように出来れば、と思ってる。

      シャーロック・ホームズはミステリーの基本、なるほど、ますます読みたくなってきたぜ!

      この前、本屋でチラ見したらまだらの紐とか懐かしい題名があったから読み出すといろいろ思いだすかもしれねえ。111108、レビューありがとう!
      2022/12/31
  • 特に大きな発見はなかった。
    究極、最初の90分を熟睡すればよいということらしい。

  • 本来は自他共に認めるロングスリーパーな私ですが、そうも言っていられない毎日。
    睡眠時間が徹夜から3時間の事もあれば、貯め寝出来るだろうと10時間寝たりする。
    更に寝る時間と起きる時間も不規則とくればそれはもう日中のパフォーマンスが下がるわけで。

    常々周りから怒られていたので遂に見直そうとこの本を手に取りました。

    もう目から鱗がポロポロです。
    90分単位の睡眠が良いのではなく、最初の90分に質の良い睡眠を取れるかどうかが肝との事。
    自分でも取り入れようと思った事を簡単に箇条書きにしてみます。

    ■体温を下げた状態で眠るのがベストなので、入眠する90分前に入浴を済ませる。
    ■ブルーライトが直接的に睡眠を妨げるのでは無く、スマホや動画により脳を活性化させるのが良くない。眠る1時間前にはスマホは閉じる。本を読むにしても、謎解き等の頭を使う物ではなく、何も考えなくて良い本を読む。(これが一番のネックになりそう)
    ■睡眠音楽は単調なものを選ぶ。
    ■軽いストレッチも良いが、やり過ぎて体温を上げないように注意。
    ■ベッドや布団は眠る場所、との認識を強める為に寝る時以外はベッドでゴロゴロしない。(これは普段からやってるのですが、お風呂上がりに本を読む時にたまにやってしまいますね、反省)
    ■実験結果により類人猿は昼寝が合っているのかも知れないが、現代人には難しいので午後の眠気防止には昼食を軽めにする。
    ■午前中に頭を使い、午後はなるべくそこまで頭を使わない仕事や単調な事をして夜の睡眠に備える。(これも中々難しそう)
    ■究極、夕方以降は小銭の計算もせずクレジットで頭を使わず買い物をする。
    ■毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる。難しいようなら誤差を1~2時間にする。
    ■朝は身体を動かし体温を上げて、シャワーを浴びると尚よろしい。

    その他にも様々な実験結果を例に、いかに睡眠を味方に付けないと大変な事になるかを説明してくれています。
    海外に比べて日本人は平均睡眠時間が5.5時間と短く、最低でも6時間は確保して欲しいとの事。

    アメリカのリーダー達は何よりも睡眠の質に拘り、日中のパフォーマンスを上げているそうです。人の上に立つ事は無さそうな私ですが、前に立つ事はありそうなので、これを読んで蔑ろにしていた睡眠ときちんと向き合おうと決心しました。

    もう、寝る直前に『名探偵のいけにえ』など読んでいる場合では無い!!(辛い…)

    ナポレオンがショートスリーパーだった事は有名ですが、皇帝ペンギンもその傾向があるようで「皇帝と名が付くものはそうなのかも知れない」との面白い著者の感想に、ミドルネームに皇帝を入れたいと日本では不可能な事を思ったりもしましたが、日中疲れやすい方や、睡眠に関しての様々な実験が気になる方はぜひご一読を。
    小難しい事は何一つなく、読みやすいです。

  • 仕事始まってから夕方あたり眠いなぁと思うことが
    多く、何とかせないかんと思い手に取った。

    「スタンフォード式」って題名やから、独自のメソッド盛り沢山みたいな感じかと思っていたが、内容は睡眠の基本中の基本の話。
    「睡眠のキホン」くらいに題名変えたがええんちゃうかな笑 ちょっと騙された感笑

    レム睡眠の「レム」の意味とか、寝る前に手足があったかくなるのは何故かとか勉強になった。
    適切なタイミングで入浴を行い、光を浴びるだけでも現状よりは良くなりそう。

    横着して布団買ってなかったけど、布団買います笑

  • 最近ようやく日本でも「良い睡眠方法」が話題になり、いろいろな雑誌に取り上げられ、企業内セミナーなどでもテーマになったりしている。この本を1冊読めば、セミナーを受けたも同然。睡眠時間をはじめ、体力には個人差があるが、老若男女問わずどのような人でも最高のパフォーマンスを仕事&プライベートで発揮してもらうためのスキルとして、「睡眠学」がようやく日本社会でも注目されるようになり、とても良いことだと思う。

    睡眠時間を削って、長時間労働や社内コミュニケーション(飲み会)に徹する「屈強な人」だけが評価される時代は過ぎ去ろうとしている。いや、一部未だにその風潮をヨシとする世界は残っているが。。。『最高の睡眠』を得るためのスキルは本書に書いてあるが、大多数の日本のサラリーマンにとって一番重要なのは、最高の睡眠を得るための「意志と勇気」である。この本では、それについて一切書かれていない。



