一汁一菜でよいという提案

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著者 : 土井善晴
  • グラフィック社 (2016年10月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766129540

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一汁一菜でよいという提案の感想・レビュー・書評

  • NHKきょうの料理他のレシピ番組は拝見しているが、土井善晴さんの本は初読。しかも購読。この本については話題を聞いて珍しく手に入れて何度も読もうと思ったのである。

    忙しくて料理をする時間がない人たちに対し、世の中は「時短レシピ」や「手抜きレシピ」を推奨した上で、毎度豪華(に映える)食卓を理想として掲げる風潮にある。でも、あえて土井先生は方向を変えた提言をする。

    曰く
    日々の食事は一汁一菜で十分。ご飯、味噌汁、お漬物等のおかず。味噌汁の具を工夫すればそれで十分日々の食事は賄える
    と。

    そして、実際に土井先生が日常召し上がっている、一汁一菜の食事メニューの写真が掲載されているのだが、確かに簡単そうで手抜きそうで丁寧で、美味しそうなのである。これなら出来るかなぁと思える。

    一汁一菜は手抜きではないということである。ご飯を炊いて味噌汁を作る。具だくさんの味噌汁ならそれがおかずも兼ねる。あとはお漬物…それで十分自炊なのである。真心のこもった料理なのである。

    シンプルライフ、ミニマムライフにあこがれを持っている俺、その神髄は最小限なモノを丁寧に使って丁寧に生活することだと解釈しているんだけど、土井先生の一汁一菜の考え方はまさに色のシンプル化ミニマム化に相当するんじゃないだろうかと思う。何も「一汁一菜」を絶対守れというものではない、中華や洋食を食ってもいいしパンでもパスタでもいいのである。ようは「一汁一菜」が根底にある、という余裕をもとうってこと。乾燥ワカメに出汁入り味噌を入れたお椀にお湯を注ぐ、後はご飯(作り置きのチンご飯でもいい)と梅干。根底がそこにある自炊生活なら、頑張れそうに思えてくるじゃないか。

    共働きの我が家庭、最近は妻もどんどん忙しくなっている。でも一汁一菜なら俺だって、ひょっとしたら子供だって、炊事はできるはずである。

  • 凄い本だった。
    久々に時間が伸縮した。それだけ集中したのは何時ぶりだろう。

    これは食べ方の話とか、調理の話ではない。生き方の話なのだ。ひいては、日本人としての哲学の話なのだ。
    心打たれた。
    日本人として生きるということを、食の面から考えたことがなかった。
    これから何度も読み返すだろう。

  • ひとり暮らしを始めてから、毎日ちゃんと頑張って食事(イメージは一汁二菜ぐらい)を作らないと…と気負っていた気持ちがふわっとほどけた。

    具沢山のお味噌汁と白いご飯、それからお漬け物。
    それだけで体も心も満たされるDNAが、我々日本人には元来組み込まれているのだと、この本に教わった。
    確かに、まずお味噌汁をひとくち飲んだときの安心感は、言葉にできないものがあるもんな…。

    しかし土井先生、話し言葉だけでなく文章もやわらか。
    美しい言葉で決して押しつけがましくない本文は、『提案』というタイトルがぴったり。
    この本、是非想像力の中での五感をフル活用して読むことをお勧め。

    日々のごはん作りが、ゆったりとした気持ちでできそう。

  • 土井さーん!ありがとうー!
    料理研究家が、「食育?一汁三菜?そんなの言い出したの最近!一汁一菜で充分!」と言ってくれるのは、実行しなくとも気持ちを楽にしてくれる。
    更に、味噌汁は薄くても濃くても美味しいとか、家庭料理は素材をいじくらないでなるべく手間をかけないのが美味しい、いつも同じでいいそれが安心になる、などなど抱きつきたくなる発言がいっぱい。
    料理書というより土井さんの思想エッセイ。
    でも載っているお味噌汁はどれも最高に美味しそう。
    味噌汁と香の物を続けると塩分大丈夫なのかなというのと、日本人ならではの〜日本人らしさ〜日本人の繊細さ〜という辺りは私には合わなかったが(国によって表れ方が違うだけだと思う)、毎日の献立に苦しんでいる人、苦しめている人、苦しめていることにも気づいていない人、皆様是非。

