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- Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766418118
感想・レビュー・書評
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井筒俊彦の思想的遍歴を、彼を取り巻くさまざまな人物との関係について立ち入った解説をおこないながら論じた評伝です。
著者の目的は、おそらく井筒の言語哲学そのものを解明することに向けられていはいないように思います。その意味では、井筒の思想についてのコンパクトな解説を求める読者には、少し期待外れに感じられるかもしれません。
著者のねらいはむしろ、宗教哲学者の諸井慶徳や漢字の研究で知られる白川静など、井筒と密接なつながりはなかったものの、何らかの意味で共鳴しあうような仕事をおこなっていた人物もとりあげることで、井筒俊彦という独創的な思想家の多面性をあざやかに描き出すことにあるのではないかと思います。アカデミシャンの仕事ではなく、批評家の立場から井筒という思想家をとらえる試みとしては、おもしろい本だと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示