幼稚園では遅すぎる: 人生は三歳までにつくられる!

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763195340

作品紹介・あらすじ

「人材育成」の根っこは幼児期にあった!30年間にわたって120万人以上の人々に読み継がれてきた、ソニー創業者・井深大の代表的著作。

感想・レビュー・書評

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  • 三歳までは何も分からないから
    何をやっても無駄だ。という訳でなく、
    三歳までが一番重要だと。
    色々具体例を上げつつ力説。

    赤ん坊が人見知りをするのは、つまり
    人の顔を識別しているからである。

    当たり前だが、妙に納得。
    そして、何故俺はこの本を読んだのかは、謎。

  • 3歳まで、という世の中の表面的な言葉に踊らされて、0歳から保育園に預けようとしている自分に罪悪感を持っていたけれど、世の言う3歳までにの真意がわかった気がする。
    3歳までは母親の手元で、ではなく、3歳まではとても大切な時期、特に母親の愛情と教育を、というのがきっと真意。
    古い内容もあり、ほぼワンオペで子どもと家の中で一緒にいることに息が詰まることもある私に、父親より母親、母親が責任、などの言葉がちらほら。プレッシャーに感じ、ダイレクトに刺さる文字。日々育児をしていれば、全部は鵜呑みにはできない内容だと思う。最後のあとがきにも、古い本ですが井深さんの真意を汲んでいただければ、という一文。
    早いうちから愛情と一流をというのは、理解できた。
    途中に何度もバイオリンの話が出てくる。音楽もいいなぁと思った。

  • ここで書かれている教育とは学校教育のことではない。
    子供に色々シャワーのように与えることはよいことで、
    与えないことのデメリットがあるということ。
    子供は未知の存在であるので大人が考えた以上の反応や効果は当然ある。
    初版は1971年だが色あせないコメントがある。

  • ・脳細胞の配線は3歳までで決まる。
    ・「与えすぎ」よりも「与えなさすぎ」の方が問題
    ・興味を持ったものは何でも覚えるのが幼児
    ・幼児のうちに身に付けておかないと一生身に付かないものがある
     →外国語、絶対音感、運動神経
    ・「まだ早い」が幼児の成長のじゃまをすることがある。
    ・刺激のない部屋は赤ん坊にとって有害
    ・幼児は絵本や物語から全く違ったストーリーを想像する。
    ・赤ん坊の世話を任せるときには環境に細心の注意を払う
    ・子どもの教育は「流行型」「固執型」「適当型」ではいけない。自信に満ちた毅然とした態度が必要。
    ・添い寝はいい。歌を歌ったり、話をきかせたり、本ほ読むのはとてもいい影響。
    ・赤ん坊が声を出したら必ず答えてやる→大きな差が生まれる
    ・母親の「心配性」は子どもに伝染する
    ・赤ん坊同士の交流は社会性・知能の発達にいい。
    ・人見知りは赤ん坊にパターン認識ができた証拠
    ・0歳児にはムチを。ムチがわからない時期から使うからこそ、2,3歳でつかっても意味がある
    ・幼児の怒りの6つの誘引
    1) 病気や健康状態が悪いとき
    2) 疲れ、空腹、体調がすぐれないとき
    3) 不快なこと、恐ろしいこと、強い刺激
    4) 十分動き回らないで、エネルギーがあまっているとき
    5) 自分の欲求を通すためわざとかんしゃくをおこすとき
    6) 怒りっぽい親から、怒りの手本を示されたとき
    ・幼児期に人前で笑われた欠点は心の傷として一生残る
    ・幼児はしかるより褒めたほうがい
     →へたくそなバイオリンでも「よく弾いた!よく弾いた!」+「ここのところはこうできるかな?」
     →新聞をビリビリ。幼児の衝動や興味の対象を一方的にとりあげないこと。駄目ならば代案をあげましょう。
    ・幼児が強く興味を示したものには好奇心を持続させる手助けを!
    ・「繰り返し」は幼児に興味をもたせる最良の方法である
    ・想像力のある子にしたければ、幼児の空想に口をはさまない
    ・幼児には技術や理論でなく、勘を身に付けさせよ。
     →バイオリンも見せて覚えてもらう
    ・音楽教育は幼児の集中力を育てる
    ・一つのことに秀でると、すべてに自信がつく
    ・鉛筆やクレヨンを持たせる時期は早ければ早いほうがいい
     →整理整頓された部屋は想像力をかきたてない。
    ・規格サイズの画用紙を与えれば、規格サイズの人間にしかならない
    ・おもちゃを与えすぎると散漫な正確になる
    ・幼児は自分なりの秩序感を乱されると不快になる
    ・赤ん坊には見えるものを与えるのではなく、見える場所をあたえよ
    ・おもちゃは美しいだけでなく、触って面白いものがいい
    ・幼児にとって本は見るもの、積み木は積むものとは限らない。
    ・粘土、折り紙、切り紙などそぼくな遊びが創造性を育む
    ・体を動かすこどもほど知能の発達も早くなる
    ・幼児こそおおいに歩かせるべきである
    ・運動能力は遺伝ではなく、環境である
    ・2歳までは厳しく、それ以降は優しく

  • 1971年に出版された、歴史的名著です。
    僕と同い年で41年目の本。
    今回初めて読みましたが、現在の子育て本の軸となっていると強く感じました。
    井深先生はソニーの社長だったわけですが、子供さんに「知恵の遅れた子」がいるとこの本で書いておられます。
    それで教育に心を向けられたのでしょうね。