  • 確かに、なるほど、と頷けることばかりで・・・

    家の普段の料理は、「ケ」の料理。
    毎日を淡々と繰り返せるリズムで刻むべし・・・ということで、具沢山みそ汁とごはんという基本の組み合わせを提案されているんだけど、そう考えると毎日の料理が楽になるというか・・・肩から力が抜ける。
    で、たまに、余裕があるときにごちそう、ということでいいんだなと。

    ありがたい、ご「提案」でした。

  • 3人の子の母となり、日中は上2人の送り迎えと習い事の送迎、赤ちゃんのお世話などみんなやってることだけど、結構大変で参っていた。
    参るのは辛いからでも忙しいからでもなく、
    自分が思っている理想の母ができていないから。
    食卓に所狭しとおかずを並べて家族とにこにこ食事をしたい。
    私の母がそうだったからこれが普通でこうすべきと思っている。
    でも無理だ。
    そういう時に出会った本。

    ちょっと涙が出て励まされた。
    一汁一菜でも愛情がないわけじゃない。
    一汁一菜でも栄養はとれる。
    これならできる!と思えたし、それで質はさがらない。
    「絶対こうすべき」ということじゃない。
    著者の経験と研究を基礎に、食事をするという営みの意味が解かれている。

    愛情あふれる本だった。





    実際、毎日一汁一菜とは行かず作るけれど、
    一汁一菜の時にもなんの不満も出ず、
    子供達はいつも残す味噌汁を綺麗に平らげたり
    お代わりしたり、たくさん食べてくれる。

    土鍋でご飯を炊いて、大きなべに味噌汁を作って具沢山。
    手作りふりかけ。
    漬物。
    か野菜炒め。

    我が家は週末、肉や魚たっぷり。
    平日は、一汁一菜、時々プラスアルファ。

    いつまでも夕飯に手が回らないわけじゃない。
    黄昏泣きする赤ちゃんもいつかは1人で遊べるようになる。
    できるようになったら理想を追い求めよう。

  • 土井先生のお人柄が伝わる一冊。中に出てくるケの日用のお味噌汁が美味しそうなんだよね。こういうものを食べていると身体はすごく喜ぶんだろうな。

  •  食事、特に夕食は手間暇かけて作るべきものだ、って思っていましたので、目からうろこでした。
     具だくさんのお味噌汁なら、本当に簡単に出来るし、飽きないので、気持ちがとっても楽になりました。
     安価で栄養価の高い美味しいお味噌汁に挑戦したくなりました。
     

  • 伝統を守るっていう話は、懐古主義だったり上から目線だったりすることが多いですが、そんなことは全然なく、優しいまなざしで、でもシンプルで合理的な深い洞察を感じました。
    ご飯とお味噌汁のお弁当にしてからは毎朝味噌汁の具を考えるのが楽しみです。シンプルなのに作り置きおかずのお弁当のころより満足してます。

  • いろんなおみおつけのレシピ本かと思ってたら、とんでもない。
    日本人のルーツを、縄文時代から遡ることになるなんて。
    食事を作ることはそれだけでもう愛している、というような下りにはちょっと泣きそうになった。
    頑張って頑張っていろんなご飯とおかずを毎食用意してるけど、頑張りのベクトルをもう少し他へ向けてもいいのかもしれない。
    忙しくこなすだけの日々が続いたらここに立ち返りたい。
    何度も読み返したい、愛情たっぷりの一冊。

  • 料理研究家の土井善晴先生の本です。何やら最近食べ物関連の本ばかり読んでいますが、図書館から来るのがこういうのばかりなので、自然とそうなってしまいます。

    毎日の献立を考えるのは大変だから、汁物とご飯と香の物でよいという所から、日本人独特の美意識まで突き詰めた本です。思っていたよりしっかりとした文章で、エッセイというには少し重たかったように思いました。

    自分も料理をしますが、暑い季節は別として具たくさんの汁物を作って、それをつまみに酒を飲むというのはよくやります。世の中の主婦の皆様も、汁物と香の物で一食になるのなら、料理へのハードルも減るのかと思います。
    個人的には春のフキノトウの料理が好きです。