    ここに、超古臭い体育会気質の会社で、未だに起きていることを記しておく。

    新入社員の頃は、飲み会の途中で「明日の仕事に影響が出るので帰りたい」などと言うと、上司や先輩から「根性が無い」「年長者より先に帰るのは失礼」「この業界の厳しさを分かっていない」「俺たちも最初は辛かったがそのうち慣れる」「明日は8時半までに這ってでも来い。仕事は流しでも構わない」などと徹底的にどやされた挙句、その場で一気飲みをさせられたものである。

    翌朝はもちろん二日酔いで、頭痛と吐き気に耐えながら定時前に出社する。先輩たちはとっくに出社していてバリバリ仕事をしている。「あれ?お前そんなに飲んでなかったよな?」などと言われる。そして午後は睡魔との闘い。夕方になると「飲みに行くぞ。仕事?そんなもん定時以内に終わらせろ」と声がかかったものである。とまあ、こんな調子で1週間が過ぎるので、終わらなかった仕事は土日に片付ける。そして土日出社時、不幸にも先輩達が休日出勤していたら、やっぱり連行されるわけである。。。

    こういうケースを紹介すると「別についてかなくて良いじゃん」とか「転職すれば良いのに」という指摘を受ける。それが簡単にできるなら、私の働く業種はこの世に存在しないだろう。

    幸い、ポンコツ社員だった私でも、部下を持ち、先輩と同等または先輩よりも上の立場になりつつある。会社の読書会で本書を取り上げて広く宣伝し、古臭い正義を打破しつつ、どんなキャラクターの人でも活躍できる新しい社風を作りたいと思う。

  • [プロローグ]
    睡眠がいかに身近なパートナーなのか、そしていかに凶器となりうるのか。その利便性と危険性の触りを教えてくれる部分だった。
    よくノンレムとレム睡眠は90分周期で来るから90分間隔で起きればいいよって言うけどそれは間違った考えらしい。
    さて、この本は自分の睡眠に何をもたらしてくれるのか。
    人生の3分の1を消費する睡眠がこの本を境に効率化されることを願う。

    [知らぬ間にはまる睡眠の借金地獄]
    マイクロスリープってのがあるらしい。
    数秒間寝てしまう現象のこと。
    これは脳を守るための防御反応と言われている。
    つまりだ。日中にマイクロスリープが発生するのは脳を守らないといけない程度には睡眠が(時間と質両方の点から)足りてないってことなんだな。
    ってか防御反応なら我慢できないの仕方ないよな。だって殴られてる時に自らノーガードになりに行くようなもんでしょ?
    起きようとすればするほど脳にダメージがいってるわけだ。

    [理想の睡眠時間は遺伝で決まる]
    かの有名なナポレオンボナパルトは3時間しか寝ていなかったという。
    それで十分な人(それで日中に眠気を感じない。マイクロスリープが生じない人)は良いが、短期睡眠をした結果少しでも防衛反応が出たならやめた方がいらしい。
    ウサインボルトが100mを9秒台で走れたから同じ人間の俺なら10秒くらい余裕だろうと思ってるくらいには無謀ってこの本には書いてある。

    そりゃ結構無謀だな笑
    まず無理だわ笑
    ということで自分はこの話からショートスリーパー的遺伝子を持っていないことが判明しました。
    ※ショートスリーパーはごく少数だが一定数は確実に存在するとも言っている。才能に手を伸ばしたくなるがここはぐっと我慢だな。

    また毎日10時間睡眠させたバスケ選手のスコアがぐんぐん伸びたって結果も出た。
    やはり睡眠に負債を抱えることは日常のパフォーマンスにまで影響を与えることは確かなようだ。

    [たっぷりの睡眠でも脳は不満足]
    これまた面白い実験してるな。
    平均睡眠時間7.5時間の非検体10人を無理やり14時間、眠らせてみたって実験。
    そしたら最初の2日間は13時間ほど寝れてたけど後半になるにつれて睡眠時間は減っていって最終的な平均睡眠時間は8.2時間に落ち着いたらしい。
    さてここから分かることだが。ずばり
    ・睡眠負債を取り戻そうとして長く眠ることは現実的ではない
    ということが分かるわけだ。
    この人たちは14時間強制で眠らされたわけだけど、結局8.2時間に睡眠時間は落ち着いた。
    普段は7.5時間睡眠なので0.7時間の睡眠負債が毎日生じていたわけだ。
    そしてこの負債を取り戻すために非検体は平均して3週間を費やした(つまり平均睡眠時間が8.2時間になるまでに3週間もかかったってこと)

    まじかぁ。じゃあ土日で睡眠負債を取り戻すために長く寝るとか。平日にたまに睡眠時間多めに取るとか。
    そんなことしているうちは睡眠負債を取り戻すことはできないってことだな。
    同じ時間で睡眠負債を取り戻していくためにはやはり睡眠の質を高めてやるしかなさそうだ。

