生き方

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763195432

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、名経営者と謳われる著者の生きる上で大切にしていることがまとめられている本。

    たとえば、
    ・その人の考え方がその人の人生を形作っている
    したがって、そうありたいと強く願うことが大事

    ・一日中、強く思い続けることが成就する原動力になる
    運やツキを用いだしたくなるが、思いの違い。寝食を忘れて思い続けること。本気でなそうとするなら強烈な願望を持つこと

    ・他責にしない

    これらは、小学校の教室に張り出されているようなこと、ただの精神論めいたこと。そう思われるかもしれない。しかし、まさにその様な基本的な姿勢を軽視していた結果が、今の日本の停滞や企業不祥事に繋がっているのではないか、と著書は喝破する。

    論語でいうと、仁遠からんや。仁を欲せばここに仁至る、と言ったところだろうか。

    ***
    1人の凡人としては、ちょっと冷めたような感覚で読了した。本書の内容は、確かに御説ごもっとも。人生を通して人格を良くしていくことを生き方とすることは、素晴らしいし、きっと死ぬ間際に満足感を得て死ねるかもしれない。

    ただ、大成功をおさめた著者だからこそ、辿り着けた境地であって、一般人にしてみれば、一介のサラリーマンが聖人君主の様な生き方を目指したところで、養う家族、社会の目を踏まえると、霞を食って生きていくわけにもいかない、というのが本音だろう。

    本書の内容を忠実に守っていたら、実生活の落伍者になってしまわないだろうか?

    本書を読むと「大成功をおさめたあなただからでしょ?」、「そんな綺麗事こと言ったって現実はね…」と感じる人も少なくないと思う。

    古今東西の歴史を振り返ると「生き方」と言うものは、成功者自らが存命時に説くものではなく、彼の死後、薫陶を受けた周囲の人物から伝聞調で説かれることが最も受け入れられやすいのではないか。

  • 読みづらかった。
    もっと早く読んでいれば良かったと思うが、読んだときに実践するかどうかが大事だから、読みたいと思ったときに読めば良い。

  • 全てを実践出来なくても、そうなるように努力することが大切なこと。
    人生の方程式
    人生・仕事の結果=考え方✖️熱意✖️能力
    最も重要なのは考え方である。マイナスもあるため。

  • 二回目の読了。正直、もっと良い本だと思っていた。読むタイミングで捉え方も変わるものだ。一度きりの人生だから『有意注意』でどんな些細な事でも拾っていきたい。そして『言うは易く行うは難し』本当に難しい、でも行動で示す大人になりたい。大宇宙の中のちっぽけな僕の人生ぐらい、我儘に生きたいよ。と思ってしまった。まだ若いのかもしれない。

  • ⚫︎学んだこと
    ・試練を機会ととらえる事ができる人。
    ・人格=性格+哲学
    ・哲学=嘘をつかない、人に迷惑をかけない、正直であれ、欲張らない、自分のことばかり考えない。
    ・仕事の結果=考え方×熱意×能力
     考え方が一番重要。マイナスもある。心のあり方や生きる姿勢。
    ・人生は心に描いた通りになる。強く思ったことが現象となって現れる。
    ・知恵の蔵から知恵を得るには、燃えるような情熱を傾け、真摯に努力を重ねるしかない。
    ・一生懸命、誠実、まじめ、正直。
    ・松下幸之助のダム経営。まず強くしっかりと願望することが重要である。
    ・難しい要求を顧客から受けたあと、どうすればできるのかというアイデアを出し、それができれば今後どれだけ会社にとってプラスになるのかを情熱を込めて部下に語ることで、関わった人が全員、熱い思いをもってチャレンジすることができる。
    ・今日一日を一生懸命生きる。ただし反復ではなく継続。通い慣れた同じ道は通らず小さなことにも工夫改良。

    ⚫︎賛同できないこと
    経営者として素晴らしい人で生き方も素晴らしいが、強い人しかできない苦行の道なので万人を救う考え方ではない。
    煩悩にまみれた凡人は他力にすがるしかなく自力で救われるなど思い上がりと説いた親鸞を私は支持する。

    稲盛さんは人間として正しいことをしなさいと説いているが、私が思う大切なことは正しいことをすることではなく、正しい事など凡人にわかるわけがないと認識すること。正しさではなく実は自分の勝手な期待や願望だと認める事。