    写真で美味しそうな汁物が沢山出てくるので、目でも楽しめる一冊でした。卵をおとしたお味噌汁とか本当に美味しそうでした。汁物の具は、自由に楽しみたいと思います。

  • 生きていくためには毎日食べていかなければなりません。
    その料理を作るにしても毎日のことなので飽きのこないように、
    体調や健康面を考慮してレパートリーを増やさなければ
    いけないかと思っていました。
    けれどこの本を読んでからはこれまで食に関する思いとは
    また異なった思いになり、
    料理に対する考え方も変わり少し肩の荷が下りる思いがしました。

    一汁三菜だから簡単で手抜きが出来るという観念ではなく、
    一つ一つを大切にして一食の食事を大事にするという思いが生まれた気がします。

    とかく今は飽食な時代で食べることに関しては不自由しない時代です。
    けれど本当に食べるということは安易に食べるということではなく、
    日本人らしい精神にのっとった食事や食事スタイルなどが
    大事だということが分かりました。

    一汁一菜を通して和食の良さ、日本古来の精神など
    今まで知らなかった食に関してのあらるゆることが
    知れてとても勉強になりました。
    特に作る人と食べる人との関係では
    こんな関係があるのだと納得させられ、
    家庭料理がいかに大事かというのが分かります。

    食を通しての生き方や物の考え方なども学ぶこともでき、
    食というのはこれほどまでも生活に影響を及ぼしているのかと思わされ、
    改めて食事の大切さも知ることができました。
    料理を作るということに関しても新たな気持ちを持って、
    一汁三菜を基本として毎日の食事を大切にしていこうと思いました。

    日本食は本当に素晴らしいものなので世界にももっと広めていき、
    日本でももっと伝統を重んじていきたいものです。

    食育の本といっても過言ではないので、
    お子様のいる家庭やこれからご家族の持つ方には
    是非読んでもらいたいお勧めな一冊だと思います。

  • 日々料理を作る側として読むと、身につまされる部分がたくさんあった。
    インスタントとか加工食品もたくさん使ってるし、手を抜くこともたくさんだし。
    でも「家族のためを考えて料理をする=すでに愛している」は、そういう気持ち持っていたなと気づかせてくれた。毎日の慌ただしい家事や仕事で埋もれてしまいがちだけど。

    家庭での食事のやりとりや季節の楽しみの一言を読むと涙が出た。
    母や父との会話を思い出して、ぶわーっと泣けてきた。
    そういう何気ない会話や食事が私を作ってくれたんだと感謝の気持ちでいっぱいになった。

    料理を作る人はもちろん、家では食べるだけの人にも読んでもらいたい。
    子供がいる人は特に、読んでもらいたい。
    毎日の食事が愛情や和食の文化を伝える大切な行為だと感じてもらえると思う。

  • 口語文体なので、土井先生の講演を聴いているような気持ちで読んだ。

    本当の食育ってこういうことことなのかなと思った。
    子供は目の前の食事だけでなくて、その後ろにあることまで学ぶ。
    それが彼らの基礎と成り大きくなっていく。

    良い内容だったけど
    両親が揃った家庭環境を前提にしたような内容に少し複雑に思った。
    2016年発行なのだから
    今の時代の多様な家庭環境にもう少し配慮があっても良かったのではないか。


    自分の中で曖昧になっている日本食と
    毎日の食事に対する心持ちを考え直すきっかけになった。

    毎日お味噌汁を作って食べるところから始めたい。

  • 素晴らしかった。
    一汁一菜で良いと思うと、疲れていてもそれだけなら作ろうか、となる。ハレの日のご飯とケの日のご飯は違うということ。

  • ハレの日ではない、ケの日。
    一汁一菜でいいではないか、気負いなく作ろうという提案。
    提案喜んで受け入れたいヾ(´∀`)ノ
    レシピ本ではなく、和食や家庭料理に対する筆者の思想や哲学という感じ。文章が綺麗。
    具沢山みそ汁のレパートリーが色々あっておいしそう。