    [黄金の90分で最高の脳と体を作り上げる]
    ノンレム睡眠とレム睡眠について触れられていた。
    知らなかったが人間は最初のレム睡眠に入った時の深さでその後に訪れるノンレム睡眠とレム睡眠の質の大部分が決まるらしい。
    つまりだ。いかに睡眠時間が短くても(長くても)最初の90分さえ効率的な睡眠が行えていればその後の睡眠は勝手に保証されるって話だ。
    ではその90分。どうやって質を高めれば良いのか。それが次の章で語られているらしい。

    本って面白いのがさ、自分に関係してる(私生活でこの知識があれば今後得ができるとか。)物事だと関心度が爆発的に上がるんよね。
    いつもより本読むスピードがめっちゃ早い気がするもん俺。

    ※あちなみにどんだけ効率的な睡眠が取れているとしてもショートスリーパーじゃない人は6時間は絶対に確保することって書いてある。
    量より質は最低限の量が確保されてからの話ってわけだ。

    [世界のエグゼクティブが大事にする眠りの共通点]
    世界のトップアスリートは自分の睡眠にはっきりとした好みがある(自分の睡眠がどうすれば最適化されるのか知っている)という話だった。
    さて結果を出す人の睡眠の質は高いのかやっぱ睡眠って大事だな〜。
    そんな当たり前の話をしてるのではない。ここで話しているのは。
    ・質のいい睡眠は思い込みに重要度が高く置かれている
    という点だ。睡眠の療法として睡眠薬が代表される現代だが、面白いことにこれは睡眠薬ですと小麦粉を渡して飲ませても睡眠の質は改善するという。つまるところ、思い込み(脳)と睡眠の関係性はとてつもなく高いと言うことだ。
    ※じゃあ小麦粉だけ食ってろ
    って話、、、にはならないですさすがに笑
    薬(小麦粉しかり)で得た思い込みによる睡眠は薬から抜け出せなくなる傾向にあるらしい。
    だから却下。
    ここで提案されているのは、
    ・睡眠とはどんなものなのか正しい情報を得る。
    ・そしてその睡眠に向かうために自分が行動を起こす。
    ・その行動を起こしているから今日は深く眠れるはずだと自分に暗示をかける。
    この3ステップが依存性もなく睡眠の質を高められる最良の方法だということだ。

    [睡眠に課せられた5つのミッション]
    自律神経の中に
    ・交感神経
    ・副交感神経
    があるのか知らなかった。
    リラックスするのは副交感神経な。

    一つ前の話になるが、睡眠の質を高めるにはまず睡眠について知り、それに対して行動すること。
    ってのがこの本の定説。
    ここではまず睡眠で得られる効果5つを紹介している。まとめると

    ・体の休息
    ・記憶の定着(ノンレム睡眠時に海馬(一時記憶)→大脳皮質(長期記憶)に情報が移る。)
    ・ホルモンバランスの調整(お肌ぷるんぷるん)
    ・免疫力の向上(アレルギー反応も軽減)
    ・脳の老廃物を除去(脳脊髄液に溶け出す不要物質の排除)

    の5点らしい。
    まずはここで睡眠の効果について知識を得た。

    ※ここでちょっと豆知識
    レム睡眠のレムってのはREM=rapid eye movements=球速眼球移動
    のことらしい。
    ノンレムとレムの違いがわからなくなったらレムは睡眠が浅い時に起こる眼球運動のことって覚えておけばいい。

    [睡眠の終着駅。夢の不思議]
    夢についての説明がここではされた。
    よくレム睡眠の時しか夢を見ないなんて話を聞くがそれは嘘っぱちで。どうやらノンレム睡眠の時も夢を見てるらしい。(覚えてないだけ。)
    ちなみに起床寸前の夢を覚えている理由はレム睡眠中だからというのもあるが、他にも
    ・交感神経が優位になっているため夢の中で体を動かしていることが多いため
    ・脳が起きるための準備をしているため(寝ぼけ回避)
    なんて話もある。
    つまり夢を見た日は眠りが浅いとかいう話は嘘っぱちで、夢を見ることは起きる準備がしっかりできていた合図だったわけだ。

    [眠りの質が覚醒レベルをこう決める]
    眠い、もっと寝たいは脳からの救難信号。
    日本人は顔の形と気道の細さが起因して肥満でなくても睡眠時無呼吸症候群を発生しやすいらしい。こうなると日中のマイクロスリープが多発するという。
    さて、友人が毎日のように仕事中寝ているのだが、そういえば一緒に昼寝した時の彼のいびきはかなりのものだった。彼は痩せ型だが睡眠時無呼吸症候群なのではないだろうか、、、
    あれそう言えば自分も息ができなくて苦しい夢をよく見るんだがBMIがシンデレラ体重の俺ですら睡眠時無呼吸症候群になるのだろうか、、、

