- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766406870
作品紹介・あらすじ
第一次大戦への日本の参戦は日本に、そして世界に何をもたらしたか-。国内海外の膨大な一次史料を駆使し、外交と軍事作戦の連係に焦点をあてたはじめての実証的研究。
感想・レビュー・書評
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・移民問題から日米対立
・日米同盟も第3次改訂(1911)で対米戦争には適用されなくなる
日英同盟において参戦の義務なかった
「南進を望む海軍が参戦が遅れると南洋群島がイギリスやオーストラリアに占領されてしまうという"あせり"」を持っていた
また青島に海軍基地もつドイツは脅威的な存在
ジーメンス事件で海軍は政治的発言力失う
海軍の大部分参戦に消極的
参戦に積極的な海軍省と消極的な軍令部にあつれき
「陸軍は大戦勃発を中国進出の「好機」」と考えていた
英は日本に作戦海域を中国周辺海域に限るとの戦域制限を要求した
イギリス海軍は海軍力不足→日本海軍の協力不可欠の戦局に
日本外務省:参戦積極的、戦域制限撤廃消極的(日米・日英関係悪化を危惧)
日本海軍:参戦消極的、戦域制限撤廃積極的(南洋群島占領意図)
英外務省:参戦消極的、戦域制限撤廃消極的(中立国米、中や自治領オーストラリア・ニュージーランドからの反対)
英海軍:日本海軍の支援
米・メキシコが対立する中で、日本がメキシコとつながっているといううわさ→米の反日
戦期の日米対立は主に、経済権益の問題
日米戦争を恐れて、新鋭艦を温存
ウィルソン大統領の穏健な対日政策
国防圏の拡大、貿易振興や、ジーメンス事件で失墜した海軍の威信を南進によって回復し、陸軍に対する優位を確保し、北進論から南進論へと転じさせるため南洋群島進出を望んでいた
日本の南洋群島占領は、アメリカ海軍に対し、航続距離の伸延、居住性の完備など個艦としての不利、弾薬・燃料・糧食などを洋上で補給する不利、日本海軍の潜水艦・航空機に迎撃される不利を与える
日本に対して不審が募り、南洋群島周辺で起きた事故を日本のせいだと考えた
南洋群島をめぐって、日米の猜疑心が増す
対華二一カ条要求に海軍はあまり関与しておらず、陸軍の要求が重視された
海軍は比較的国際感覚や国際法を尊重
「海軍は中国への介入は陸軍の増強や対米関係の悪化を招き、日英同盟を形骸化するとの考えから消極的」
「山本権兵衛の下野、国内の対中国強硬論の高まりや、中国国内の内乱にともなう居留民や海外権益保護という海軍本来の任務から徐々に中国問題にかかわらざるを得なくなった」
海軍をイギリスから引き離しドイツに接近させたのが、ドイツから賠償として入手した潜水艦であり航空機であった
多くの武器開発の技術をドイツから学んだ
日英同盟の解消(1923)(日英同盟の継続が英米関係の障害になると米が主張)
→太平洋戦争の誘因
ワシントン会議・ロンドン会議で日本が劣勢な比率に抑え込まれたことが海軍部内に反英感情を高める詳細をみるコメント0件をすべて表示