  • まず土井先生の美文にびっくりします
    このエッセイは いつか
    テスト問題として採用されるような気がする
    お料理のレシピを期待して
    読むとびっくりすると思いますが
    日本人の料理の思想について
    真面目に語った本だと思います

  • 食べるということについて、著者が色々と感じ考えていることを書かれています。毎日一生懸命に食事のことを考えるのではなく、日本人としての基本を知った上で、食事に相対しさえすれば、十分おいしいと感じることができるということ。食事ということに対しての重さがずいぶんと軽くなりました。
    こうしなさいという、食事指導の本ではありません。逆にこんな感じで良いのですよという、気持ちを軽くしてくださる内容です。そして日本人として持っておくべき職に対する姿勢や知識も書かれています。
    おいしいというのはどういうことなのか。本書を読んでからそれが分かりながら食べるようになり、食事が楽しくなりました。

  • ここのところ、食事づくりに気持ちがのらないな……と思っていたある日、書店で目が合いふらりと購入。
    ゴールデンウィークの間、細々と読み進める。


    本書は、著名な料理研究家である著者による、和食を中心とした日常生活の営み方についての散文集。
    書名の「一汁一菜」とは、ご飯と具沢山の味噌汁(又はご飯と味噌汁と漬け物)のこと。
    ご飯の炊き方、味噌の種類、季節ごとの具材などの具体的な料理の方法だけでなく、和食の考え方や家庭料理の歴史、著者自身の食生活などまで話は広がります。


    さてこの1冊、提案自体は合理的だなと思うものの、少々複雑な読後感が残りました。


    一つは、家庭料理のあり方を語る際に、主に母(妻)と子どものつながりが中心にされている点。
    できれば、夫婦の共同作業や男性の家事参加についての著者の考えも読んでみたかったなと。
    もう一つは、一汁一菜の意味や和食について、日本人の感性という観点に重きをおいて説明されていること。
    「日本人」とひと言で言っても、どこか定義が曖昧な気がして、それを主語に美意識をが語られることに、私はあまりなじめませんでした。


    基本をちゃんとしたいと思っても、ついつい寄り道して目についた美味しそうなお惣菜を買ったり、目新しいものを食卓に並べたくて料理本をめくり時間ばかりが過ぎたり。
    簡単なことが、一番難しい。
    この本で語られている食生活を人間に例えたら背筋がピシャリと伸び和服を着こなす老婦人(想像)だとすると、私はさしずめスエット姿のゴロゴロ人間といったところ。
    スエットいえど、せめてくたびれてないくらいを目指すつもりで、また今日もご飯つくろうっと。

  • スタイルの話ではなくて、日本文化の話だった。それも、縄文時代からの。あー、驚いた! ご本人も結びで「戸惑っている」とおっしゃってるんだから、このタイトル詐欺め、と言っても赦していただきたい。

    「人間は料理することで人間になった」のだそうだ。それは、メソポタミアでもエジプトでもローマでも、インダス川のほとりも黄河のほとりも、日本列島も変わらない。
    ただ、その土地の気候と、そこから生まれた「思想」から、「料理」の仕方は随分と変わった。
    日本列島の住人が育んできたのは、食材を大切に使うこと。きれいに食べること。
    それは、家庭料理を通じて、子どもたちに伝えられてきたし、いくのでは……ということだけど、果てさて。

    とりあえず、明日も朝ご飯は味噌汁に白米と決めた。

  • ずっと読みたかった本!読了して心から「ごちそう様」が言えるようになった。お味噌汁を一口飲んでホッと一息…それがいろんな意味で大切な事だったんだな。読んで肩の力が抜けた。味、見栄え、品目!と焦るあまり、料理は好きなのに作るまでが長くなり、面倒になっていた。他の事と同じ、当たり前を当たり前に。日常を普通に重ねる事の。いつもと同じ繰り返し(ケ)の中だからこそ気付く変化や、特別な彩(ハレ)を楽しむことが出来る。なんて幸せな事なんだろう。「食」には一連の流れがある。それを自分の子供にも包み隠さず見せるようにしたい。そしてたまには一緒にお菓子を作ったりして。季節を楽しんで。