    と不安になってくるのは一旦置いといて、まずは目先で解決に向かう方法をこの本は提示してくれている。
    ずばり鼻呼吸。
    鼻で吸って吐く深呼吸を日常に取り入れていくことで睡眠時の呼吸問題も解決するという。

    起きた時いつも死ぬほど口が乾いててくさ〜いんだけど俺口呼吸がメインになってるかもしれんな。

    睡眠時無呼吸症候群を解消した著者の友人は
    まるで脳の移植手術を受けたみたいだ。
    と言ってるらしい。そこまで睡眠で変わるのか。すごいな。とりあえず鼻呼吸を意識して今日は眠りについてみようと思うのだ

    おっと睡眠の質を上げる方法については次の章で紹介してるみたいだから対処療法を確立するのは少し待つとしようか。

    [8時間寝たのに眠い人と6時間寝てすっきりした人]
    なるほど最初のノンレム睡眠以上に深い睡眠はその後訪れないんだから、最初のノンレム睡眠の質が勝負を分つことは明らかだな。

    ほえ〜最初のレム睡眠って数分程度しかないらしい。
    あつまり、レム睡眠とノンレム睡眠は90分周期で訪れるっていうけど45分ずつでレムとノンレムが別れてるわけじゃなくて、朝に向かうに従ってレム睡眠の割合が90分の中で上がっていくってことだ。
    ※周期は90分のまま

    結論からいくと90分が周期というのは間違った認識らしい。
    人によって睡眠周期は90〜120分で異なるという(120分の正数倍時間寝た方がいいという研究もある)
    つまりだ。90分周期で睡眠をとることを考えすぎて睡眠周期を逃すくらいなら好きな時間(6時間以上寝れる時間)に寝ればいいのである。

    [最初の90分が黄金になる3大メリット]
    眠り始めの90分がもたらす3大メリットについてここでは述べられてる。
    1.自律神経が整ってると眠りに付きやすい、、。
    と言われているが眠り始め90分の睡眠の質が高い人ほどその後自律神経が整いやすくなる傾向になるらしい。
    つまりだ。黄金の90分を効率化できれば自律神経が整いやすくなり眠りやすくなる。眠りやすくなれば黄金の90分をより効率化できる。
    正のサイクルが永遠続くわけである。
    2.グロースホルモンが分泌される
    アンチエイジング(細胞の成長、新陳代謝)に欠かせないグロースホルモン。その分泌がノンレム睡眠と深い関係があることが報告されている。
    普段寝ている時間に起きていると、その時間帯はグロースホルモンが全く分泌されないらしいのだ。
    ここで重要なのは、グロースホルモン分泌量の約8割は最初のノンレム睡眠(つまり黄金の90分)で分泌されるということ。
    最初の90分をうまく寝れていれば一生お肌プルンプルンなのだ!
    3.脳のコンディションが良くなる
    うつ病の人のほとんどがノンレム睡眠を十分に取れていないことが分かっている。療法としてレム睡眠を抑制してノンレムに強制移行させることで睡眠サイクルを整える医療もあるらしい。
    まだ謎が多い分野だが、逆説的にノンレム睡眠が取れていれば脳のコンディションは良くなることが分かる

    [少数精鋭の睡眠部隊を味方につける]
    ここまで話して、
    とは言ったもののサラリーマンって時間ないから6時間睡眠取れない時もあるよね?
    そんな話について触れられてる。
    要はダメージは許容してもそれを最小限にする方法が書かれてる。
    最初の90分が睡眠で1番重要な部分であるため、4時まで働いて7時起きするくらいなら0時から1時まで寝て黄金の90分を最大限活用しようって話だ。
    人は朝方にかけて交感神経が優位になるよう設計されているため、4時から寝ても深い眠りにつけないらしい。
    だから4時から7時の3時間睡眠より0時から1時の1時間睡眠を取れってこと。

    [体温と脳に眠りスイッチがある]
    とりわけ注意したいのは起床時間でも、睡眠の長さでもなく、
    ある固定された就寝時間
    である。って書いてある。

    ってのは前置きで。すっっ。と眠りに入るためには人間の2つのスイッチを押してあげるといいらしい。そのスイッチとは、、、
    1.深部体温と皮膚温度の温度差を2度以下にする
    2.脳を興奮状態からリラックスモードにする
    この2つが満たされた時、睡眠への導入は限りなくスムーズになるというのだ。

    さて、長々とここまで読んできたがついに!!!!
    次の章から
    じゃあ具体的にどうすれば睡眠の質を高められるの?(まあ具体的には睡眠の質ではなく睡眠への効率的な導入方法というところに集約されそうだが。)
    って部分が明かされる。
    楽しみで仕方ない!!!!

