- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766001716
感想・レビュー・書評
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この本は、著者が日常の中で感じ取ったもののうち、自分の心に引っかかってきたものを文章化したものです
NHKラジオ「すっぴん」の「源ちゃんの現代国語」で紹介されていたので購入
著者の気付きと思索を通じ、着眼点の面白さやそれを文章化することの大切さなどを感じ取ることができた
実際、自分の中にあった漠然とした「なにか」が、以前少しもやもやはしているが文章として認識でき、ほんの少しではあるがスッキリできたとは思う
その点で、文章化することやそれまで思索を巡らすことの重要性を認識できたのはよかったかな(できるかどうかは別問題として)
具体的に面白かった論点としては、へそくり、万年筆、本の妖精の話あたり詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
筆者の佐藤雅彦さんがどのように生き、どのように考えているのがよくわかる一冊。佐藤さんの考え方や物の捉え方、見方かわとても興味深く、自分自身もどうであるのか考えさせられる。
また何度も繰り返し読みたくなる。 -
『ピタゴラスイッチ』などを生み出した著者の、『暮しの手帖』連載「考えの整とん」が単行本になりました。 ともすると見過ごしがちな、日々の不可解なことを独自の分析で考察した27篇。 誰も考えもしなかった物事の本質にじっくりと迫り、思いもよらない考え方をハッと気づかせてくれる、面白くて鋭い名文の数々です。
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光村の国語の教科書に佐藤雅彦さんの文章が載っていて、それがとても興味深くおもしろかったのが印象に残っていた。
後日、暮しの手帖を読んでいると、またおもしろい文章があった。筆者は佐藤雅彦。ピンとくるものがあって調べると、やっぱりあの教科書の文章を書いた佐藤雅彦さんだった。
偶然目にとまって、2回ともおもしろい!と思えたので、この「考えの整頓」も購入して読んだ。
物事の本質や、世の中のルールやきまりごと、法則などなど普段気づかないことや気にもしていないことを、日常生活の具体例で明らかにしてくれる。具体例の出し方がとても上手!
2冊目の方も読みます。
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NHK教育テレビの「ピタゴラスイッチ」の
企画、監修も手がける佐藤雅彦氏の、身の
回りに対する「気づき」をエッセイに綴っ
た本です。
ある集団(例えばクラスメイト)において、
一体感が増す時は、何か秘密めいた「謀(
はかりごと)」「たくらみ」を共有する時
だ。
というような、同じ人物同士であっても、
全くその関係性が変わる瞬間がある。それ
を考察します。
はるか昔に、わずかの間だけ仕事で関わっ
たのに、いつまでも覚えている理由を考え
てみると「その時に味方になってくれたか
ら」と答えに行き着くことがあります。
そのようなじっくりと考えを巡らさないと、
あっという間に「ま、いいか」で終わって
しまうような「なぜ?」を、丹念に紐解い
ていきます。
まさしく考え方のヒントとなる一冊です。 -
27編からなる短編エッセイ集。
佐藤雅彦さんが2007年から約4年間に渡って雑誌『暮しの手帖』に執筆連載した文章をまとめたもの。
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視点や発想の面白さが魅力の佐藤さんのエッセイですが、続編『ベンチの足』を先に読んでしまったからか、期待どおりとはいきませんでした。
最初の5編が面白くてワクワクしながら読み進めたせいかもしれません。
ただ、東日本大震災当日の様子を綴った「その時」は心にぐっとくるものがありました。 -
佐藤雅彦さんから見た世界の一端。
自分の中にほんの少しでも生じたひっかかりを見逃さず、つぶさに考察し洞察を得る。
佐藤さんの生み出す面白くて優しいアイデアたちの源泉を見た。 -
「おまわりさん10人に聞きました」
「中田英寿のキラーパス」と「白象黒牛図屏風」の関係
「ハングル表記を読み解いて冷麺を作る」
など、
思わぬ切り口から文が綴られ、読み終わった後にううむと唸る。
「ピタゴラスイッチ」「だんご三兄弟」など、日本を代表するクリエイティブディレクター・佐藤雅彦氏の、ユニークだが「そういう見方があるんだ!」という考え方。
「考え」「発想」について、楽しく学べる1冊となっている。
1項目6pほどでまとめられているので、手軽に手に取って読み進められるところも素敵である。 -
考え方(アイデアと言い換えても良いかと)に個性のある著者が、それを仕事として維持するために何に気を付けているのか、何をに気かけているのか、その無意識的な部分を整頓するイメージで綴られています。「暮らしの手帳」の連載の書籍化ですので、通して読む必要もなく、気になったところをつまみながら読むことも出来ます。仕事や日常の中で、著者が気になったポイントがあり、それが何故に引っかかったのかについて、そのメカニズムを解析するように振り返られていますので、読んでいるほうとしても、それによって自身の反省に気付かされるところが多々見つかると思います。そしてアイデアを発現されることを仕事とされている著者の姿勢から、その視線や気付きに対する注意深い洞察とこだわりを知ることが出来ます。何気なく読めてしまうのですが、とても慎重に丁寧に書かれていることも感じました。