    他の子育て本と違う点が大きく二点。

    1)子育ての将来的な展望を描いている
    幼児教育の目的は、
    「柔軟な頭脳と丈夫な体をもった、明るく素直な性格の子供に育てるため」
    だと、明確にかいておられます。
    これは、幼児教育は天才をつくるための教育なのですか?と母親の皆さんから聞かれて、答えることなのだそうです。
    そりゃそうだ、と思いがちですが、一般的に子育て本にはこういう長期的視野は書かれていません。
    2歳で計算がどうとか、英語が読めるとか、本を何冊読んだとか・・・
    そういう本ばかりなのです。
    親が、将来のビジョンを思い描けるような本は、本当に少ない。
    ここまで明確に、目的をまず書いている本は、ほとんどないです。

    2)本や人の引用が多い
    かなり勉強されたのが、にじみ出てきます。
    なかには、Google検索にもひっかからない方がおられて、40年の間に消えていかれたのだなと思いますが・・・
    例えば、バイオリンの鈴木鎮一先生については、僕は全く知りませんでした。1930年代に、すでに音楽の才能を伸ばす教育についての著作があるようです。
    Wikipediaによると、
    1933年 : ドイツでナチスが政権を獲得する。
    1936年7月 - 1939年3月 : スペイン内戦
    1937年 : 日本と中華民国間において日中戦争(支那事変)が起こる。
    1939年 : ドイツによるポーランド侵攻。
    なので、世の中は戦争一色。
    バイオリン・・・弾いている場合ではなかったのですね。
    そのころから、幼児教育について本まで書いた人がいた・・
    人間って、すごいものです。
    鈴木先生をはじめ、他にもたくさんの児童心理学者や、数学者など幅広い引用があります。

    まあ、落語を子供に聞かせるのが流行しましたが・・・すでに小林一茶などの俳句を教えることまで、言及されています。
    本当に、凄い本でした。

  • ・幼児教育の目的は柔軟な頭脳と丈夫な体をもった、明るく素直な性格の子どもを育てること。
    ・外からの刺激をキャッチしてパターン化し記憶する基本的で重要な情報処理の仕組みは三歳までに作られる。パターン認識。
    ・幼児期に習得しておかないと手遅れになるものは、外国語、絶対音感、運動神経、絵ごころなどの感覚的センス。
    ・音楽(クラシック)、運動(水泳)、外国語(英語)、読書、お絵かき、親がいいと思ったことはどしどし子どもに与えればいい。
    ・子どもの将来は、親のものではなく、その子自身のもの。
    ・子どもの能力は生まれつきではない。
    ・「まだ早い」が幼児の成長のじゃまをすることがある。
    ・赤ん坊の世話を人にまかせるときは環境に細心の注意を払う。
    ・生まれてから三歳ぐらいまでの経験や環境が、今の考え方や行動の支えになっている。
    ・抱き癖、添い寝
    ・赤ん坊が声を出したら必ず答えてやる。
    ・母親の心配性は子どもに伝染する。
    ・兄弟は多ければ多いほどよい。
    ・赤ん坊同士の交流は社会性だけでなく知能の発達もうながす。

  • この本を読むと未熟なときに無限の可能性があることがわかる。
    現在、能科学ブームだが、小手先のテクニックではなく本質的な話が満載である。
    乳幼児育児中の人は一読の価値がある。

  • 本書はソニーの創業者である井深大が、自ら取り組んできた乳幼児教育研究のまとめとして1971年に出版したものである。
    「幼児の可能性は3歳までに決まってしまう」
    この言葉の根拠は、大脳生理学や遺伝子の研究により、しだいに明らかになってきている。白紙の状態で生まれた赤ん坊の脳は、その脳を稼動させるための脳細胞の配線を3歳ころまでに終えるという。これはコンピュータでいう本体に相当する部分であり、能力や性格はこの時期に形成される。たとえば同じ教育を受けていても伸びる子と伸びない子の違いがでるのは、この本体(脳)の性能の良し悪しが決まっているためなのである。それゆえに、井深は乳幼児期の育て方の重要性を説き、乳幼児の持つ無限の可能性を引き出すことが何よりも大切なことだと訴える。そして、子供の性格や才能を血筋や遺伝と決めつけてあきらめている親たちに対して希望の光を投げかけている。
    では乳幼児にどのように接したらよいのか?という疑問を持つであろう親たちに対して、幼児の能力を最大限に伸ばす育て方と環境づくりをわかりやすく説明してくれる。ただ、本書の後半で論じられる幼児教育は母親の役割であるという考え方や、「子供を立派な人間に育てられるのは父親より母親である」といった記述は、出版当時から社会的背景が変化していることもあり、議論の余地の残るところと言えるだろう。(大角智美)



    いやー
    焦るというか、どれがベストなんて時間が経たないと分からないんだけれど、こうやってればよかったなぁ・・・
    という風なことにだけはならないようにはしてあげたいのが親心かなぁ??
    なんて思う今日この頃!?
    なんちって♪

  • 有名な一冊。親になるひとは要チェックですな。

  • 昔読んだ本

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著者プロフィール

1908年4月生まれ。1933年、早稲田大学理工学部卒。写真化学研究所、日本光音株式会社、日本測定器株式会社を経て、1945年10月、東京通信研究所設立。1946年5月、東京通信研究所を改組し、東京通信工業株式会社(現ソニー株式会社)を設立、代表取締役専務就任。代表取締役社長、会長などを歴任。1992年11月、文化勲章。1997年12月19日逝去。勲一等旭日桐花大綬章。

「2012年 『井深大 自由闊達にして愉快なる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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