    がしかし、本でもあったように、睡眠は固定された就寝時間が大切らしいので。
    今日はこの辺にしておく。

    [体温と脳が最高の睡眠を産む]
    体温と睡眠がどう関わってるのかって話。
    実は身近な事象でいくつもこの例が上がる。
    例えばだが
    ・雪山で眠くなること
    ・寒い会議しつで眠くなること
    これらは2つとも同じく、寒いのに体を動かせない環境にあるため、深部体温が下がることに起因する。
    要は長時間寒いところにいると眠気がくるって話だな。

    おいお〜いじゃあ部屋冷たくして布団に入ればそれで解決じゃねーか。
    そう簡単にはいかないらしい。
    ・日中は体温全体を上げる
    ・睡眠前は皮膚体温を上げて深部体温を下げる
    ・黄金の90分は深部体温を下げ眠りの質を上げる
    ・起床前は体温を上昇させる
    この4点が体温と睡眠の関係で守るべき項目だ。

    [睡眠クオリティを上げる3つの体温スイッチ]
    じゃあ具体的に皮膚温度と深部体温の差を縮めるにはどうしたらええねん。の話がここではされてる。
    ズバリ。
    お風呂に入れ!
    ってことが書いてある。
    お風呂で皮膚温度を上げると、上がった分の温度を放射して元に戻そうとするらしいのだ。
    そしてその温度を元に戻そうとする過程でオーバーシュートすることで皮膚温度と深部体温の差が縮まる。

    ※だいたいお風呂は15分入らないとダメらしい。

    さて具体的なタイムスケジュールはというと、、
    22時  入浴〜15分の湯船
    22時半 お風呂から出る
    皮膚温度0.8〜1.2度上昇
    深部体温0.5度上昇
    が成されている状態
    汗をかいて熱放射スタート
    0時 熱放射で深部体温が通常時より
    低くなり始める
    ※この時点でベットに入っておくこと!
    0時10分 入眠
         皮膚温度と深部体温の差が
         2度以内になっている。

    とは書いてあるものの内の風呂って馬鹿みたいに熱いんだよな〜。ここでは40度のお湯って書いてあるけど間違いなくあれは40度のお湯ではない。
    寮長さんに40度にできないか聞いてみようかな〜

    ここまで読んできた人なら思いついてる人もいるかもしれないが。
    手足が熱放散の原点なら手足だけあっためればいいじゃん。
    なるほどその通りだと思った。この本でもここに触れられている。
    要は時間がない人は足湯だけで十分効果を得られるのだ。
    熱放散の出口をこじ開ける感じやね。
    これで深部体温と皮膚温度の差が縮まれば万歳黄金の睡眠ってわけ。

    あとは靴下。
    冬なんて特に寒いから履いたまま寝ちゃうなんてこともあるわけなんだけど。
    これは余程の冷え性でもない限りNG。
    ここまで読めば当たり前の話だが。靴下なんてしようものなら熱放散の出口を無理やり閉めてるようなものなので、皮膚温度と深部体温の差温度がいつまで経っても縮まらない現象が発生してしまう。

    あとは室温。
    これは人によってまちまちらしいが。
    注意しないといけないのは温度と湿度だ。
    湿度は高すぎれば発汗できなくなり熱放散が滞るので深部体温が下がり切らなくなり黄金の90分を享受できなくなる。

    脳の温度を下げることもまた睡眠の質を上げることにつながるらしい。
    日本だと通気性のいい蕎麦殻の枕なんてのがあるらしいが、、、まだそこまで手を伸ばそうとは考えられないな〜。
    ちなみに気道を確保するため枕は基本的には低ければ低いほどいいと言うが、、、これも個人差(骨格首のカーブなんてのは人によって様々)があるため絶対解はないという。

    [入眠をパターン化する脳のスイッチ]
    ここでは環境が変わると眠れないって話がされてる。
    ・他の人が近くにいたり
    ・寝具がいつもと違ったり
    理由は様々だが一過性のものほど顕著にこの不眠は現れるらしい。

    この部分は普段から同じベットを使ってる自分からしたら必要ない知識かなぁとか考えてるなう。

    問題はブルーライトだ。
    なんとびっくり。ブルーライトでが睡眠に影響を与えるためには画面に食いついて光を見続ける必要があるというのだ。
    つまり睡眠の障害となっているのはブルーライトではなく、パソコンを操作することで脳が活性化してしまうことにあると。

    って言ったってじゃあ眠る前に何も考えるななんて言われてもできないよな。
    重要なのは脳が[退屈]すること。
    風景も変わらずなにもする事がないと脳が感じると勝手に睡眠モードに移行するというのだ。
    ※だからスマホは本当に厳禁。
    動画やゲーム、メールを見るだけでも体は交感神経が優位になってしまう。

    スマホいじった日でも寝れてると感じてる人はそう感じてるだけで実際黄金の90分の質は悪いらしい。

    ※面白い豆知識。
    羊を数える睡眠法があるけど。これ日本語でやってもあんまし意味ないらしい。
    英語ではsheep,sheep,sheep...
    って感じで数えるらしいんだけど、この発音が息を潜める感じだから眠りやすくなるんだとか。
    日本語でやったら意味ないんだって笑

