そして、死刑は執行された

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著者 : 合田士郎
  • 恒友出版 (1987年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784765270397

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そして、死刑は執行されたの感想・レビュー・書評

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  • もっと暗い重いグロい内容やと思ってたら大違い!めちゃくちゃいい話で感動しました!何度も頬が緩み、ここに出てきた死刑囚の人達の事も知りたくなりました!素晴らしい本です!

  • ひとりひとりの死刑囚の人生を監獄の内側から見て書いた壮絶な本なのかと思ったら、自分のことを書いている部分が主で、壮絶ではあるけれど、ユーモアもあって読みやすかった。
    文章は素人なので、くどかったりして読みにくいところもあるけれど、基本的に優しい人なんだと思う。

    もちろん著者は強盗殺人事件を犯して死刑求刑されたわけで、何も知らなければ冷酷無比な凶悪犯だ。
    だけど、この本を読むと、已むに已まれぬ事情や成り行きで罪を犯してしまった人や全くの冤罪の人も多くて、新聞やネットの記事を流し読みしただけではわからないことが、いくらでもあると分かる。
    簡単に「そんな人死刑にしてしまえばいいんだ」なんて言えない。

    時給5円くらいの手間賃で(これでも高給取り)作業を行い、世の中から隔離された囚人たちが、今浦島のように現実社会に戸惑う様子を読めば、これはなかなか愉快な本なのだけど、処刑されて死体の処理やら、獄舎内の不衛生で非人間的な毎日は目を覆いたくなるほど厳しい。

    多くの死刑囚は長いこと収監されている間に、自分の行いを反省し、心を平らかに過ごしているが、死刑執行の日は「死にたくない!」と暴れたり、呆然自失で立ち上がれなかったりする。
    早々悟りなんて開けない。

    “字ひとつ書けないで、極刑の意味が解せず、死刑を求刑された日も「極刑って何やろ」と、平気で飯を食っていたが、判決後にその意味を聞かされると脳貧血を起こし、みるみる髪が白くなって抜け落ち、腰まで曲がり始めた”
    くらいの衝撃を「死刑」は人に与えるのだ。

    「帝銀事件」の犯人とされた平沢貞通との交流が心を打つ。

  • 中学生の頃読んで、非常にサービス精神あふれるいい文章だと思って愛読書になっております。
    平沢じいちゃんやアンコや、いろんな死刑囚が生きたキャラクターとして書かれ、
    当事者として、死刑存続にも廃止にも、「一冊目は」かたよってない。
    私自身は死刑存続論だが、どうしても廃止論者の心情をつねづね理解したく、
    いろんな文献やネットwを読み漁るのですがやはり、両者の間には
    あまりに深い考え方の溝がありますね。もう、宗教論とたいして変わらない。
    くじらは可哀相だから食うな、でも牛なら神様がくれた食べ物だから食っていいという考え方とどっちもたいして変わらない。自分の考え方を根本から変える、影響されるということに恐怖感すらもっているような論議しか、いままでお目にかかったことがないのです。
    だから、こういった「淡々と事実を語り、そのとき感じたことを当事者として語る」
    本に、若い頃出逢っていてとてもよかったと思っています。
    ま、難しいこと抜きに、読み物として非常におもしろい。「続」以降はいろいろ利用されている感があって、一冊目のような楽しみ方はできませんな。

  •  その後も版を重ねているようだが、ずいぶん前に読んだ一冊。強盗殺人で死刑求刑後、無期懲役に減刑された筆者が宮城刑務所などで体験したことが中心。死刑囚棟の身の回りの世話や、死刑執行後の後始末などのくだりは、そこにいた人にしか分からない記述にあふれている。
     「死に神」と揶揄する人も、死刑執行の書類にはんこを押す人も、「被害者感情」を重く見る人も、死刑囚がどのようになっているか、何が起きているかを直視する必要を感じさせる。このサイトでは登録できないようだが、宮城刑務所の抗議を受けて出版された『続そして死刑は執行された』や仮出所後の後日談となる『前科者』も読む価値がある。

  • 元囚人が見た、死刑囚たちの様子が鮮明と書かれており、また中の様子を知ることや、誰も知らないないようまで書かれている。

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そして、死刑は執行されたはこんな本です

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