般若心経入門☆(マンガ)☆ (サンマーク文庫 C- 8)

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  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763182814

感想・レビュー・書評

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  • 般若心経の入門書で、とてもわかりやすく解説してくれる和尚さんと、いろいろな登場人物を交えながら解説してます。少し昔の本ですが、普遍的な内容なので、学べることが多かったです。気を抜くと忘れてしまうので、教養として覚えておきたいと思います。

  • 知人が「般若心経の意味がわかるよ」と貸してくれた。もっとさらっと書いてあるのかと思ったら、かなり深い。じっくり時間をかけて読んでしまった。
    〝ぎゃーていぎゃーてい〟にはあんな意味があったのね。ずっと謎だったのですっきり。

  • 簡単な内容であり、奥が深い内容でもあり、考えられます。

  • こりゃあ、なかなかいい本ですわ。

    全く無知の自分でも、般若心経について、よくわかりました♪

    マンガの内容も、ストーリー仕立てで、日常にいそうな人が登場人物なのでいいんだろうと思います♪

    他の、般若心経関連の本も、読んでみようと思います。

    もしかしたら、導入に最高の本かも!?




    以下、メモ。

    ________________________

    般若心経とは、

    大般若経600巻を1万分の1に圧縮した大乗経典のエキス

    約300万文字がたったの276文字に集約されているもの。





    三法印・・・仏教の根本原理

    ?諸行無常・・・あらゆるものは移り変わるということ

    ?諸法無我・・・あらゆるものには実体がないということ

    ?涅槃寂静・・・心の安らぎこそ、真の幸福である






    五蘊・・・人の中にある5つの要素。この5要素が人間の自我を作っている。

    ?色・・・肉体を持っていること

    ?受・・・すべてのものを感受する心の働きを持っているということ

    ?想・・・心は感受するばかりでなく、何度も思い返して、その思いにとらわれていくということ

    ?行・・・意志となった思い

    ?識・・・人間は分別したことの是非と善悪を確認する



    愚かさと欲から生まれるとらわれ、これが自我。

    それにとらわれている限り、一切苦厄、すなわち、苦しみ、煩悶、病い、災いから逃れられない。


    空はゼロということではない。

    空は「ある」のでもなく、「ない」のでもない、ということ。

    「ある」と思ったり、「ない」と思うのは、心が判断している。
    それこそ、心のとらわれというもの。
    心にとらわれがなくなれば、あるがままの姿をあるがままに受け止めることができるようになる。




    月があり、目があり、それを月と認識する感受性が働いて月は存在する。
    そして同時に、月を見る自分が存在する。
    このうち1つが欠けても、他のものは存在しなくなる。
    この世にあるものすべて、それぞれに関係なく独立してあるのではない。
    お互いがお互いの存在を支えているのだ。


    空とは性質を表す言葉。
    相互に依存して初めて、存在すると言う性質を現している。



    自分の目で見ているものは、決して実体ではない。
    自分の心のありかがわかれば、目に映るものも変わる。




    自分と言う存在は、様々な因縁が仮に集まって出来上がったもの。
    自分だけでなく、すべてのものがそう。




    形あるものはすべて空であり、
    空が様々な形あるものとなっている。
    感覚、思い、分別、認識についても、
    全く同様である。



    形あるものは必ず壊れる。
    どんなに立派な肉体だって、いつかはよぼよぼになる。


    よりよく生きたいのなら、なぜはかない物質で満足を得ようとするのか。




    心とても色と同じ
    心は色よりももっとめまぐるしく変化する。




    煩悩とは、むさぼること、いかること、愚痴ること




    美醜とは空だ。
    空だからこそ、相対的なもので、君が美しいと思っても、他人にはブスに見えているかもしれん。
    それでもいいじゃないか。
    縁の始まりのきっかけにこだわることはあるまい。
    堂々と好きになりたまえ。
    ただ、お付き合いをしていくうちで、彼女の中に本当のものを見出すことを忘れちゃいけない。




    木が四季で見せる変化同様、
    人間も、変化する。
    今の自分の肉体は仮の姿。
    過去は何者かであった。

    死んだり生まれたりするように見えるのは、単に姿を変えたのに気付かないから。
    この世という短い時間の中で見せる姿で判断して、それが実態だと思い込んでいるだけ。




