歴史に語られた遺跡・遺物: 認識と利用の系譜

著者 :
  • 慶應義塾大学出版会
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 8
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766418286

作品紹介・あらすじ

考古学の成立以前、人々は遺跡や遺物をどのように認識していたのか。文献史料に隠された考古学資料を探し出し、日本考古学史に新たな視角を提示する。伝説・伝承から考古学を読み解く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 古墳について調べていると、氷雨・火雨・貸椀などの名前や「昔火の雨が降った時に人が隠れた」という似た逸話がそこここで見られる。
    古墳は形が残りやすく、石室も開口していることが多いからら、昔の人はそのような想像をしたのだろう…。
    また滋賀県石山寺の創建に銅鐸が出てくる話では昔のお寺の鐘と認識されていた。奇妙な形だけど、寺院のものと認識ひていたのか…?
    古墳や銅鐸、遺跡からでる出土品を昔の人はどのように認識していたのだろう?…という興味に答えてくれた一冊。
    各地の氷雨・火雨塚に関する記録もまとめられている。(残念ながら貸椀塚については言及されなかった…)
    時代によって古墳に対する認識や利用方法が変わってくること、祟りや信仰に発展したりしなかったり、江戸時代になると今でいうオタクが考察に走る…と様々。
    各時代の記録伝承を読むだけでも興味深く楽しめた。
    終章にあるよう、民俗学との関わりも重要になってくる分野。これは伝承好きな素人からしても面白そうだ!
    今後、古墳巡りをする時は、古墳にまつわる伝承にも目を向けてみよう。

  •  学習意欲が先進国で一番低い日本の子どもたち。
     子どもの意欲を高めるためには教師自身が学習意欲を高めるための工夫が必要である。
     特に、覚えるだけになりつつある社会科。この社会には、多くの過去があることを知ってほしいと思う。
    (教育学部・国語専修/匿名希望)

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1958 年新潟県生まれ。1988 年慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程修了。慶應義塾大学文学部助教授を経て、2007 年より尚美学園大学総合政策学部教授。博士(史学)
主な著作に、『モノが語る日本の近現代生活』慶應義塾大学教養研究センター(2004)、『知覚と認知の考古学』雄山閣(2004)、『近現代考古学の射程』(編著)六一書房(2005)、『ガラス瓶の考古学』六一書房(2006)、『近世・近現代考古学入門』(共著)慶應義塾大学出版会(2007)、『考古学が語る日本の近現代』(共著)同成社(2007)などがある。

「2011年 『歴史に語られた遺跡・遺物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜井準也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×