    結局色々睡眠前にやれば質が上がる方法は言われてきているが、念頭に置かないといけないのは、
    パッシブであること。
    自分が考えて物事を行う行動は全てにおいて脳がアクティブな活動状態になるのでNGなわけだ。

    [脳にも寝たくない時がある]
    研究によると、就寝時間の1〜2時間前というのは1番寝にくい時間であることが報告されているらしい。
    面白いな。起きれば起きるほど人間は寝たくなるのかと思いきや、就寝時間の1,2時間前ってのは1番眠りにくい時間というのだから。

    え、でも明日朝早いから今日は早く寝ないと、、、断じて却下である。
    1,2時間いつもより早めて寝るのは1番睡眠の質を低下させる原因になりうるからだ。
    どうしてもというならいつもより1,2時間早く寝る分1.2時間早く風呂に15分入る事が推奨される

    睡眠の正確は
    後ろにずらすのは簡単、前にずらすのは困難
    なのである。

    生活リズムを整えたいなら睡眠禁止ゾーンへ入らないような生活を心がける事だ。
    つまり毎日
    ・同じ時間に寝て
    ・同じ時間に起きる
    これが睡眠の質を向上させる黄金ルートである。

    [どう起きているかでぐっすりか否かが決まる]
    覚醒に大きな影響を与えるのは大きく2つ
    ・体温
    ・光
    らしい。体温は日中活動する事で。光は夜はシャットアウト、朝は数分でも浴びる事が望ましいとされる。

    1日の体内時計(サーカディアンリズムっていうらしい)が23.7時間の夜行性マウスを暗闇のなかで1ヶ月飼育したら昼間に行動するようになったって実験は非常に興味深かった。

    [睡眠レベルをさらに高めるスタンフォード覚醒戦略]
    アラームの掛け方についてここでは述べられてた。
    スヌーズ機能を使うよりも、1回目のアラームを極微音にして、20分後2回目のアラームを大きめにするという物。
    1回目の時レム睡眠なら普通に起きるし、ノンレム睡眠なら気づかない。
    2回目はレム睡眠(確率的にはレム睡眠である可能性が高い)なので起きれる
    と言った具合だ。1回目のアラームだけ小さくすることってできるのだろうかアレクサに頼んでみるか。

    ちなみに眠いからもうちょっとだけ、、、
    これはあまり意味がない。レム睡眠だから質悪いし、、、
    でもネット記事でストレスに強くなるコルチゾールが分泌されるのは2度寝中ってのもあったんだよな〜。ここら辺はまだエビデンスに欠ける部分である。

    朝に朝日を浴びる事は研究でも明らかな事だった。
    メラトニンが生成されることで交感神経が優位になっていくらしい。
    ちなみに盲目の人でも今はメラトニンを体外から摂取できるサプリメントがあるため体内時計を24時間ジャストに合わせる事ができる。
    すげーな人間は太陽の光がなくても体内時計をリセットできるところまで来てるわけだ。

    覚醒するには裸足で朝は生活する事もいいらしい。
    足の皮膚を刺激しながら皮膚表面温度を下げることで深部体温と皮膚表面温度の差を開かせる戦法

    加えて冷水をうまく使うことだ。
    手を洗う時は冷水を使う。歯を磨く時は冷水を使う。など、とにかく深部体温と皮膚表面温度の差を広げることが覚醒の近道らしい。

    もっと簡単にいうと、とにかく皮膚体温を下げまくればいいって事。

    じゃあ深部体温はどうやって上げるの?って話なんだけど、これは朝食で効率的に上げる事ができる。
    味噌汁でもなんでもいいが、とりあえずあったかい物を摂取して内側から体温を上げていくのだ。

    朝食で気をつける事は温かい物を食べる以外にも、[よく噛む事]が挙げられている。記憶力が上がる上に眠る時と起きる時のメリハリが着くという事例があるらしいのだ。

    朝の汗だくもNG
    体温を上げた分下げる時に眠気が生じるのでだめなのだ。
    あつまりね?朝チャリで会社まで行って汗だくになってキンキンに冷えたデスクで仕事してる俺はかなり非効率なことをしていたわけだ。
    とりあえず仕事場に行ったら着替えをして少しでも熱放散を抑えられるようにしよう。

    カフェインの成人接種許容量は1日400mg
    これはコーヒー5杯分らしい。
    そしてカフェインは覚醒の大きな手助けになる。
    著者は
    6時
    8時
    10時
    14時
    にそれぞれ1杯ずつ飲んでいるらしい。
    コーヒーの力を借りなくても今は脳が限界まで働いてるような気がするので自分はカフェインいらないかな。
    朝飲んでもいい気もしないでもないが、、、
    なぜかカフェインってどこか健康に悪い(体に無理させてる)気がして気が進まない。