    主観的な物差しにすぎない善悪の判断を絶対的なものだと言い切るところに限界を感じてしまう。
    無知の知という言葉の本質はここにあると思う。

  • 好きなサッカー選手の勧めで、珍しく小説以外の本を読んだ。
    内容は単純明快。難しいことは何も書かれていない。でもその単純なことを実際にできるかは意外と難しいことで、まずは意識をして生活するのが良いのかもしれない。そのきっかけになったと思う。
    自分の中の倫理観、道徳感を確立させてそれを全うする。
    すごく衝撃を受けたとは言えないかもしれないが、前向きに実直に生きていこうと思える本だった。

  • 改めて読み直し。
    ---
    死生観は人それぞれと思うものの、考え抜く、やり抜くということの大切さは共感。
    三部作読んでみる。

  • ☆読もうと思った理由は?
    ・話題になっていて、興味があったから。

    ☆どんな事が書いてあった?
    ・稲盛和夫さんの人生観。利他の気持ちを忘れず、心を磨く。

    ☆明日から出来る事(アクションプラン)
    ・心を磨く「六つの精進』
    ①誰にも負けない努力をする
    ②謙虚にして驕らず(おごらず)
    ③反省ある日々を送る
    ④生きていることに感謝する
    ⑤善行、利他行を積む
    (思いやりのある言動)
    ⑥感性的な悩みをしない
    (しても仕方ない心配をしない、くよくよしない、いつまでも不平を言わない)

  • 名探偵コナンの探偵たちが真相に気づくさまが本書の神の啓示あたりの解説とマッチしてて頭から離れない
    反射的に反応する前に一呼吸置く、と「7つの習慣」の復習になった

  • 1 どんな本?
    経営の神様稲盛和夫が利他を哲学とした生き方を
    書いた本。仏教を背景とした分かりやすい本である。

    2 何で読んだの?
    (1) 言語化の魔力で引用されていたので読んでみた
    くなった。
    (2) 他者貢献したくなる話しを読みたい。
    (3) 日々人を笑顔にする計画を作れる状態になりた
    い(ぜんこう)

    3 構 成
    全5章245頁
    プロローグで「豊かなのに閉塞感で包まれているの
    は何故?」と言う問いから始まり、利他主義で個人
    のみならず組織国家も運営していけば幸せな社会に
    辿り着くと結ぶ。仏教のお話が耳慣れない人には新
    鮮に感じると思う。

    4 著者の問題提起
    豊かで何でも手に入り何でもできるのに閉塞的な
    状況に社会が包まれているのは生きる指針がないか
    らでは無いか?

    5 命題に至った理由
    「人間として正しいかどうか」を生きる指針に人生
    を歩んで来た著者の人生哲学から。

    6 著者の解
    原理原則「利他主義」を指針に皆が幸福になる社
    会を目指そう。

    7 重要な語句・文
    (1) 労働には欲望に打ち勝ち心を磨き人間性を作っ
    ていく効果がある。
    (2) 継続が平凡を非凡に変える(今日を懸命に生き
    る)
    (3) 反復と継続は違う(工夫と改良が継続)
    (4) 有意注意
    (5) 大き過ぎる夢を思い描く
    (6) 普遍的な人生哲学
    (7) 才は借り物
    (8) 六つの精進
    (9) 欲を離れる習慣
    (10) 知足
    (11) 因果応報 長期で見れば必ず帳尻が合う

    8 感 想
    前半は分かりやすく為になったが後半は仏教要素
    が濃くて、好みが分かれるんじゃ無いか?と感じた。
    刺さったのは継続と有意注意。日々の過ごし方が
    大事。善行も行いたい。
    深く知りたいのは欲からの離れ方。特に食。次に
    買い物知足を座右の銘にしたい。
    人に勧めるなら継続。非凡になる手段。
    絵や図は無し。
    タイトルのとおり「生き方」が書いてあった。
     
    疑問が残ったのは労働に対する価値観。自殺者が3
    万人を超える時代の企業のトップらしいと感じた。ノ
    ーベル賞に京都賞は匹敵すんの?

    9 todo
    (1) 日課に善行を組み込む(誰かを笑顔に)
    (2) 知足計画(買い物は安価な物(食べ物は除く))
    (3) 大き過ぎる夢を描く(本質目標を大きく)
    (4) MSの更新(善行や利他の心を入れる)

    10 問 い
    何の為に生きて行く?

    11 答 え
    生まれた時より良い存在になる為

著者プロフィール

1932年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長に就任。84年、第二電電(現KDDI)を設立し、会長に就任。2001年より最高顧問、2010年には日本航空会長に就任する。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問となる。84年、稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。2022年8月逝去。その他著書に、『稲盛和夫の実学』『アメーバ経営』『稲盛和夫のガキの自叙伝』『高収益企業のつくり方』『人を生かす』『従業員をやる気にさせる7つのカギ』『成功への情熱』『生き方』等がある。

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