  • 内容、ことばづかい、読後感全てにおいてすばらしい本でした。土井善晴さんの人間性があふれでていました。私はこの本を読み、具だくさんの味噌汁中心に作るようにしたところ、確実に楽ですし良い栄養をとっていると実感しました。メニューを1から考えると漠然となりしんどくなりますが、基本が決まっていると、書かれているようにあとは少し気が向いたらプラスすればいいんですね。献立について楽にさせてもらったことと、あとは土井さんのルール事にばかり気をとられない、という考えに共感します。おいしいか、良い気分になるか、きれいかを大事にすること。食事だけでなく日々の生活も私はその通りだと思っています。土井さんのことばを読んでいるとまさに気分がよくなっていく。ずっと読んでいたい、そう思いました。良い本と出会えたことに感謝いたします。装丁や、タイトルも究極にシンプルでいて内容そのものを表しています。考え付くされすばらしいです。

  •  食事はすべての始まり。大切なことは、一日一日、自分自身の置き場、つまりは心地よい場所に帰ってくる暮らしのリズムを作ること。その柱になるのが、一汁一菜と言う食事のスタイルにあると説く。
     確かに、食べ飽きないものとは、ご飯とお味噌汁である。つまり、毎日食べても食べ飽きないものとは、自然が作る心地よさにある。人工的なものは、毎日食べたいと思わないだろうと。フレンチもイタリアンも、毎日食べたら飽きるはずだが、ご飯に味噌汁は決して飽きのこないものだ。忙しても、一汁を作ることが大切だ。
     そして、一菜とはおかずのこと。料理は愛情、その作る過程の音や匂い、これが幸せそのもの。食べることとは生きることである。だからこそ、ちゃんと作るとか肩肘張らなくてもいいよと言うメッセージがいたるところに溢れている。さいきんの若い人たちは、料理すると言うことさえなくなって、コンビニで味噌汁を買うようになってしまった。それ自体が時代の流れなのかもしれないが、健康になるはずもない。そして子供は、作ってくれたものなのか、買ってきたものなのか、わかっている。家庭料理は美味しくなくたっていいんだと。ずいぶん甘いような気がするけれど、自分が無理せずに、でも作ると言う行為を丁寧に、たいせつにできるギリギリの線が、美味しくなくたっていい、一汁一菜というもっとも少ない碗の組み合わせなんだと感じた。
     いつも家に帰ると、お味噌汁とおかずが一品、時には二品ある。ていねいに一日を過ごして、食にもしっかり気を使いつつ。リフレインのように繰り返されるので、わざわざ本にしなくてもと言いたくなるような内容ではあるが、その本質一つが身になれば良いと思える一冊だ。

  • とても美しい本。
    食事がすべての基本かと思っているが、この本を読むと散らかった部屋を片付けたくなる、って、そんな凛とした、背筋が伸びるような気持ちになる佇まいを持っている本。

    でも料理、日々の食事ということで著者の提案しているコトを実行すれば、実にシンプル。
    手間は減ったのに、暮らしは丁寧になっていて、心は落ち着き、安心している。
    そして、清々しい。
    気持ちもアタマも、部屋も(苦笑)。

    印象に残ったのは、「どうも脳というのは、身体と反対の方向を向いていることがあるように思います。この頃は『脳に騙されるな』、あまり脳を信じてはいけないと思っています」というところ。

    身体の声と言うとなんだかチープな感があるが、脳でなく、身体に訊けば答えはみんな教えてくれる気がする。
    何が美味しいとか、本当は何が心地よいか、とか。
    病気も身体の声に沿って生活すれば、グンと減るような。

  • 毎日の料理が虚しいと感じるようになっていた。
    でも、「作る人と食べる人」の章、家庭料理の考え方や「料理をすることはすでに愛している。食べる人はすでに愛されている」、という一文に触れはっとする。
    泣きそうになった。
    すべての経験の土台を作ってくれた母と父への感謝を改めて抱く一冊。

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一汁一菜でよいという提案の作品紹介

食事はすべてのはじまり。大切なことは、一日一日、自分自身の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる暮らしのリズムをつくること。その柱となるのが、一汁一菜という食事のスタイル。合理的な米の扱いと炊き方、具だくさんの味噌汁。

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