    地球の人口が増えて、何百年前と比べて、地球の重さが変わりましたか?
    地球はずっと同じ重さですよ。
    結局何も増えてはいないんですね。
    現象が変化しているだけですからね。




    凡夫の有する六種の欲は空しい。

    色欲、顔を美しくする欲、姿をよくする欲、言葉を飾る欲、面白さを求める欲、人と集う欲

    煩悩を作り出すのは自分の心と体。




    般若心経では、煩悩の根源となるものも実じゃないという。

    悩みと言うが、映画と同じもの。

    スクリーンに映った光と影にすぎない。




    『死ぬのなら、自分で自分の死体の始末ができるようになってからにしろっ!!』



    心を空じる。

    自我をなくして素直に生きること。
    接するものすべてに対して、先入観をとりはずし、自分の欲望を加えず、ありのままに見て聞いて生活することだ。

    少しずつでいいんだよ。
    未定ながらも、無意識を貫けば、自我は少しずつ減っていくもんだよ。
    そして、そのうちからっぽになるさ。




    迷いがあり、自分の無知に気付くからこそ、
    遠くのほうに悟りのかすかな光が少しずつ見えてくる。
    そのためには、自我を空じて愛にも取にも有にもとらわれぬ生き方を実現していくことだね。




    生きているのがつらいのは当たり前。
    しんどくなきゃ人生じゃない。
    つらくない人生はニセモノ。


    生きていく苦しみから逃れる方法。

    それは、愚かさと欲を断つこと。

    八正道を実践すること。

    正見
    正思
    正語
    正業
    正命
    正精進
    正念
    正定





    自分で正しいと思って行動しても誤ることがある。
    人それぞれ判断が違うのがこの世というもの。
    正しいというのは、人から見た正しさではない。
    仏から見た正しさだ。

    自分と他人を区別せずに、自己に執着せず、いかなる時でも欲と迷いの上に立たぬこと。



    老病死を避けようと思ってジタバタとせん方がいい。
    そのまま受け入れて、一生懸命生きなさい。
    正しく、全力で生きれば、もはや老も病も死さえも、苦とは感じなくなる境地まで歩けるものだよ。




    遠いと思うかもしれんが、この道を遠くするも、近くするも、この瞬間からの自分の生き方だよ。




    般若心経を唱えることが1番



    自己を見つめて内省してください。
    自分の持っているものの中でどれが捨てられないものか、見極めてください。
    そうすると、捨てきれない愚かな自分が見えてきます。
    ここが大事です。
    自分の愚かさと欲に早く気付いてください。
    日常に追われてさざ波だっている自分の心を時間を作って月が映るほどの水面にしてみるのです。
    迷いばかりでも煩悩ばかりでも、がっかりする必要はありません。

    迷いがあるからこそ、目覚めがあり、やすらぎが得られるのです。

    安心して生きなさい。あなたは生かされているのです。




    正しさは、迷いが多い人間が判断するものではなく、常に仏が判断するものです。
    仏心とはどこに住んでいますか?
    あなたの心の中です。

    しかし普段は、本能や欲望のためにおおわれているわけです。
    そこを少しずつはがすために、自我を空じるのです。

    迷ったらそのときの自分の行動に自分だけがあるいは自分さえよかったらという考えがわずかでもあるかどうかチェックしなさい。
    そんな気持ちがミミズの耳垢ほどでもあったら、それは正しくないのです。
    正しいことはいつも自分のためよりも、他のすべての人のためという慈悲心から生まれるのです。
    相手の悲しみは、自分の悲しみとして受け止め、相手の喜びは、自分の喜びとして受け止め、そして、一体となるのです。
    これを自利利他といいます。



    すべてのものに感謝して生きてください。
    会う全ての人の中に仏心を見出してください。
    謙虚に生き、人に尽くすことに生きがいを持ってください。
    どうかこの与えられた生を慈しんでください。

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著者プロフィール

白取春彦(しらとり・はるひこ)

青森市生まれ。ベルリン自由大学で哲学・宗教・文学を学ぶ。哲学と宗教に関する解説、論評の明快さに定評がある。
主な著書に、ミリオンセラーとなった 『超訳 ニーチェの言葉』のほか、『頭がよくなる思考術』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『この一冊で「聖書」がわかる!』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『行動瞑想 「窮屈な毎日」から自由になるヒント』(三笠書房) など多数。

「2023年 『超要約 哲学書100冊から世界が見える!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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