    これまた興味深い。
    著者は朝起きてからが1番頭を使うべき(もちろん朝起きてからが1番効率的に頭が働くもいう理由もあるが)と言っている。
    なんでかってそりゃ午後にイージーな仕事をおいてもう睡眠モードへの準備を始めてるってゆーんよ。
    早すぎん?って思うけど確かに仕事時間全体で見た時にハードなものと楽な物をどっちに持ってくるかって聞かれたらそりゃ午後はリラックスして睡眠に備えたいからイージーなものを持ってきたほうがええわな(今の社会人が自分の仕事を自分の都合で振り分けられる環境にいるかは甚だ疑問ではあるが。)

    んで忘れちゃいけないのが夕食。
    オレキシンって物質(交感神経を刺激する物質=覚醒する)がよく出てくるけど、なんと面白い事に夕食を抜いてお腹の空いた状態でいると、オレキシンが過剰に分泌されるらしいのだ。
    つまり夕食を抜くと覚醒に脳が向かうのである。

    ちゃんと寝たければ夕食は抜いてはいけない。

    サプリメントについての話もされてた。
    これ面白いな。どんな成分を外部から摂取しても、その成分が自分の思い通りの効果になるために働いてくれるとは限らないって話。
    眠るために食べた大豆が筋肉増強のために使用されていたり。
    美肌のために摂取したコラーゲンが肝臓の修復のために使用されていたり。
    要は食べ物は選べても使い道は選べないのだ。
    サプリで睡眠導入に効果ありの物質を摂取しても睡眠の質を上げるためにその物質が使用されているとは限らない。

    GABAには入眠効果や鎮静効果があるのは知っての通りなんだけど、お酒も同じようにその効果があるらしい。
    オペラ歌手がショットを一杯やってから入眠するって話もあったように、サプリよりもショットの方が強烈に入眠へ誘う事ができるのだ。
    しかし量が問題。
    日本酒なら1合を睡眠2時間前に飲むくらいならむしろ睡眠の質を上げるとされる。
    ちなみにショットくらいの日本酒なら寝る直前でもいいとか。
    これは面白い。
    でもこれって薬で寝てるようなもんだから依存し始めちゃうような気がして俺ちょっと怖いな。
    やっぱこれは却下。

    以上が睡眠に関する情報の全て。
    でもちょっと待って?
    これで睡眠の質は改善されたかもしれないけど、結局のところ1番の問題は目先の問題。そう。
    眠気
    なのである。昼間に来る眠気を除去するために睡眠の質を上げようと色々工夫しているのである。
    最終章ではここを掘り下げてくれるらしい。
    つまり、結局のところ眠気を払うにはどうしたらええねん。の章である。

    [睡魔はあなたの敵か、味方か]
    朝起きても眠気が取れていかない。
    これの解決方法がここで述べられてた。
    要は目覚まし時計をウインドウ(20分間隔)でセットするって方法だ。

    あとは昼食後にくる眠気。アフタヌーンディップ
    について。
    昼に眠気が来るのは
    ・消化に血を回してるため頭に血がいかない
    とか言うけどこれは間違いらしい。脳への血流は全てにおいて優先度1位なのだ。
    身近な例としては、確かに朝飯を食べた後に眠くなるって経験はしたことがないのである。
    結論、この人は昼間に来る眠気の原因を[満腹感]としている。

    ちょっと待て。満腹感が原因であるなら朝食の後も眠くなるはずではないか。完全に破綻した論が展開されてる。

    まあでもこれだけは言えそうだ。
    空腹時にはオレキシンが過剰に分泌されるので、覚醒を促すのであれば昼食なんてのは摂らないor最小限に抑える
    のが1番効率的なのだ。

    摂らないのは普通に無理。空腹で頭いっぱいになって何も集中できん。問題なのは満腹にならない事だ。
    あとはちゃんと噛んで食事する事!!!

    寝不足も解消!アフタヌーンディップも対策済み!
    でも最後に立ちはだかるあいつ。
    そう。退屈な会議中の眠気。
    こればっかりは仕方ない。脳は追いつけない内容に対して機能を完全に停止する。停止した脳は眠気へと誘われるわけだからな。

    これを解決する方法がスタンフォードにはあるらしいのだ。さてお手並み拝見。

    [睡魔に打ち勝つスタンフォード式アンチスリーピングメソッド]
    アメリカでは会議中に寝る人が少ないのに対しここまで日本の会議で寝る人が多い理由。それは文化にあった。
    アメリカは[黙っているならいないのと同じ]の文化が根付いているらしいのだ。

    これよく聞くけど本当にそうなんだなぁって思った。なんか言ってるだけで本場ではそんな事ないんでしょ?日本とあんまし変わんないでしょ?とか思ってたんだけど違うらしい。会議中は基本少人数だし、そこで発言しないのは本当にいないのと同じなのだ。だから寝るなんてのは言語道断。そんな文化背景があるんだよな。

    さて言いたいのはこんな文化の話なんじゃなくて。もし無理にでも起きたい会議があるなら、
    自分から発言する意識を持つ事。
    これが唯一にして最大の眠気ぶっとばし方法なのである。

    眠い時に口に摂取したほうがいいものについても記述があった。
    ガム、カフェインは知っての通りだが、
    飲み物は冷たい物ではなく温かい物を飲むと眠気が覚めるらしい。これは驚き。全く逆だと思ってた。
    でも確かにそうか。冷たい物飲んだら深部体温が下がるから皮膚温度との差が縮まって眠気に繋がる気がする。

    でこれ以外なのが、じゃあ冷たい物を手足にぶつけておくと覚醒するのかって話。これはまだエビデンスがないらしい。
    深部体温からアクセスしたらおっけいなのに皮膚温度からアクセスしたら拒否されるなんて人間の体は面白いようにできてるんだなと関心や。

    [世界のトップがやっている超一流の仮眠術]
    昼寝は脳のミスを減らすのに有効だった!
    DAIGOが言ってたことは正しかったのだ。
    どうやら昼寝を20分するとその後の活動が効率的になる研究報告があるらしい。
    仮眠直後は寝ぼけで頭の回転が悪くなるものの、その後は仮眠をしていない非検体よりも効率よく仕事を行うことができると言う。

    また、昼の仮眠は認知症を遠ざける効果もある。
    ここで注意しないといけないのは、睡眠ではなくあくまで仮の眠りだと言うこと。
    20分の仮眠は認知症発症率を1/7まで抑えるのに対し、なんと1時間以上の昼寝を行う非検体は認知症発症率が2倍になったという。

    仮眠は20分まで。DAIGOの説は正しかったのだ、、、

    じゃあ仮眠をしまくれば睡眠負債は取り返せるのかと言うと全くもって別問題。
    電車は1/fゆらぎにより頻繁に眠気が生じるが、この仮眠(ノンレム睡眠らしい。一気に深い睡眠に行って一気に起こされるからめちゃくちゃ目覚めが悪いんだと)は無いよりはマシ。くらいに捉えたほうがいい。

    土日の睡眠習慣についてもここで触れられていた。
    1〜2時間なら普段よりも多く眠って問題はないという。(就寝時間は固定すること)
    睡眠スペシャリストの筆者ですら土曜日には1〜2時間多く眠るという。
    体が欲している分は眠るべきというスタンスは変えないのだ。

    [人生の3分の1を変えれば残りの3分の2も動き出す]
    睡眠の未知なる部分は未だ無限大。
    しかし睡眠にしか成しえない効能は明らかにならつつある。
    臓器の回復や体のメンテナンスだ。
    人生のピークをアスリートとして過ごすプロが睡眠に強く関心を寄せるのは、短いピークの期間をいかに効率的にするか本気で考えた末に行き着くのが睡眠だからである。

    ナルコプレシー(勝手に急に眠くなる病気)の原因因子がオレキシン細胞の欠如であることを発見したのがこの著者らしい。
    最後の最後にこの人めっちゃすごい人だったことが判明。

    最後の最後にこう記してあった。
    仕事を理由に睡眠を犠牲にするのはやめよう。
    少なくともあなたがクリエイティブな仕事をするのであれば。

    クリエイティブでない仕事なんて無いと自分は思ってるし、仮にクリエイティブじゃ無い仕事だとしてもクリエイティブな人間はそこに新しい発明を見出す物だ。だからこの言葉、俺はこう捉える。
    [仕事を理由に睡眠を犠牲にすることは、総じて仕事を犠牲にしていることと等価である。]
    と。


    [結論]
    睡眠の質を上げるための方法が重要なんじゃない。
    1番重要なのは、自分が良質な睡眠のためにできる行動をしていると頭で認識することだ。
    睡眠のために行動しているから今日は寝れる。そう感じること。
    これが脳にとって1番の睡眠導入剤になる。

  • 最初の90分のノンレム睡眠が重要である。
    眠りに入りやすくすることが大事。
    入浴するなら寝る90分前
    足湯なら直前でも
    いつも通り、が大事。いつもの時間、いつものベッド、いつもの環境など。

全728件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所(SCNラボ)所長。医師、医学博士、日本睡眠学会専門医。1955年生まれ、大阪府出身。大阪医科大学卒業。1987年大阪医科大学大学院在学中、スタンフォード大学医学部精神睡眠研究所に留学。突然眠りに落ちてしまう過眠症「ナルコレプシー」の原因究明に全力を注ぐ。1999年、グループの中心として、家族性のイヌ・ナルコレプシーにおける原因遺伝子発見、2000年にはヒトのナルコレプシーの発生メカニズムを突き止めた。2005年SCNラボ所長就任。株式会社プレインスリープ最高経営責任者(CEO)、兼最高医療責任者(CMO)。

「2021年 『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西野精治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×